月夜裏 野々香 小説の部屋

    

天ぼた系 火葬戦記 『神火風』

 

 第41話 1985年 『総人口3億人を超えて・・・』

 

 小惑星エロス(高天原)

 地球との距離は徐々に離れていく、

 巨大な宇宙ステーションの高天原も小惑星エロスの前では、小さく見えた。

 高天原は、太陽光発電パネルを広げていた。

 その規模は浅間や常磐の100倍の規模で、ステーションで消費するエネルギーを得るだけでなく、

 エロスの岩盤を溶かしボーリングするエネルギーでもある。

 岩盤の弱そうな場所は凝固剤が使われ、

 溶岩ブロックが小惑星の上に敷き詰められ補強材として使われていた。

 小惑星の表面を宇宙船、戦闘機、ロボットが移動していく、

 太陽から離れていることから、この手の撮影仕事はやりやすく、

 どこかの企業のハリボテを姿勢制御ロケットで動かし、撮影する地道な仕事が多い。

 あと、いろんな宇宙服を着て、光る剣でチャンバラをする仕事もあった。

 カーボンナノチューブの網で小惑星の一角を覆うと透明な天井が作られ、思い切ったアクションも可能になった。

 「カット!」

 「よし、返事が来るまで休憩してくれ」

 地球とエロス軌道の通信は1分から20分もの開きがある。

 地球側で確認してOKか、撮り直しの検討で30分が追加され、

 更に返事が来るまで1分から20分を必要とする。

 「いいねぇ 小惑星全体をカーボンナノチューブの網で覆って、映画撮影所にしたい」

 「エキストラ総出で200人じゃな」

 「まぁ 気晴らしにはなるからね」

  

 

 日本 宇宙開発局

 軌道エレベーターの模型、スカイフック衛星の模型が飾ってあった。

 精巧な作りは日本の本気度を反映してるかのようで、

 宇宙開発株に各国の視察団は目を見張りながら通り過ぎていく、

 イベントフロアを覗き込んでいた。

 “皆様の目の前にバラの植木があります”

 “現在、地球はバンアレン帯によって守られてる状態の植木の花とします”

 “太陽風が地球の公転軌道に達したときの速さは、約300〜900 km/sで、平均約450 km/sほどです”

 “プラズマ粒子数は1センチ当たり5〜10個で、温度は10万度に達することもあります”

 “では、バンアレン帯が消失した地表は、どうなるでしょうか・・・”

 バンアレン帯が消えると、太陽風が直接当たって大気の押し流される量が増え、

 植木鉢の花が枯れていく光景が見えた。

 “これは、もし、地球からバンアレン帯が消えたと仮定した場合に起こる現象です”

 “分厚い大気があるので、すぐに枯れることはありませんが、寿命は短くなるでしょう”

 “では、赤道軌道に電磁場リングを置くとどうなるでしょう・・・”

 電磁波リングから発生した磁気が、太陽風を南北両極へと逸らすと、

 植木鉢の花は枯れることもなく残った。

 「「「「・・・・・」」」」

 各国の視察団は “宇宙開発株を買えよ” と、無言の圧力を受けていた。

 

 

 

 

 

 エコノミックヒットマン(買収、詐欺、訴訟、扇動、暴動)。ジャッカル(殺し屋)。軍隊・マフィア

 アメリカ資本が国の内外で、よく使う手段だった。

 ただし、日本に対して使うことはまれで、

 原因は、3倍返しで仲間を殺されては、割が合わないと、戦後しばらくして中止し、

 さらに死神教勢力が強くなるにつれ、対日裁判は対ユダヤ裁判並みに避けられていた。

 しかし、日本企業は、貿易黒字続きで儲け、

 アメリカ人も貿易赤字に堪えかねたのか、アメリカ資本による対日裁判が続いた。

 数回にわたって難癖のような訴訟がされ、勝訴し、賠償請求をしていた。

 しかし、ついに、とある勢力を怒らせた。

 ドンドン!

 「不当訴訟により2000万ドルの賠償をGM社に命じる」

 ざわざわ ざわざわ ざわざわ

 100パーセント勝つはずが土壇場で判決がひっくり返った。

 立て続けの不幸と、最後通牒が伝えられた裁判官は、真っ青で震えており、

 陪審員たちも俯いていた。

 そして、訴えたはずのGMの原告も押し黙った。

 鳴りを潜めていた死神の再活動にアメリカ社会は騒然とし、

 死神強信者が2倍になり、献金が6倍に増えてしまう。

 ニューヨーク

 日本人たちが新聞を見ていた。

 “今回の判決は・・ 無知・・・ 知識が足りない・・・ 事故・・・ 日本車は・・・・ 無知・・・”

 “・・・事故・・・ 日本車は・・・ 勉強不足・・・ 無知・・・ 知識が足りない・・・ 勉強不足・・・”

 「大新聞が支離滅裂になってるけど」

 「いつものような理路整然とした反論はどうしたんだろうな」

 「悪口だけかよ。しかも誹謗中傷の繰り返しプロパガンダ」

 「ユダヤ資本は自分の金を失う時や都合が悪い時、支離滅裂になるんだよ」

 「しかし、日本車で、事故起こしたからってメーカーを訴えるとはね」

 「製造者責任(PL)法があるからな」

 「それ、敵対する企業をやっつけるために作った法律じゃないの」

 「いっそ、アメリカ人の弁護士を用心棒で専属で付けるとか」

 「連中は用心棒というより、スパイだと思うよ」

 「弱みになる情報が敵に流され、自作自演の裁判が増えるだけだ。用心棒代も高くなるし」

 「「「「あははは・・・・」」」」

 「しかし、このままでもヤクザ弁護士に因縁つけられるだけだし」

 「アメリカ国内で裁判だと不利だし、一々 死神に頼ってもな・・・」

 「だよなぁ 荒事は嫌がってるからな」

 「じゃ 他の国は訴えてこないから、アメリカ以外に売ることにしようか」

 「ほかの国は、金がないんじゃないのか」

 「でもドル持っててもアメリカ製品は買わないし、魅力のない紙幣だからな」

 「国債と交換で売るとか、資源と交換で売るのとかでいいんじゃないか、もうリスクが変わらない」

 「アメリカはメキシコやカナダから中古車を買えばいい」

 「「「「あはははは・・・」」」」

 日本の対外貿易の比重は、アメリカ以外の国へ移っていく、

 

 

 

 アメリカのエコノミックヒットマン、ジャッカルの圧力を受けた中進国や後進国は、死神教を増やし、

 中進国や後進国の権力層の駆け込み寺になってた。

 日本国内の死神教信者は200万人に満たない、

 しかし、国外の死神教信者は2億を超え、聖堂は、巨大になっていく、

 メキシコシティ

 非公式会議中に男が倒れた。

 病院のベット

 「大丈夫ですか?」

 「急に倒れたのでびっくりしました」

 「助かったよ」

 「原因は?」

 「体内に毒物が入ってるようです」

 「治るのですか」

 「壊されていない遺伝子を増殖させて、新陳代謝を促進させるのがいいでしょう」

 「まさか殺されかけていたとは、思いませんでした」

 「ジャッカルは、宗教信者、医者、保険屋、弁護士、コンサルタントに成り済ますことが多いようです」

 「あはははは・・・」

 「なるべく日本人に助けてもらうことにしよう」

 「どうでしょう。日本人の中にも彼らの工作員が潜入してるようですそ」

 「・・・はぁ 早く、アメリカ資本のくびきから逃れたいものだ」

 「海賊みたいな連中ですからね、帝国主義的でもありますし」

 「日本がそうでないことが助かりますからね」

 「日本は、地上より宇宙に力を入れてるようです。まぁ 早い話し早い者勝ちですしね」

 「もう、アメリカに奪われるくらいなら日本かソビエトにって気にもなりますね」

 「対アメリカの牽制にはなるでしょうね」

 

 

 

 浅間 Q型 直径5km 公転周期363.99日

 太陽風が吹き付けていた。

 とはいえ、1cuに十数個の粒子に過ぎず、地上で言うような風のイメージとは違う。

 小惑星の表面に太陽光発電パネルが張り巡らされ、パネルは太陽面を追いかけていく、

 その中の一部は、火星に焦点を合わせ、火星の温度を高めていた。

 南北極点を直径50mのトンネルが貫通して宇宙港が作られ、

 赤道の地下1kmから横穴(幅200m)が赤道沿いに掘られていた。

 カーボナノチューブの網が何重にも重なり溶岩ブロックで凹凸が埋められていく、

 とはいえ、小惑星は引力が小さいだけでなく地殻も弱く、

 地下1kmに穴を掘って空気を入れても重しにならず、真空の宇宙に向かって吹き飛んでしまう。

 そのため地表を凝固剤を含んだ高圧の溶岩ブロックで固めなければならず、

 居住区画は、2段ロケット部の直径8m×50mが使われていた。

 隔壁は補強されて宇宙船と変わらない気密隔壁になっていた。

 大型遠心分離機の中で地球産の低木や枝を伸ばし、青々とした葉を茂らせ、

 野菜類は植木鉢に植えられ、実を実らせていた。

 マリモは光合成で酸素を作り続けた。

 回転が止まると無重力になり、職員が遠心分離機の中に入って作物を採っていく、

 職員たち

 「木はいいねえ。木は心を潤してくれる。地球が生み出した生態系の極みだよ」

 「高天原の方が広くて生活環境がいいよな」

 「次のアマテラスもダイモスに行くらしい」

 「来年だろう。間に合うのかね」

 「必死に打ち上げてるらしい」

 「おかげで器がこっちに回っくるらしいけど」

 「器が回ってきてもな・・・」

 「そういや、青年実業家が何人もダイモスに行きたがってたけど、どうなったんだろう」

 「地球で温室育ちで悠々なのに?」

 「モテたいんじゃないか」

 「金と泊つけか」

 「浅間と常磐は、公転周期1年だけど、太陽に近いから常人は禁止」

 「エロスは、公転周期7年の長期だろう。ダイモスなら火星軌道だから公転周期2年だからいける」

 「だけど、日本は特別建設国債でインフレが進んでるらしいけど、2年もいないと大変だろう」

 「大企業を50個作れる分の紙幣が使われたらしいからな」

 「まぁ 自己投資だし。2年くらいなら代理人に任せても行きたいってことだろう」

 

 

 うずしお社

  7000t級騎士団型 “アルブレヒト”  “ジェモミスウ

   全長108×全幅10m×9.70m

   蒸気タービン30000hp  速度31kt

   533mm6管×22基  垂直発射巡航ミサイル12基

   潜航深度460m  乗員120人

 アルブレヒトとジェモミスウは、就役と同時に自由都市リューベック騎士国防海軍に編入され、

 リューベック人によって、本国へ回航されていく、

 自由都市リューベックは、核武装を宣言した。

 むろん、大なりとはいえ、都市国家が核兵器の開発配備など出来うるはずもなかった。

 しかし、西ドイツ人だけでなく、東ドイツ人もリューベックの核配備を支援していた。

 アメリカとソビエトは、反発したものの、

 原子力戦略弾道ミサイル潜水艦2隻を配備されたら手の出しようもなかった。

 リューベック自由都市の核配備宣言の翌日、ベルリンの壁は民衆によって破壊され、

 その翌日、自由都市ニューベックは、自由ドイツの統合を宣言した。

 アメリカとソビエトの駐留軍は、撤収を開始し、

 西ドイツ軍と東ドイツ軍はリューベック騎士国防軍の傘下に組み込まれていく、

 ニューベック

 ドイツ人たちはビールを飲んでしゃぎ、お祭りになっていた。

 日本人たちは、担ぎ出されていた表舞台からなんとか抜け出すと、静かなテーブルに落ち着く、

 「やれやれ、悪酔いしそうだ」

 「しばらくは、昼飯を奢ってもらえそうだな」

 「しかし、ついにドイツ統合か・・・」

 「日本のドイツ人も帰還するかね」

 「帰化が進んでるからな。半分くらい帰国するかもしれないが」

 「それはそうと、ドイツもDNA検知器の目星がついたらしいよ」

 「じゃ ドイツもいいよベーシックインカムか」

 「どういった形にするにせよ」

 「民主主義の民権所得と、資本主義の国債利権の比率は、どうするんだろう」

 「8対2は、実証済だよ」

 「リューベック市長次第かも」

 「肩書きはどうするって? 市長じゃダメだろう」

 「取り敢えず、リューベックが総統を3選させるらしい」

 「そのあとの選挙システムは、各16市長と、4年ごとの抽選制で1000人の混合選挙で総統を決めるらしい」

 「16市長と、1000人の混合選挙か」

 「1016人から人間を選べるのなら、まともなドイツ総統になるだろう」

 

 

 

 

 日満州(100万ku)

 人口が6000万に近づこうとしていた。

 人口密度は60人/kuほどだったものの、

 この人口になるとGDPも大きく、武器さえあれば防衛できるだろうという目処も立ち

 城塞都市が次から次へと建設されていた。

 黒龍江とウスリー川が交差する黒龍島は、極寒地でありながらも満州でも防衛しやすい拠点なのか、

 旧ハバロフスク域にまで都市群が広がり、

 次男坊夫婦、三男坊夫婦が新しい住居に住み始めていた。

 この時期になると日満州のアイデンティティが欲しくなるのか、

 現地の風物と融合した神社や新興宗教を中心に祭りや伝統などの試行錯誤の企画立案がなされ、

 青年会が音頭を取ったりで行事の99個の試案のうち、1個の試案が生き残るような形で明暗を分けていた。

 その都市は、小惑星を素材にした浅間陶器、常磐焼きの市場が作られ、

 各国の好きモノたちが購入していく、

 宇宙の材料を使った商品は、高値にも関わらず、徐々に取引されるようになり、

 一つの伝統に大成しつつあった。

 

 反日ギルド朝鮮人チーム ハト カン ノタ アヘ

 「日本人はドイツを統合させていい気になってるニダ。生意気ニダ」

 「悔しいニダ。朝鮮も原子力潜水艦が欲しいニダ」

 「日本に核ミサイルを撃ち込んで、日本を沈没させるニダ」

 「上手く利権と渡りをつけて金と地位を得たいニダ」

 「朝鮮軍人を浸透戦術させるニダ」

 「そして、日本人をみんな貧乏にして、共産革命を起こして、鮮日併合してやるニダ」

 「あとは、日本人を大粛清して、戦争に追いやって日本人戦死させて、統一高麗王朝を打ち立ててみせるニダ」

 「だけど日本人は、次から次に利権を作ってるニダ」

 「無節操にインフレを続けて分母を大きくしてるニダ」

 「赤の他人を金持ちにして何が面白いニダ」

 「日本人は、きっと生まれつきの馬鹿ニダ」

 「なんとか利権に割り込むニダ」

 「そして、全部奪い取ってやるニダ・・・」

 「日本人のくせに陶器を作ってるニダ」

 「陶器は、李朝白磁が世界一ニダ。それより高く売るなんて許さないニダ」

 「悔しいニダ。なんとか、宇宙陶器と宇宙焼きの悪口を書くニダ。日本文化を貶めたいニダ」

 「小惑星以外の材料で水増ししてる証拠を見つけるニダ」

 「工場に行くニダ。絶対に証拠を見つけて世界に恥を晒すといいニダ」

 「やってなかったらどうするニダ」

 「やってなくても、やってるって証拠を捏造するニダ」

 「アメリカとソビエトは喜んで宣伝してくれるニダ」

 「証拠をでっち上げるニダ」

 「日本人が泣いて土下座して転げまわって貢いで謝って自殺するまで、世界中で誹謗中傷するニダ」

 「「「ウェーハハハハ!!!」」」

  

 

 

 

 

 アメリカ合衆国

 新自由主義により貧富の格差は増大し、暴動と犯罪とデモが激化していた。

 富裕層は公道を歩くこともできず、

 日本製かドイツ製の装甲自動車に乗って移動し、襲われるとしたら中間層だった。

 貧富の格差を誤魔化すため仮想敵の話題ばかりが多くなり、

 朝鮮人移民、漢人の移民枠を増やして犯罪を増長させ、富裕層に向かうはずの憎しみを逸らした。

 この仮想敵の脅威喧伝と移民政策は、新自由主義を執る政府の共通するところで

 イギリス、フランスでも移民を増やし、

 権力層は、国民と移民の対立を利用し、地位を守ろうとした。

 暴動の一角で

 ““““半島を奪った日本を許さないニダ!!!!””””

 ““““日満州と和洋州を奪った日本人を許さないある!!!!!””””

 朝鮮人と漢民族が数十万が反日プラカードを持ってデモ行進し、

 マスコミは集中的に報道していた。

 街路のカフェテラス

 日本人たち

 「朝鮮人と漢民族を何百万って移民させてると思ってたけど。これがやりたかったのね」

 「権力層が犯罪者を囲って国民の不安を煽り、警察力を強化させる」

 「そして、警察は、反体制自国民を捕らえ、肝心の犯罪者を放置するのさ」

 「まるで、中国軍閥のやり方だな」

 「広長閥がいなかったら日本もやられてたかもな」

 「どうでもいいけど、死神教系列の日本レストランに手を出して欲しくないが」

 「その点は、交渉済みだけど、被害を受けたら倍返しするしかないかな」

 「やれやれ」

 拝金主義と利己主義は、国民国家の優位性を捨て去るほどまで利権者を劣化させ、

 逆に日本とドイツは民族主義を保ちつつ、国内不安を軽減させ、生産力に転化させていた。

 

 

 

 ワシントン 白い家

 海底で作られた材料で作られた料理が並ぶ

 「・・・美味いな」

 「それが問題なんだが」

 「しかし、どうしたものか」

 「私は毎日でも食べていいが」

 「利益を損なってるんだぞ」

 「残りの人生。美味しものを食べ続けられるなら安いものだろう」

 「おまえさんは石油だからな。おれは食料なんだ」

 「同じモノは作れないのか?」

 「今やってるよ」

 「しかし、ロボットアームが上手くいってないし。価格も割高だ」

 「ボヤボヤしていたら、日本は全食料品目を海底農地で揃えるぞ」

 「一体何やってたんだ。日本に遅れを取るなど」

 「それ、おれに言ってるの? それとも自分自身に言ってるの?」

 「お前にだよ!」

 「だったら先端技術で協力して安くあげろよ」

 「してるだろうが!」

 「日本は軽自動車のようなものにロボットアームを取り付けて自在に作業をさせてる」

 「この前、汎用ロボットアームがA1、B1サイズのポスター紙を捌いて揃え、断裁していたのをテレビで見たぞ」

 「「「「・・・・・」」」」

 「・・・もう、日本に作ってもらうか」

 「「「「おいおい」」」」

 「こうなったら日本にODAをやらせて、政官財をリベート漬けにしてはどうか」

 「我々が更新国経由で日本の金を得て、日本国内で工作活動しよう」

 「日本はODAを拒否したよ。広長閥の反発でね」

 「こっちの意図に気づいたわけか」

 「利権を大きくし、近代化しようと思ったら国は、食料を売ってでもそうする」

 「政府機関が私腹を肥やすのは、国民に対する背任でもあるから」

 「政府特権者が国民に滅ぼされても自業自得だし」

 「国民を食べさせられない政府は解体したほうがいいそうだ」

 「まぁ 至極当然ではあるな」

 「「「「・・・・・」」」」 ため息

 「それより、我々は、ドイツ独立でドイツ利権を失ったのだが」

 「ドイツ人は、日本で行政要員を訓練し準備していたんだな」

 「新札発行と合わせて。あっという間に奪われた」

 「ドイツは核兵器を保有してるし。太陽同盟の中心になろうとしている」

 「こちらの諜報機関は、何をしていたんだ?」

 「日本の諜報機関がリューベックの味方でして」

 「通常の諜報員は、死神教と関わりがあると尻込みするので・・・」

 「死神は力を失ってると思っていたがな」

 「幾つかの事例で、死神は力は失っていない。荒事を避けていただけ、というのは、わかりましたよ」

 「荒事を避けて済むのなら誰でも避けるさ」

 「EUはどうするね?」

 「ドイツがEUを抜ければ我々が計画してるような経済圏は見込めない」

 「ドイツはどうすると?」

 「ベーシックインカムは日本で成功してるから国民に人気があるよ」

 「国民基礎所得は、国債と連動した分配だから国債をやめれば国民基礎所得も消える」

 「ベーシックインカムのような無条件分配と違う」

 「むしろ中国の新札分配方式がベーシックインカムに近い」

 「だが中国は失敗している」

 「配分より搾取が大きければ失敗するさ」

 「というより我々が搾取を煽って失敗させた」

 「だが犯罪が多くて、我々の搾取は上手くいってないが」

 「犯罪を増やすことが目的で、搾取は二の次だよ」

 「中国の軍拡化は望んでも、中国の近代化は望まない」

 「最悪は、日本人が最低保障という形で共産主義に対して一定の理解を示していることだ」

 「国民基礎所得のせいだろうな」

 「反発させ合って育つはずの極左と極右が形成しにくい・・・・」

 扉が開く

 「ビルマのナッツ信仰の報告書です」

 「・・・・」

 「なんと?」

 「ブラフらしい」

 「本当に?」

 「ああ、今回という今回は、徹底的に裏を取ったからね」

 「特高の野郎・・・ 大枚使わせやがって・・・」

 「「「「・・・・・」」」」 ため息

 

 

 

  

 ローマ

 バチカン市国の死神教がローマの劇場で群像劇を始める。

 それは、カトリックの歴史変遷を寸劇で綴ったもので、

 ローマ帝国の時代から法王、枢機卿、神父、信者の関係が徐々に変遷し、

 現代に近づくにつれ、信仰のあり方も変わっていく、

 そう、古き良きカトリックの信仰姿勢から逸脱してしまう光景は衝撃的で話題になり、

 カトリックのルネサンス回帰運動が起こった。

 コロセウム劇場

 某国の観客たち

 「いったい、目的は何だろうな」

 「死神教と日本人は、カトリックの歴史を勉強をしましたって、ことでしょう」

 「つまり、日本とカトリックの友好?」

 「いや、カトリックは劣化してたから刷新だろう」

 「なぜ、死神教がカトリックを刷新しなければならないのだ」

 「宗教同士で連携するほうが相互補完で有利な場合もあるのさ」

 「特にキリスト教の一部。ウリエルやサリエルを利用していたりするとね」

 「問題は死神教が献金の半分を南イタリアの公共事業に投資して、南北格差を軽減してる」

 「コーサ・ノストラは?」

 「死神教に手を出す気はないらしい」

 「そんなに怖いのかね」

 「というより、存在そのものが核抑止だよ。日本人はよっぽどのことがない限り襲われない」

 

 

 

 

 

 

  38000t級播磨型航空巡洋艦 長門

    全長320m×全幅80m×吃水7m

    荷電粒子発電2000馬力(1492kw)200基 400000馬力(298400kw)  + 推力70t

    速度60kt  航続距離60年

     対空ミサイル60基  対艦ミサイル60基

     迎撃ミサイル60基  対潜ミサイル60基  

     大型巡航ミサイル60基

     64口径128mm砲×2基  71口径40mmガトリング6連砲×6基

     戦闘機60機  哨戒ヘリ24機

 最新の航空巡洋艦でも、板子一枚下は地獄であることに変わりない。

 強力なエンジンを全開にすると

 機関ノズルが浮かぶほど推力圧の強いウォータージェットが、推力圧弱いエアジェットへと変わり、

 艦体がミズスマシのように海面上に浮かぶ、推力上の限界60kt(111.12km/h)に近づく、

 この速度になると人工風速は30.8m/sを超えて台風並みになり、離艦速度の4割に近付く、

 更に風上に向かうと飛行甲板上の作業は現実的でなくなり、不可能になった。

 艦橋

 「流線型で軍艦らしくないと思ったが、この速度になると流石に艦橋の空気抵抗で右舷に流されるな」

 「艦首に艦橋を置いたほうがまっすぐに走りやすいか」

 「ヘリ巡洋艦や巡洋艦ならともかく。それでは航空巡洋艦としての機能が低下する・・・」

 「艦長。そろそろ、アメリカの監視衛星が上がります」

 「25ノットに落とせ」

 「25ノットに落とします」

 「監視衛星を気にしながらの運行か。ますます、運用しにくくなるな」

 「潜水艦の方が楽ですね」

 「まぁ 機密を引き下げればもう少し気楽になるがな」

 「どんな機関を使ってるのか教えられないのでダメなのでは?」

 「まぁな」

 「そろそろ、無人機を出してみるか」

 「はっ」

 

 

  無人偵察機

   重量1800kg + ハードポイント4基 1500kg

   全長9m×全幅12m×全高3.5m  翼面積30u

   荷電粒子発電 2000馬力 + 推力350kg  1基

   時速 800km/h  航続距離60年

 エンテカナード型の機体は、後尾プロペラを回して飛行甲板から飛び立った。

 無人偵察機は、Mi24哨戒ヘリに劣るものの、

 戦闘機並みのレーダーレンジを有し、速度が速く、惜しげもなく使える利点があった。

 無線誘導だけでなく、自律制御で離着艦もこなせる。

 軍上層部は、哨戒や攻撃だけでなく。艦を守る盾として使う。

 

 

 

 “原爆を落とされた人々の世界平和を望む会” 

 最上階フロアに神火人の代表が集まる。

 その十倍の神火人がビルの外から参加していた。

 「既成利権の反発が大きくなってる」

 「国民基礎所得は、既成利権を脅かす資金源で。新興企業と小売店にとって有利な政策だよ」

 「現に技巧に優れた新興企業は国民基礎所得を源泉にした消費に助けられ成長しているし」

 「新興企業が泡銭を回収して、ハイパーインフレのようなことにはならない」

 「というより、故意にやろうとしない限りハイパーインフレにならない」

 「貴族院は減税しろって言ってるが」

 「所得税の累進課税を減らしたいだけだろう」

 「抽選で庶民上がりの多い衆議院が反発している」

 「まぁ 貧富の格差を広げる時の手練の手法だからね」

 「国民基礎所得も内外の反発が強い」

 「民権派は国民基礎所得を守るよ。治安も良くなるし、人口も増える」

 「人口が増えすぎて、大手と古参が新興企業に突き上げられても困るのだが」

 「宇宙開発は間に合うよ」

 「根拠の無い自信だな」

 「エロスからの報告は順調だよ」

 「大規模な宇宙開発は、軌道エレベーターを建設しない限り、難しい気もするがね」

 「軌道エレベーターは作れるよ」

 「世界各国は使用料支払っても、エレベーターを使いたがるだろうね」

 「作るとアメリカとソビエトと宇宙開発競争になる。しかし、作らなければ日本は独走を続けることができる」

 「軌道エレベーターを作らないと負担が大きいよ」

 「ゼネコンの言い分ばっかり聞いていられないんだが」

 「「「「・・・・・」」」」 むっすぅ〜

 「月と主要な小惑星を押さえてからでいいんじゃないか」

 「神火人と荷電粒子発電も大きな原動力だと思うのだが」

 「アドバンテージが二つだけでは不安だ」

 「ロケットと荷電粒子発電の組み合わせで宇宙船を建造できないの?」

 「荷電粒子発電で5000馬力以上狙えるなら空中発射台を建造できるよ」

 「いまは2000馬力なのだが」

 「宇宙工場なら真空無重力で5000馬力が期待できそうだよ」

 「それ、宇宙開発業者のデマじゃないだろうな」

 「いやいや、製造過程で説明してくれたがね。行けそうだった」

 「だといいが」

 「それにカーボンやシリコン以外のナノチューブの生産も行けそうだと」

 「それは宇宙に出たらアメリカやソビエトも同じステージに登るってことだよな」

 「そう・・・ なるね」

 「ではゼネコンさんには悪いが、5000馬力級荷電粒子発電の製造が進むまで軌道エレベーターを見送りにするか」

 「「「「・・・・・」」」」 うんうん

 「「「「・・・・・」」」」 むっすぅ〜

 

 

 

 

 和洋州

 黄砂に混ざった煤煙が和洋州で確認されていた。

 量はまだ少なかったものの、今後、増加傾向が確かで、対処が求められた。

 関係者たちが釣り糸を京杭大運河に垂らしていた。

 最近の釣り師は内陸が増えたが、まだ、食用には耐えた。

 「汚水処理は?」

 「一応、河口に建設している」

 「中国内陸にも設置したいがあいつらまともに運用する気がないし、上手くいかない」

 「例のクラーケンにやらせるって話しは?」

 「なんで中国人の出す汚水を日本人が処理しなけりゃならんのって話しもあるよ」

 「中国の川下、風下に済む者の負担ってことじゃないの」

 「中国は、今年に入ってから火力発電所と工場を米英仏の外資で増築している」

 「発電所なんか建設しなくても日本が送電してるだろうが」

 「宇宙開発を妨害しようとしてるんだと思うね」

 「3K職の賃金が高騰してる。いよいよ、日本経済もやばいのでは?」

 「実は、機械化と自動化が進んで、3Kと言っても程度が低いよ」

 「中国人を煽って、反火力発電建設させられないのか?」

 「電力の国産化は漢民族のニーズに合ってる。それを外資に利用されてるだけだ」

 「悪いことに親日教育を受けてる軍閥学校でさえ、発電の国産化は賛成だから不利だ」

 「あと中国の留学生は、アメリカ行きが圧倒的に多いしね」

 「中国人の留学生を入れるくらいなら、インド、東南アジア、南米の留学生を取るよ」

 「中国政策の誘導で不利になるのでは?」

 「反日教育してる中国を近代化させるほうが日本に不利になるよ」

 

 

 

 オタワ 日米ソ会議

 世界最強の3ヵ国は、会議で国際情勢を調整する。

 「三竦みの睨み合いで、核戦争は困難になった」

 「だから、これからはテロ戦争の時代になる」

 「「へぇ?」」

 「テロ戦争だよ。テロ戦争。非対称戦争」

 「アメリカじゃ 貧富の格差に抗議するとテロになるの?」

 「武装蜂起がテロなんだよ」

 「最近、リビアいじめはなんで?」

 「リビアはテロ行為をしている」

 『テロリストを雇えるお金を注ぎ込めるのって・・・』

 『アメリカだよな』

 「テロは悪だ」

 「アメリカは、貧富の格差を縮める気はあるの?」

 「ない!」

 「じゃ 大衆は死ぬか武装蜂起するしかないよね」

 「格差を広げるならセーフティをしてからにしろよ」

 「フードクーポンを渡してるぞ」

 「人はね。食べるだけじゃなく。普通に働いて金を稼いで生活したいんだよ」

 「テ、テロが起これば警察官を増やして暴徒を鎮圧できるし」

 「軍人は頼りになる大佐になれる」

 「いや、貧困層を作ってテロリストの温床にしなければ・・・」

 「移民枠を広げて住民同士の疑心暗鬼を大きくして紛争させ、貧富の格差を誤魔化す」

 「「・・・・」」 呆然

 「国民にお金を配りなよ。そしたらテロ起こそうなんて気はなくなるし」

 「テロを起こさせて。利権を作ってウハウハするほうが益しだ」

 「「・・・・」」 呆れ

 「そんな目に見えない敵を作って予算を増やすより、国民を好きにさせるほうがよくないか」

 「そんなことはない、気を許したら連中は必ず武装蜂起するのだ」

 「だから武装蜂起させないよう。国民の衣食住を揃えればいいじゃないか」

 「そうだ、そうだ。そんだけやったら十歳の子供だって、お前に向かって引き金を引くぞ」

 「それでは勤労意欲が得られない。それに金権支配が不可能になる」

 「日本は国民基礎所得してるが、勤労意欲はあるよ」

 「金権支配なんてしなくても法治支配でいいじゃないか」

 「に、日本は、他国を侵略し、漢民族を労働者として使ったからだ」

 「もう、漢民族は、ほとんどいないよ」

 「ア、アラブがテロ戦争を仕掛けてくるかもしれない」

 「なんで、アラブ人が、わざわざ、アメリカまで行ってテロしなきゃならんのだ」

 「そ、それは、アメリカがイスラエルを支援してるから、アラブ人がアメリカを恨んでだな・・・」

 「直接、イスラエルを攻撃するんじゃないの?」

 「なんで、わざわざ、アメリカを攻撃するんだよ」

 「そうだそうだ」

 「でもアラブ人は、アメリカをテロ攻撃するんだ」

 「いや、普通の国は、核武装したアメリカを攻撃しようなんて思わないし」

 「日本とドイツはアメリカに宣戦布告してきた」

 「あの時は、どうかしてたんだ。後悔してるよ。もう宣戦布告しないからさ」

 「アラブはアメリカに宣戦布告してくるかもしれない」

 「いや、ないから」

 「いや、きっと旅客機を乗っ取ってビルに体当たり攻撃してくるに決まってる」

 「もう、精神科行って来いよ。パラノイアって言われるからさ」

 「タルムードを読むの、やめたほうがいいぞ」

 「そうそう、って、精神科医ってユダヤ人だっけ」 (笑

 「パラノイアが精神科医ってどんだけ冗談が好きなんだよ。アネクドートか」 (笑

 「これからは、テロが世界の敵になる」

 「おまえ、大丈夫か。麻薬中毒で幻覚が見えてるだろう」

 「貧困層をなんとかしろよ」

 「アメリカは正義のために戦う」

 『『資本家が正義なのか・・・』』 ため息

 

 

 

 

 ベルリン

 ベルリンの壁が壊され、

 人々の往来は自由になっていた。

 貧富の格差は大きく、東ドイツの労働者が西ドイツへと移動し、

 資本投資は西ドイツから東ドイツへと移動していく、

 政府行政機関は、自由都市リューベックのモノが、そのまま移籍して、権力中枢を構築していた。

 軍事力で最弱と思われたリューベックが西ドイツと東ドイツを支配し、西ドイツ人と東ドイツ人を従属していた。

 ドイツ国防騎士軍

  空軍

   戦闘機 パナヴィア・トーネード。サーブ37ビゲン。F4ファントム。MiG23、MiG21、

  陸軍

   戦車   Strv103戦車。レオパルド、レオパルド2。T72A

  海軍

    2969t級ケルン型フリゲート6隻

    3680t級ブレーメン型フリゲート6隻

    7000t級騎士公型原子力潜水艦 “アルブレヒト”  “ジェモミスウ

    2000t級騎士団型潜水艦6隻

    500t級206型潜水艦19隻

    500t級205型潜水艦4隻

 日本外交武官たち

 「トーネードとMiG23か。壮観だな」

 「F14トムキャットと並んで、可変翼三家だな」

 「MiG23に乗ってみたが悪くない、F4ファントムより性能がいいかもしれないな」

 「へぇ 日本じゃ 可変翼の開発は中止になったからな」

 「日本はデルタ翼の開発、設計、製造が慣れてるからね」

 「しかし、ドイツは、いきなり核保有国で、軍事大国になってしまったな」

 「余った武器を後進国に売るらしいよ。紛争が増えるかも」

 「取り敢えず、アグレッサー機でMiG23とMiG21が欲しい」

 「3倍のMiG23で来られたら泣きたくなるけど、脅威とは感じなかったけど」

 「極東じゃ 既に3対1なのだが」

 「稼働率を計算に入れると2対1。飛行時間なら1対3。地の利を生かした領空戦なら勝てるだろう」

 「むしろ、中国空軍の増強が気になる」

 「噛ませ犬だよ」

 「当の13軍閥は、軍がクーデターを起こさないように反日教育している」

 「13軍閥は、大衆が革命を起こさないように反日教育している」

 「13軍閥間は、内戦しないように反日教育をしている。本気で日本と事を構える気はないと思う」

 「だけど、国民感情のベクトルは大きいよ。手段が目的化する可能性もある」

 

 

 

 ビルマ ヤンゴン 日本自治 “因幡の白兎” 区 (1000ku)

 城塞都市の上に摩天楼が建設され、トラックや鉄道がビルマとの間を行き来していた。

 日本各社の支店や倉庫が作られ、ここを拠点にビルマ全域に物資を配送し、資源を搬入していた。

 日本のケーブルテレビ網が中国を超えてビルマまで届き、国境を越えた番組を双方向で見ることができた。

 後進国のビルマでも対日対中プロパガンダ番組を作ったり、

 国境を越えたテレビ中継でテレビ会談さえ行うこともあった。

 無論、宣伝力は日本のコンテンツが強く、

 日本のアニメは3日後に翻訳され、1ヶ月後には、吹き替えされて放送される。

 日本人たちはリアルタイムで日本のアニメを見ることができた。

 ビルマ人も日本番組で日本語を覚える者が少なからずいて、リアルタイムでアニメを見る者もいた。

 「こうして、テレビを見てると、日本にいるのとほとんど変わらんな」

 「対外チャンネルは、日中番組が一番多いようだ」

 「規制は多いが視聴者が多いからな」

 「しかし、中国向けや日本向けの番組がわざわざ作られるとはね」

 「中国はプロパガンダで。日本はCMの売れ行きで比例するからね」

 「中国に、日本が買わないなら中国も買わない、とか言われたんじゃなかったっけ」

 「別の国を経由して買ってるよ」

 「たぶん、そのうち、直接の売り買いになるだろう」

 「中国のプロパガンダは、日本に影響力あるの?」

 「中国番組の視聴率なんて、0.1パーセント以下で影響力なんてほとんどないだろう」

 「それでもまぁ 日本の情報に飢えてるから見るだろうね」

 「朝鮮人自治区の局も1局あるが」

 「まぁ 協定上、しょうがなかったらしい」

 「視聴率は?」

 「0.001パーセント以下。協定に違反したらすぐに視聴不可にできる」

 「ケーブルテレビ網をインドに伸ばせることの方が大きいと思うな」

 「ソビエトは?」

 「シベリア鉄道沿いに広げてるからモスクワまで届くはず」

 「毒を持って毒を薄めるって感じだな」

 「どの道、コンテンツ力で日本が圧倒しそうだけど」

 「しかし、兆候はあったけど、一気に進んだな」

 「宇宙の状況をダイレクトで見れるならいろんな圧力もあるだろう」

 「子供とか、孫とか、親とか、妻とか、行きつけの床屋とか」

 「ずいぶん、個人的な事情で進むな」

 「国っていっても個人の集まりだからね」

 「国益とか民益とか関係なくて、身の周りの人間が皆見たいと言えば、負けてしまうんだよ」

  

 

 

 

 

 

 

 繁華街

 反日ギルド朝鮮チーム コード名 ムン キン リン は、味方のように振る舞いながら有力者に近づく、

 「これはこれは、知事。今日もいらっしゃいましたニダ」

 「おお、君らも好きだな」

 「ノーパン喫茶は、大好きニダ」

 「ははははは」

 「最近の景気はどうニダ」

 「海外州移民が置くてな。内地は、ようやく、人口が増えて活気がよくなってきた気がする」

 「3億超えてようやく、人口密度が増えたニカ?」

 「これからは、住宅地で余裕のある海外州人口が増えてかもしれないな」

 「そうニカ、日本人はもっと増えるニカ」

 「しかし、帝国議会は、いま、貴族院300席。衆議院720席」

 「選挙人口が増えて、国民の声が届きにくくなるからな」

 「それは良くないニダ」

 「最近は、抽選議員が、政治と官僚を理解しているのか、やりにくいし」

 「もっと州の権限を強くするニダ。そして、衆議院を各個撃破で切り崩していくニダ」

 「んん・・・ 結構、分権されてるからな」

 「ち、抽選だと素人が議員になって混乱するニダ」

 「そうだな。そうなんだよな」

 「それは、いけないニダ。ストレスになるニダ。癌の元ニダ」

 「そうか」

 「ストレスは癌の元ニダ。癌は、とっても怖いニダ」

 「そうか。怖いな」

 「州自治強化と衆議院の世襲化を推し進めて、事無かれ仲良し政治をするのがいいニダ」

 「そうだよな・・・そうだよな・・・楽だよな・・・」

 「応援するニダ」

 「そ、そうか」

 「リベートと地位があれば、もっとたくさん協力するニダ」

 「「「「あはははははは」」」」

 「「「ウェーハハハハ!!!」」」

  

 

 反日ギルド朝鮮チーム コード名 ムン キン リン は、州知事との接触に成功し、

 中央集権にダメージ3を与え、レベル26になった。

 反日ギルドから キムチチゲ が送られてきた。

 「日本の中央集権に打撃を与えたニダ」

 「これで連邦と州の関係は悪化するニダ」

 「州で独立運動を起こさせて内戦させるニダ」

 「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」

 「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」

 「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」

 反日ギルドから次のクエストが送られてくる。

  1、日本食品に毒を入れる。    2、日本の銀行を襲撃する。

  3、日本人から金を騙し取る。   4、日本人を自殺させる。

  5、日本女性を強姦する。     6、日本人を拉致誘拐する。

  7、日本の文化財を盗む、放火する。

 「「「・・・・・・・」」」

 

 

 

  

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 月夜裏 野々香です。

 核兵器があると押しが効いて、5年早くドイツ統一。

 核武装したドイツはEUに組み込まれていくか、独自の活路を見出すか。

 欧州太陽同盟の中核になるか。

 

 

 デフレであれリフレであれ、利権があると蔓延る人たちがいる。

 この構図を知らない人が多い。

 知っててもリフレ派な経済学者もいるが (笑

 少なくともリフレ派の方が日本人の取り分が多いだろう。

 しかし、リフレ派が日本の通貨量を調整しようとしても

 利権を中心にすると維持拡大存続で在日頼りになってしまう。

 何より積極財政は物価高騰が庶民に届くより早く、自殺は一気に増えるだろう、

 権威主義な国は、媚び社会になり卑屈過ぎて窮屈だ。

 ベーシックインカムは、人口大多数の日本人に金が回るので利権支配を防ぎ易い、

 即効性が高く小売店の廃業が減って自殺率も減る。

 どちらにしろ、新札発行の公定歩合を超える額を以上を分配しないと、

 弱者に皺寄せが行き、銀行に家、土地、利権を取られる。

 

 

 

 総人口3億0594万人。

  日本・輝夜 (72万ku) 日本・半島  内地人口1億4716万。

 

  海外州人口1億5910万人

   和洋州 (25万ku) 京杭大運河東部域  5956万

   日満州 (100万ku) 外満州  5956万

   扶桑(カムチャッカ・チュクチ)州 (121万ku) 1530万

   大和(アラスカ)州 (171万7854ku) 1980万

   南洋 (ハワイ、ビスマルク、ソロモン諸島) (10万6461ku) 392万

    フィリピン バターン・コレヒドール島 日本自治 “桃太郎” 区 (1000ku)

    マレーシア ブルネイ 日本自治 “金太郎” 区 (1000ku)

    インドシナ ダナン 日本自治 “舌切雀” 区 (1000ku)

    インドネシア パレンバン 日本自治 “浦島太郎” 区 (1000ku)

    ビルマ ヤンゴン 日本自治 “因幡の白兎” 区 (1000ku)

    シンガポール 日本人自治 “鶴の恩返し” 区 (1000ku)

 

 4200t級宇宙船

  “あけぼの” “はつはる” “あさかぜ” “あかつき”

  “あさつゆ” “ゆきどけ” “はるかぜ” “わかば” 

 

 

 日本海軍

 第01機動部隊

  38000t級航空巡洋艦 播磨 長門

  36000t級伊勢型航空巡洋艦 伊勢

  12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦 出雲 吾妻

  6000t級綾波型巡洋艦 綾波 敷波 荒波 浦波 雪風 秋風 舞風

 

 第02機動部隊

  38000t級航空巡洋艦 薩摩

  36000t級伊勢型航空巡洋艦 扶桑

  12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦 鞍馬 浅間

  6000t級綾波型巡洋艦 藤波 高波 磯波 白波 峯風 朝風 灘風

 

 

 

 

  38000t級播磨型航空巡洋艦4隻

          “播磨” “薩摩” “長門” “駿河”

  12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦12隻

          “鞍馬” “出雲” “吾妻” “浅間”

          “八雲” “伊吹” “生駒” “春日”

          “愛宕” “羽黒” “青葉” “白馬”

  6000t級綾波型巡洋艦 40隻

          “綾波” “敷波” “荒波” “浦波” “藤波” “高波” “磯波” “白波”

          “雪風” “峯風” “秋風” “朝風” “灘風” “舞風” “雷風” “旗風”  

          “吹雪” “白雪” “淡雪” “水雪” “灰雪” “玉雪” “春雪” “初雪”

          “秋月” “冬月” “夏月” “春月” “葉月” “涼月” “照月” “若月”

          “夕雲” “朝雲” “天雲” “峯雲” “巻雲” “山雲” “秋雲” “白雲”

 

 白龍型潜水艦 50隻

   排水量 水上3000t/海中4300t

   全長90m×全幅9m×吃水8.5m

   荷電粒子発電1000馬力〜1500馬力 20基

   水上/海中20000馬力〜30000馬力 30kt〜36kt  航続距離60年

   533mm8管 40本

   乗員65人

  “白龍” “雷龍” “慶龍” “神龍” “剛龍”  “海龍” “陣龍” “蒼龍” “銀龍” “鋼龍”

  “雲龍” “妖龍” “弓龍” “迅龍” “凰龍”  “黒龍” “鎧龍” “零龍” “呑龍” “戦龍”

  “朝潮” “夕潮” “巻潮” “波潮” “赤潮”  “黒潮” “冬潮” “早潮” “夏潮” “磯潮”

  “長波” “巻波” “高波” “藤波” “清波”  “涼波” “早波” “浜波” “朝波” “高波”

  “幽鬼” “鋼鬼” “慶鬼” “蒼鬼” “海鬼”  “凰鬼” “弓鬼” “陣鬼” “彗鬼” “黒鬼”

 

 

 ジェットエンジン

 直径40cm級流星エンジン  直径60cm級彗星エンジン

 直径80cm級蒼星エンジン  直径100cm級紅星エンジン  直径120cm級天星エンジン

 

 “原爆を落とされた人々の世界平和を望む会” 

 広島  賀茂忠行  天光正教  ウリエル  死神ウラン

 長崎  安倍晴明  聖炎主教  サリエル  死神プルト

 

 宇宙開発

   常磐 アムン (Asteroid 3554 Amun) M型 直径2.48km 公転周期350.96日 発見1986年

   浅間 クルースン(Asteroid 3753 Cruithne) Q型 直径5km  公転周期363.99日 発見1986年

   エロス (433 Eros) 34.4km×11.2km×11.2 km S型  公転周期642.4日 発見1898年

   ガニュメート (1036 Ganymed) 31.66km S型  公転周期1587.75日 発見1924年

   八雲 (6178) 1986 DA  M型 直径2.3km 公転周期1719.466日 発見1986年

 

 

 

 

  

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第40話 1984年 『海底重気圧農業』

第41話 1985年 『総人口3億人を超えて・・・』
第42話 1986年 『人型戦闘重機カラクリ』