月夜裏 野々香 小説の部屋

    

SF小説 『スターシード戦記』

 

 

 彼らは、探究のために地球に来たのか。否

 彼らは、地球侵略のため地球に来たのか。否

 彼らは、資源を求めて地球に来たのか。否

 彼らは、超新星爆発で母星が終焉を迎える前、

他の恒星に逃れた宇宙難民に過ぎない、

 彼らは、太陽系に漂着した宇宙の放浪者に過ぎない、

 銀河で星が瞬くたびに

滅びゆく恒星系から、周辺の恒星にスターシードが飛翔する、

それは生命の持つ宿業なのか、

宇宙の予定調和なのか、

それを知る者はいない、

数十万光年を移動する行程は過酷であり、

スターシードが生き残る可能性は、恒星間距離と生命力。

そして、飛翔先の恒星系の環境によって変わる。

 恒星間をオリジナルの身体を維持したまま、飛翔できる生命体は少数派だった。

そして、他の恒星から流れてきた記憶を無くした異星人も少なくない、

 組成の違う太陽が放射する宇宙線はスターシードの生命を削り、

 大気と土壌も克服すべき敵だった。

生き残る方法は二つ、

 難民先の天体の組成を変えるか、

スターシードの体質を変えるかしかなかった。

 スターシードは、過酷な飛翔を続けるためオリジナルでない身体が多く、

 異なる太陽系で生き残る為、さらに変態を遂げる必要性があった。

もっとも、彼らは難民に過ぎず、研究するためのラボすらない、

 そう宇宙難民に過ぎないスターシードが生き残る可能性は極めて低い、

 しかし、中には、とんでもないスターシードがいて・・・

 

 

 第01話 『恒星間 難民』     初稿2011/09/29

 第02話 『情状酌量は?』    初稿2011/09/29

 

 

 

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 月夜裏 野々香

 270万HIT記念です。

 なんかもう、記念作品は、やめようと思ってるのに書いてしまいました。

 

 

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SF小説 『スターシード戦記』
第01話 『恒星間 難民』