酸ヶ湯混浴体験記

酸ヶ湯温泉 混浴体験記

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関西に行く途中、青森の酸ヶ湯(スカユ)温泉に寄りました。


2.酸ヶ湯到着 いよいよ混浴へ

青森駅に到着後15分ほど待つと酸ヶ湯のマイクロバスが迎えに来てくれました。
ここから約1時間強の行程です。路線バスは1日に2本しかなく、1時間半もかかり料金も1,500円ほどするそうです。
同乗のお客は若い1人旅の女性2組とやはり1人旅の男性1組、それに我々夫婦の5人です。ほとんどの方はマイカーで行くようです。

30分ほどすると市内を抜けて山あいに入り雪が舞ってきました。温泉宿は八甲田山中腹の標高900mにあるので青森市内とはまったく気候が違います。

雪雲に覆われる八甲田山 道路も雪

途中八甲田山がかすかに見えました。11月なのに道路も雪に覆われています。


カーブの多い雪道を進み八甲田のロープウエーを過ぎると間もなく酸ヶ湯に到着しました。
宿は1軒のみですが、建屋はいくつもありそれぞれが廊下で繋がっているようです。


本館 看板

酸ヶ湯の宿に到着


玄関付近 左手に見える建物

築後80年だそうです。 歴史が感じられます。


フロント 中庭のツララ

フロントで手続きを済ませ、部屋へ。中庭に面した窓に大きなツララが


今日泊まる建物 部屋に向かう廊下

中庭の右側に見える建物の2階に今日泊まる部屋があります。廊下は少し「ぎしぎし」します。


我々の部屋

我々の部屋。ストーブがガスなのは少しムードがありませんが、情緒のある部屋です。
少しゆっくりしてからお風呂に行く事にしました。



いよいよ千人風呂に行く事にしました。なんだか少しドキドキします。いい年こいて、しかも男なのにこの胸のときめきは何でしょうか。
期待と少しの不安が交錯しているようです。

入り口には暖簾がかかり、その手前左側には金属製の貴重品ロッカー、右には自動販売機が並んでいて、旅館の中なのに下町のお風呂屋さんの雰囲気です。
入り口は男女別々ですがスリッパが脱いであるので、今男女何人づつ入っているか判ります。
正面は番台で昼間の日帰り客の時に係りの人が座るようです。

千人風呂入口

千人風呂の入り口
写真を撮ったこの時はスリッパの数から女性2人、男性1人入っている事が判ります。


男の脱衣所は左です。入ると広さは15畳ほど、壁いちめんが格子状の四角い扉の無い脱衣箱になっていて、上には注意書きや、温泉の効能書きが掲げられています。浴衣と下着を脱ぎ脱衣箱に押し込み風呂場へ。

木の引き戸を開け中を覗くと・・・驚きです。湯気で何も見えません。ほのかな明かりが見えるのみ。そこから風呂場まで木の階段を5〜6段下りると、すぐに熱の湯があります。その左を少し進んだ冷の湯で体を洗い早速熱の湯に入りました。

そんなに熱くはなく良い湯加減です。千人風呂は建屋も湯船も全て木造で、湯船も分厚い木です。縁は低いですが木は磨り減り相当古く、硫黄分を含んだせいか変色して歴史を感じさせてくれます。

入る時のスリッパの数は女性が10人ほど、男性は私を含めて2人でしたが、女性の話し声がこだまみたいに反響しているのみで姿は誰も確認できません。時々人の動いている黒い影がかすかに見えるのみです。
男性は湯船の左側、女性は右側に決められていて中間付近に木の看板があるらしいですが湯気で見えないし中間線付近にも行く勇気も無いので、とりあえず一番遠くにつかりました。湯船が大きいので女性が入っている感じがしますがはっきり判りません。

男女境界の看板

男女の境界を示す看板

5〜6分ほどつかり奥の四部六の湯に移動しました。
湯治のしおりには次のように書いてあったのでその通りにするつもりです。

-ーーーー1.まず「ねつの湯」に5分程入り、
-ーーーー2.次に「四分六分の湯」に5分程、
-ーーーー3.かぶり湯「冷の湯」を頭にかぶります。
-ーーーー4.打たせ湯「湯滝」で3分程度
-ーーーー5.最後に再び「ねつの湯」に3分程入って上がります。

四部六の湯はさほど熱くはありません。熱の湯とあまり変わらないように思えます。
すぐ横には滝湯があります。打たせ湯のことで、位置は奥の一番左にあたり、女性側の右にはありません。
足を伸ばしゆっくりとつかっていると今日の疲れも飛んでいき、実に気持ちよいです。

すると突然私のすぐ目の前を裸の(当たり前ですが)女性が通るではないですか。滝湯に来たのです。イヤーびっくりしました。顔は見ませんでしたが、湯気でかすむものの、目の前なので体つきは良く判りました。この千人風呂では体を洗えないのでタオルを持たないで入ってくる人が多いようです。その女性は頭に巻いていたのか、持っていなかったのか少なくともあそこは隠していませんでした。
私が浸かっているのが見えなかったのか、慣れていて恥ずかしくないのか、いずれかだと思います。

彼女が打たせ湯をしているのは音でわかりますが、そっちを向く勇気も無く反対方向を向いたまま、また目の前を通るのを期待していました。しかし、いつの間にか湯船の奥を通って戻ったようでもう打たせ湯にはいません。

おかげで大分のぼせたようです。脱衣所に戻りましたが、息は苦しいし、しばらく動けません。そういえば注意書きに5分以上浸からないように、とあったように思います。

風呂を出て棟方志功の書がある休憩所の椅子でしばらく動けませんでした。

棟方志功の書

棟方志功は青森の出身です。


夕食のビールの美味しかった事は言うまでもありません。
千人風呂での事は家内には言ってません。

家内です

普通は部屋食なのですが、私は腰痛持ちなので食堂での夕食にしてもらいました。


情緒があり、従業員の皆さんの対応もすばらしい温泉です。来て良かったと思います。
混浴の千人風呂は女性も安心して入れます。何せ湯気でほのかにしか見えないのですから。それじゃ物足りないという女性もおられるかもしれませんが。





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