第49話 1993年 『総人口4億人を超えて・・・』
宗教は、その発祥において何らかの思惑が絡むことがある、
キリスト教は、ローマ帝国が世界を救う救世主を殺した負の遺産を抱え込みんでいた。
伝道の過程で、信徒の主流がユダヤ人から異邦人に成り代わったとしても、
ローマ帝国の総統ピラトが悪人でなく、キリストを殺そうとしたのがユダヤの王で、
金貨30枚でキリストを売ったユダヤ人のユダが裏切り者で、十字架に差し出したのがユダヤ人という汚名を着たとしても、
ユダヤ人自らが時代を超えて自らの墓穴を掘ったとしても、
祖国ユダ王国を蹂躙し滅ぼしたローマ帝国を逆支配し、滅ぼしたわけで、
その信仰には、巨大帝国の真髄を破壊する呪いが込められていたと言えなくもない。
死神教は、超常的な時流に乗った宗教組織だった。
惜しむらくは、国家とか、特定団体の謀略とか陰謀で立ち上げられた宗教であることで、
教祖が教義に殉じておらず、幹部も官僚体質が多く、
一般宗教の真似をしているだけで、明らかに仏を作って魂入れず的な存在だった。
とはいえ、神火風というセンセーショナルな現象をもっとも有効的に取り入れており、
温和な教義と、偽善の足場を崩していなかった。
時は、宇宙時代でありながら、死神教は、時代の波から溢れ落ちることもなく、拡散し、存続し得ていた。
死神教において、特徴的なのは、日本国内より、国外において信任が大きく、多くの信徒を得ていたのである、
これは、日本が貧富の格差が極めて小さく、一般信徒に旨みが少なすぎたこと、
あるいは、死神の呪いと関係ないといった思いが存在し、
いみじくも、大宗教は、発祥国で育たないという伝統だけは踏襲していた。
貧富の格差が広がる資本主義帝国のアメリカで、富裕層から献金という形で金を吐き出させ、
連邦解体という未曾有の混乱でマフィア企業が台頭するロシアで、マフィアからも一定の献金を拠出させ、
献金額の半分を均等に信者に分配する死神教は、存在価値を高めていた。
また、信徒会で構成する10人長選挙は、内輪の民主的なボトムアップ選挙で、国政に議員を送り出し、
世界の大国と言われるアメリカとロシアにも影響を与えていた。
むろん、議員の多くは、教条的な儀式と健康志向だけの死神教より愛国心が強かったものの、
集票基盤となった死神教への配慮と、日本に対する好感が持続していた。
日本は、アメリカとソビエトの軍事的圧力を軽減させることで、
宇宙・海底開発など投資を増やしながらも、富を国内に蓄え、国内経済の中で還流させていた。
ロシア ゴーリキ
宗教が便利なのは、中心都市だけでなく、辺境まで足場を作らせ、
しかも、警察権が及びにくい聖域であることにあった。
特高は、親善関係者として教会に来ていた。
窓枠から外を見ると、KGBらしき人影が動いた。
「監視されてるな」
「まぁ 何をするというわけでもないさ」
「社会情勢を確認して。人脈を作るだけでも大きいからね」
情報戦が軍事機密性の高い政治・軍事から、等身大の経済・文化への干渉へと移行していた時期で、
死神教は、イニシアチブを発揮することができた。
ロシア人の警戒を解くため犬の散歩で歩き回り、友人を作り、事情が許せば、協力関係を築いていく、
「日本人は宇宙に行くの」
公園で出会った学生は日本人に興味津々だった。
「行くと思うよ。そのうち、火星でも生活できるようになるかもね」
「日本人は火星に行きたがってるの?」
「どうかな。しかし、4億人もいるから火星に行きたいっていう日本人がいてもおかしくないかな」
「学校で、火星に行こうとか教育してないの?」
「さぁ 先生にもよるかな」
「「「「・・・・・」」」」
「国で推進してないのにどうして、宇宙開発できるの?」
「んん・・・ 同じ条件で競争させると、差をつけようと宇宙にまで進出しようという個人や企業が生まれる」
「格差を固定させてしまうと、新しいことをしなくても利益を保てるから、現状を好むんだ」
「悪くすると、新しい芽を摘んだりする」
「「「「ふ〜ん・・・」」」」
「ロシア人は、なぜ、宇宙にいけないんだろう」
「ロシアは、宇宙ロケットを打ち上げてるじゃないか」
「日本人に負けないように!」
「そうだな。親や学校の先生や一番近い議員に宇宙に行きたいというべきだろうね・・・」
ロシア人学生は、連邦崩壊後の混乱期にあっても、宇宙開発で日本人に勝ちたいという意欲を持ち、
負けないための原因究明に関心を持っていた。
これで、ロシア人学生が日本の宇宙進出で、どういう利益をあげようとか、宇宙開発で自分の将来はどうなるとか、
拝金主義と利己主義で凝り固まってるのであれば、嬉しいのだが、世の中うまく行かない。
諜報対象は、国家と構成する国民の知的水準と総意だけでなく、日本の宇宙開発の影響も受けていた。
そう、多くのロシア人が日本人以上に宇宙に興味を持ち、
日本の宇宙開発に向かう過程に聞き耳を立てていた。
そして、少しずつ、宇宙開発に向かう準備を進めている。
魔法のような物質は存在するかもしれない、
そういった欲望は、万人にあって、古来から現代まで続いていた。
ファンタジーの世界における魔法の石は、現代においての放射性物質であった。
放射性物質は人を害すと同時に、
放射線ホルミシス効果のように人に益するような効果をもたらし、放射線を上手く利用する法則もあった。
そのことを先んじて知ったのが核兵器を開発した者たちであり、
我が身に神火核を内包し、そのことを知覚した神火人であり、
荷電粒子発電を運用する日本の基幹産業と特務部隊だった。
トラック環礁
蒼鶴 全長240m×全幅160m×高さ30m
それは、何かのプラットフォームのように思われた。
しかし、洋上を滑走すると、上部構造が下部構造から切り離され、
薄ぺらな機体が浮上して海面から飛び立っていく、
宇宙開発独占のため開発された機体は、有人宇宙ロケットのプラットフォームとして飛び立った。
物資を打ち上げるには、積載量が少なすぎたものの、
乗客を軌道上に運ぶだけなら十分な空中発射台だった。
ジェット・ライフル・エンジンは外郭と内殻の二重構造になり、
リニアモーター式に内殻を回転させる。
内殻は外縁から中心に向かってライフル状に螺旋を描いていた。
ライフル状の螺旋縁は、荷電粒子による気圧変化を利用して推進力を得ることができ、
それらの相乗効果によって、ジェット・ライフル・エンジンはラムジェットエンジンに見紛う推進力を得ていた。
蒼鶴は、高度10000mで滞空し、
旅客機に牽引された有人宇宙ロケットと人員を収容し、
最大加速で高度50000mまで上昇すると、宇宙ロケットを射出した。
宇宙旅行はより安全なものになり、
カタパルト宇宙ロケット発射は貨物専用になった。
宇宙連絡機 “白鳳”
連絡機は太陽風に耐えられるような機体ではなかったものの、
磁気圏内で往復するだけなら支障なかった。
連絡機は、低周回軌道で、あけぼの型宇宙船とドッキングして、乗員を乗り換え、
静止軌道にまで行くことができた。
この煩わしい乗り換えは、宇宙移民用に経済性を重視したためだった。
この方式により宇宙旅行は経済性に見合うものへと移行していくが、
表向き、荷電粒子機関が知られておらず、
欧米からは、費用対効果が、それほど高いものでないとされた。
月面南極エイトケン盆地基地 軌道上空
USS宇宙戦艦テキサス
CICルーム
「なんて、数の宇宙輸送コンテナだ」
「宇宙島は、中二日で宇宙ロケットを打ち上げている」
「よく金が続くというか、破産しないな」
「というより国民が黙ってるのが納得いかない」
「日本国民は、国債が増えるほど、国民基礎所得が増えるからね」
「格差は広がってるが、惨めなほど広がってるわけじゃない」
「それに資本主義は、富裕層が稼いだ金を生かしきれず溜め込むか、投資しても利益を吸い上げようとする」
「だから、ますます大衆がやせ衰える仕組みになってる」
「日本の場合は、国民基礎所得があるから、金を溜め込んでも、白い目で見られるだけだし」
「新興企業に投資することが増えてる」
「アメリカに投資させればいいんだ」
「そうさせようと、手を回したがね」
「広長閥がアメリカ投資させようとしてる連中を制裁してるらしい」
「あいつら子孫が30万人くらいだっけ。各州にバラバラのはずだけど、まだ結束する力あるらしい」
「少なくともアメリカ軍に絨毯爆撃された歴史。ソビエト軍に侵攻された歴史だけは教えてるからな」
「日本民族の対米対露警戒は解けないだろうね」
「じゃ 同じことをやられかねないな」
「そういうこと・・・」
「グラス艦長。市長より、着陸許可が降りました」
「じゃ 月の市長に挨拶に行ってくるか」
テキサスから往復船が切り離され降下していく、
ベネズエラ
近代的なビル群が建ち並ぶ、
所々中華風の建物が建っていた。
その規模は、ニューヨークを彷彿とさせ、
工業も国産自動車の開発に成功し活気があった。
人口は増え、コロンビアの4倍のGDPになっていた。
この時期になると漢民族が持つ日本のポイントチケットは消え、
独力で工業品を生産するか、輸入するかしかなくなっていた。
そういった情勢ながらベネゼエラは、太陽同盟の南米における対米橋頭堡であることから、
時折、太陽同盟会議が行われる。
太陽同盟会議
ドイツ代表は、アメリカとロシアに挟まれており、地政学的な危機感からしゃべることが多く、
日本代表は、現状の勢力均衡で適度な緊張感がある方がよいとしているのか静かだった。
同盟諸国は、国情に合わせた言論を展開するものの、
最強の日本代表が調停役に徹してるため、攻撃的な方向に進むことはほとんどなかった。
「アメリカ型資本主義は、人間を堕落させる」
「それは、国力を増強させるような国権とも合致しないし」
「国民の健康や蓄財を損なわせるため、民権とも合致しない」
「国権が一部の特定利権の利益誘導に従わされている節がある」
「彼らの金融支配システムを取り入れるときは、国内経済を歪にしてしまうため注意すべきである」
カラカス湾
日本製フリゲート艦が配備されていた。
3500t/4900t級あさぎり型フリゲート艦
全長137m×全幅14.6m×吃水8.8m4.4m
機関COGAG方式2軸推進54000馬力 速度30kt
71口径88mm単装速射砲1基 高性能20mm機関砲(CIWS)2基
対空迎撃ミサイル8連装発射機1基 対艦ミサイル4連装発射筒2基
対潜ミサイル8連装発射機1基 3連装対潜魚雷発射管2基
対潜哨戒型ヘリ 雷風
乗員220名
しかし、人気があるのは、港湾でパフォーマンスを演じる人型戦闘重機カラクリだった。
ベネズエラの報道機関だけでなく、欧米諸国の報道機関も集まって、カラクリを映し、
ベネズエラ人が人集を作っていた。
「やれやれ、どこに行っても大人気だな」
「取り敢えず、太陽同盟でパフォーマンスして見せるのは悪くないよ」
「電源ケーブル付きは、カッコ悪いがね」
「原子力エンジンじゃないかって疑われているから。宣伝用だよ」
「しかし、新型フリゲートは、太陽同盟とコラボ規格にしたんだな」
「ドイツも、ずいぶんと懐かしい大砲を引っ張り出したな」
「日本海軍は、このクラスの軍艦を輸出企業任せで手抜きしてるから」
「口径は古臭くても中身は別物で、イタリア、オート・メラーラ社の76mm砲より優れてるらしいよ」
「そりゃ 口径が大きいんだから性能は良くないと」
「なんにしても中小企業が太陽同盟の規格に合わせるとは珍しい」
「日本国内のドイツ系企業がドイツ本国に戻って、工場の半分が日本企業に買い取られたからだろう」
日系ホテル
商品を納入した日本人たちがプールでトロピカルタイムを過ごしていた。
「最近、クレジットカードの広告が増えてるようだ」
「アメリカの金融資本と連携したベネズエラのクレジット会社だろう」
「戦争したというのに、講和を結んだ途端にあの手この手で入ってくるから・・・」
「クレジットは便利といえば便利だがリボ払いに慣れたら破産するな」
「日本のクレジット会社は?」
「日本はリボ払いがついてないから月末払い。人気ないよ」
「やれやれ、日本の規制は、海外戦略で苦戦させてくれる」
「あと、穀物地帯が米英資本に買い取られてる」
「このままだと、バイオ作物にやられるかも」
「日本資本でベネズエラの農地を買って、守ってやらないとまずいんじゃないか」
「ベネズエラ人がアメリカ資本から守るために日本に土地を売ったという構図なら悪くないけどね」
「あと麻薬の流入も増えてる気がする」
「豊かになりすぎて、緩んできたってことかな」
「賄賂攻勢と思うな」
「そういや、中国系アメリカ人や朝鮮系アメリカ人が入り込んでるらしい」
「もう、悪の組織だな」
「他国にまで支配権を伸ばさなくてもいいだろうに」
「まぁ 利権は欲しいけどね」
「資源があるからだろう」
「日本の消費資源は増えてるけど、宇宙開発が進めば外国の資源に頼らなくても済む」
「世界から孤立するのは、まずい気もするが」
「そうはいっても日本だけで世界って。19世紀のアメリカの気分を味わえているからな」
「日本人が増長し過ぎるのは危険な気がするね」
「それは言えるが日本の核ミサイル保有数は、アメリカとソビエトより少ない」
「それに単一民族だし、経済力もあるから、敵を欲するほどじゃない」
和洋州 上海
高層ビルや排気塔から−零度以下の冷気が降りてくる。
上海には欧米メディアの支局があって取材していた。
“ご覧ください、青々とした上海の町並みを”
“コンクリートのビル群のほとんどがコケ類が敷き詰められ”
“最上階からは水と冷却された空気が落ちてきます”
“この都市冷却は、驚異ですが、それにかかるコストは驚くほど少なく”
“ニューヨークの消費電力の10分の1にすぎません”
“日本は、中国の暖炉と言われた上海を冷やすのに”
“北極圏の冷気と熱帯域の熱気を入れ替える方法を取りました”
“では、公園で待ち合わせしてる人たちに聞いてみましょう”
“これは、地球温暖化に備えてのことですか?”
“燃料消費を減らしたいだけじゃないかな”
“地球温暖化対策ではないのですか”
“むしろ地球は氷河期に近づいてるってきいたけど”
“本当ですか”
“アメリカは氷河期を早めたいがために地球温暖化キャンペーンをやってるんだろう”
“それは、なぜです?”
“冷害で穀物が不作になったら、穀物が高く売れて儲かるじゃないですか”
“日本は、儲けようと思ってないのですか?”
“利権が国民を騙して資産を取り上げ、自分だけ好景気というのはおかしい”
“大多数の国民生活が豊かであればそれは、好景気だろう”
“フードクーポンが豊かになるのではないですか”
“大衆がフードクーポンを使うと、自動的に食料メジャーに金が転がり込むのは変”
“なぜです”
“食料メジャー一人勝ちになるから”
“アメリカでは、日本は借金で紙幣を創造していないから偽札だという経済学者がいるのですが”
少年は、ポケットから1000円札を取り出した。
“この1000円札を借金で作ったか。働いて作ったか、貰ったのか、どうやって見分けるんだ”
“・・・・”
地球周回静止軌道で太陽光熱発電パネルが組み立てられていく、
マイクロ波が受電設備に照射されると発電が始まる。
地上で発電する必要はないほどのエネルギーが得られることから、
各国はマイクロ波受信設備を作り、
日本からのマイクロ波を買って電気を起こす事業が増えていく、
電力関係者たち
「アメリカからも発注が来た」
「意外に売れてる」
「国内発電より、日本から買う方が安上がりという発想かな」
「火力発電所は最小限動かして、石油備蓄設備は増加してる」
「石油を温存しようという腹だろう」
「まぁ 日本でもそうするよな」
「日本の場合、荷電粒子発電機を宇宙に放り上げたがってる勢力か」
「軍専用で使いたがってる勢力が、宇宙太陽光発電を押してる」
「木星軌道は、放射線がヤバいらしいけど」
「それでも木星軌道に行きたいんじゃないの」
「命懸けだな」
「今時命懸けの仕事なんて、宇宙開発くらいだからな」
宇宙開発省
パネルがあって、
浅間324人。常磐265人。エロス105人。
月面南極エイトケン盆地基地111人。衛星ダイモス101人。
名前と数字が上がっていた。
宇宙に居住してる人間の数で906人に達していた。
その10倍の人口を居住させる潜在力があったものの安全性が優先され、
10分の1の人間しか宇宙で生活していなかった。
探査機解析フロア
この部署の解析結果で開発の序列が変わることもあった。
小惑星 “八雲” は、M型 直径2.3km 公転周期1719.466日(4.7年)で、
重金属が含まれるため注目され、無人探査機が送り込まれていた。
探査機からの情報が日本へと送られる、
「公転周期4.7年なら、八雲開発は、普通の人間にやらせるべきかな」
「しかし、どうせ行くならケレスだと思うが」
「まぁそうだろうが、鉄とか。プラチナとか。金とか。あると便利なものがる」
「火星軌道辺りは、太陽風が強いし、どうしても神火人が開発の主力になる」
「アステロイドベルトより遠方なら常人でもやれないことはないだろう」
「しかし、木星も神火人頼みになるから・・・」
「じゃ 主にアステロイドベルトか」
「宇宙ロケットをたくさん上げないとな」
「人間を打ち上げるだけなら採算が取れるよ」
「大事なのは、地球から打ち上げる貨物量が最低どのくらい必要か。だね」
「100万トンを超えなきゃいいけど」
エドワーズ空軍基地
アメリカ合衆国
F22ラプター
空虚重量19700kg / 最大離陸重量38000kg
全長18.92m×全幅13.56m×全高5.08 m 翼面積78.04u
推力18000kg × 2
最大速度M 2.42 (2575km/h) 巡航速度M1.72 (1825km/h)
航続距離2775km
M61 20 mm ガトリング砲×1 ハードポイント10基
YF23A ブラック・ウィドウ
空虚重量14970kg / 運用時重量23327 kg / 最大離陸重量29029kg
全長20.60m×13.30m×4.30m 翼面積88u
推力18000kg × 2
最大速度M2.58
M61 20 mm ガトリング砲×1 ハードポイント6基
アメリカ合衆国の未来と防空を占う新型戦闘機が開発され、試験飛行を繰り返していた。
日米戦争シミュレーションは、ステルス巡航ミサイルの撃ち合いに終始し、
歩兵同士の戦闘どころか、兵器同士の交戦すら珍しいと考えられていた。
戦闘機の活躍は、昔の戦艦と戦艦のようにないかもしれない、
多くの将校がそういった危惧を抱きながらも、
過去の戦争を経験として踏まえ、戦闘機を戦略の要と思い込もうとしていた。
しかし、残念ながらアメリカの製造業は、やせ細り、
軍事変調でバランスを欠いた産業構造になっていた。
そう、仮に可能な限り部品数を減らして新型戦闘機を開発し、
製造できたとしても大量生産は、困難になっていた。
アメリカ軍将兵たち
「日本で開発中の戦闘機に勝てると思うか」
「94式戦闘機 疾風か・・・」
94式戦闘機 疾風
自重10000kg/最大重量24000kg
全長18m×全幅12m×全高4m 翼面積68u
平時 直径40cm級流星412型(2400kg)×8基 推力19200kg
巡航速度2基800km/h 航続距離1800km
中速度4基2450km/h 航続距離1000km
最大速度6基3000km/h 航続距離600km
最大速度8基3200km/h 航続距離300km
25mm機関砲 1丁 ハードポイント16基 増/ミ/爆10000kg
「そうだな・・・スペック通り判断すると、F23より一回り小型の機体だな」
「エンジン8基は独特だな」
「それだけのエンジンを製造し装備できるということだろう」
「逆に言うと新型エンジンを旧型戦闘機に使えば、性能は向上する」
「あっという間にだ」
「見てみたいものだな。F22、F23と、疾風の空中戦・・・・」
「「「「・・・・」」」」
繁華街
反日ギルド朝鮮チーム コード名 ムン キン リン は、味方のように振る舞いながら有力者に近づく、
「これはこれは、社会保障官僚様。今日もいらっしゃいましたニダ」
「おお、君らも好きだな」
「ノーパン喫茶は、大好きニダ」
「ははははは」
「最近は、どうニダ」
「公共投資ばかりで傷病者は見捨てられてるな」
「それはいけないニダ」
「人は石垣ニダ。すぐ社会保障するニダ」
「しかし、宇宙開発と海底開発に金を持っていかれてな」
「国民基礎所得を弱者救済に回すニダ。金持ちにまで均等に配ってはいけないニダ」
「そうなんだが困ったものだ」
「それは、いけないニダ。ストレスになるニダ。癌の元ニダ」
「そうか」
「ストレスは癌の元ニダ。癌は、とっても怖いニダ」
「そうか。怖いな」
「もっと、細かく分けたほうが私腹を肥やせるニダ」
「そして、中間層の負担を大きくすれば、子供が減るニダ」
「そしたら、老後が心配になって、がめつくなるニダ」
「そしたら、ますますがめつくなって、社会保障に頼る人間が増えるニダ」
「そしたら、医療費が増えて、社会保障官僚は、もっと儲かるニダ」
「そ、そうだよな。そうだよな」
「応援するニダ。利権の味方をすれば天下りできるニダ」
「そ、そうか」
「某長銀行は、担当者にお金を渡すだけで、10倍の金を借りることができるニダ」
「お〜」
「出世したいなら使うニダ」 ひそひそ
「しかし、それだと、発覚したとき問題なりそうだな」
「いい方法があるニダ」
「先生が副業するニダ」
「副業」
「商品紹介業ニダ」
「おお」
「先生の紹介で必ず買うと某長銀行で買うから手数料が入るニダ」
「商品は動かないのに。先生の口座に莫大な手数料が入るニダ」
「莫大な手数料・・・」
「でも半分は返してもらうニダ」
「なんだ」
「そこからニダ」
「おおー」
「お金持ちの先生のいうことは、みんな聞くようになるニダ」
「おおー」
「そこで金持ちになる10コツ教材を売るニダ」
「お金持ちのいうことはみんな信じて買うから、先生は、お金持ちになるニダ」
「その教材で、本当にお金持ちになるのか」
「なるわけないニダ。ただの広告でイルミネーションニダ」
「しかし、5、6人のお金持ちがいて、サクラが10人くらいいたら信じるニダ」
「おおーー」
「リベートと地位があれば、もっとたくさん協力できるニダ」
「「「「あはははははは」」」」
「「「ウェーハハハハ!!!」」」
反日ギルド朝鮮チーム コード名 ムン キン リン は、社会保障官僚との接触に成功し、
国民基礎所得にダメージ3を与え、レベル34になった。
反日ギルドから 朝鮮海苔 が送られてきた。
「日本の社会保障利権と日本人を対立させたニダ」
「主導権争いで日本は滅ぶニダ」
「日本人同士で憎みあわせて、漁夫の利ニダ」
「人間不信を煽れば、もっと不正腐敗が増えるニダ」
「日本人同士が憎み合うニダ」
「日本人同士殺し合うニダ〜♪」
「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」
「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」
「「「ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!! ウェーハハハハ!!!」」」
反日ギルドから次のクエストが送られてくる。
1、日本食品に毒を入れる。 2、日本の銀行を襲撃する。
3、日本人から金を騙し取る。 4、日本人を自殺させる。
5、日本女性を強姦する。 6、日本人を拉致誘拐する。
7、日本の文化財を盗む、放火する。
「「「・・・・・・・」」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
月夜裏 野々香です。
ついに総人口4億の壁を (笑
日本・輝夜から日満州・和洋州への人口シフトが起こりそうです。
宇宙開発と海底開発を急がねば・・・
国土も大きいので取り敢えず、日本10〜12個分の国力と思ってください。
自前で成長してるので世界の成長を取り込むとか、アホなことは言いません。
史実でも世界の成長を取り込むとかアホですが (笑
総人口4億0283万人。
日本・輝夜 (72万ku) 日本・半島 内地人口1億7084万。
海外州人口2億3238万人
和洋州 (25万ku) 京杭大運河東部域 8985万
日満州 (100万ku) 外満州 8985万
扶桑(カムチャッカ・チュクチ)州 (121万ku) 2011万
大和(アラスカ)州 (171万7854ku) 2604万
南洋 (ハワイ、ビスマルク、ソロモン諸島) (10万6461ku) 479万
フィリピン バターン・コレヒドール島 日本自治 “桃太郎” 区 (1000ku)
マレーシア ブルネイ 日本自治 “金太郎” 区 (1000ku)
インドシナ ダナン 日本自治 “舌切雀” 区 (1000ku)
インドネシア パレンバン 日本自治 “浦島太郎” 区 (1000ku)
ビルマ ヤンゴン 日本自治 “因幡の白兎” 区 (1000ku)
シンガポール 日本人自治 “鶴の恩返し” 区 (1000ku)
4200t級宇宙船
“あけぼの” “はつはる” “あさかぜ” “あかつき”
“あさつゆ” “ゆきどけ” “はるかぜ” “わかば”
日本海軍
第01機動部隊
38000t級航空巡洋艦 播磨 長門
36000t級伊勢型航空巡洋艦 伊勢
12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦 出雲 吾妻 伊吹 生駒
6000t級綾波型巡洋艦
綾波 敷波 荒波 浦波 淡雪 灰雪 秋月
雪風 秋風 舞風 雷風 吹雪 初雪 冬月
38000t級強襲揚陸艦 相模
第02機動部隊
38000t級航空巡洋艦 薩摩 駿河
36000t級伊勢型航空巡洋艦 扶桑
12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦 鞍馬 浅間 八雲 春日
6000t級綾波型巡洋艦
藤波 高波 磯波 白波 水雪 玉雪 夏月
峯風 朝風 灘風 旗風 白雪 春雪 春月
38000t級強襲揚陸艦 津軽
38000t級播磨型航空巡洋艦4隻
“播磨” “薩摩” “長門” “駿河”
12000t級鞍馬型ヘリ巡洋艦12隻
“鞍馬” “出雲” “吾妻” “浅間”
“八雲” “伊吹” “生駒” “春日”
“愛宕” “羽黒” “青葉” “白馬”
6000t級綾波型巡洋艦 40隻
“綾波” “敷波” “荒波” “浦波” “藤波” “高波” “磯波” “白波”
“雪風” “峯風” “秋風” “朝風” “灘風” “舞風” “雷風” “旗風”
“吹雪” “白雪” “淡雪” “水雪” “灰雪” “玉雪” “春雪” “初雪”
“秋月” “冬月” “夏月” “春月” “葉月” “涼月” “照月” “若月”
“夕雲” “朝雲” “天雲” “峯雲” “巻雲” “山雲” “秋雲” “白雲”
白龍型潜水艦 50隻
排水量 水上3000t/海中4300t
全長90m×全幅9m×吃水8.5m
荷電粒子発電1000馬力〜1500馬力 20基
水上/海中20000馬力〜30000馬力 30kt〜36kt 航続距離60年
533mm8管 40本
乗員65人
“白龍” “雷龍” “慶龍” “神龍” “剛龍” “海龍” “陣龍” “蒼龍” “銀龍” “鋼龍”
“雲龍” “妖龍” “弓龍” “迅龍” “凰龍” “黒龍” “鎧龍” “零龍” “呑龍” “戦龍”
“朝潮” “夕潮” “巻潮” “波潮” “赤潮” “黒潮” “冬潮” “早潮” “夏潮” “磯潮”
“長波” “巻波” “高波” “藤波” “清波” “涼波” “早波” “浜波” “朝波” “高波”
“幽鬼” “鋼鬼” “慶鬼” “蒼鬼” “海鬼” “凰鬼” “弓鬼” “陣鬼” “彗鬼” “黒鬼”
ジェットエンジン
直径40cm級流星エンジン 直径60cm級彗星エンジン
直径80cm級蒼星エンジン 直径100cm級紅星エンジン 直径120cm級天星エンジン
“原爆を落とされた人々の世界平和を望む会”
広島 賀茂忠行 天光正教 ウリエル 死神ウラン
長崎 安倍晴明 聖炎主教 サリエル 死神プルト
宇宙開発
常磐 アムン (Asteroid 3554 Amun) M型 直径2.48km 公転周期350.96日 発見1986年
浅間 クルースン(Asteroid 3753 Cruithne) Q型 直径5km 公転周期363.99日 発見1986年
エロス (433 Eros) 34.4km×11.2km×11.2 km S型 公転周期642.4日 発見1898年
ガニュメート (1036 Ganymed) 31.66km S型 公転周期1587.75日 発見1924年
八雲 (6178) 1986 DA M型 直径2.3km 公転周期1719.466日 発見1986年
第49話 1993年 『総人口4億人を超えて・・・』 |
第50話 1994年 『開発、人工空洞小惑星ケレス』 |