CT検査と外来診察 2007年2月17日(土)

X線CT(コンピュータ断層撮影、Computed Tomography)は短時間でほとんど苦痛なく検査ができるので、色々な疾患の精査目的検査として適応があり、既に体験されていらっしゃる方も多いと思います。私は初めての体験でしたが、この検査の少し前、2月5日朝の通勤途上、ちょっとした事故に遭い(詳しくはBLOG“Myつぶやき”2007年2月6日を参照下さい)頭を打っていたので、2月8日の診察の時に手術前にCTを撮っていただこうと思いお願いしたところ、「大丈夫! (乳がん)手術前の検査で頭からお腹まですべてCTで転移がないか調べるので、その時に何かあればわかります」と先生に言われました。「あ〜、そうですか」とは言ったものの、こんな時は喜ぶべきか悲しむべきか、とりあえず一石二鳥というのかなぁ…(心中、複雑)。
CTはそれほど苦もなく予定より早く撮影終了。その後、外科外来ですこし待ってから名前を呼ばれ診察室へ。
先生から 「13日に行った骨シンチの結果、腰に二ヶ所黒い部分があるのですが」と、私の全身骸骨写真を出して説明されましたが、「骨転移はこのように左右対称に発症することはまずないので、違う炎症と思われます」と。そうそう、2月5日の事故では、頭だけでなく腰も強く打った私です。骨シンチの撮影の時にも、腰(というかお尻)が痛くて硬いベッドに寝ているのが少々苦痛でした。そのことを先生にお話すると、「それかな〜、落ち着いたらMRIでも撮ってみますか」。この日は土曜日で外来は患者さんも少なく、そしてまた私が最後だったので、初診から4回目にして初めて先生と少しゆっくりとお話しすることが出来ました。
「あなたのがんは、粘液がんという種類で(後でネットで調べたら、乳がんの中で3〜4%しかない特殊型)もしかしたら、切り採ったがんの病理診断で、良性だという結果になるかもしれません。注射針でした細胞診の結果では悪性という結果でしたが、粘液がんの場合1%くらいの確立で良性腫瘍だったという可能性もあります。僕は悪性だと思っていますが、もしも良性なら、それはとてもラッキーなことで、採ってしまえばそれでおしまいです。 ただ、今回の手術では悪性と言うことを前提としていますので、“しこり”をただ採るだけでなく、がんを採りこぼさないように少し大きめに丁寧に採ります。そして、センチネルリンパ節(いくつかあるリンパ節の中からがん細胞が一番はじめにたどりつくリンパ節)も一つか二つ採ります。病理の結果、もしも良性だった場合、それは採らなくてもよかったことになるのですが、そのへんを了解しておいてください」とのお話。術後については「温存手術なので、一月半、放射線治療を毎日通院で行います。 それ以外は手術で切り採ったものに情報が詰まっているので、その病理診断の結果がでないとはっきりとしたことは決められません」と。手術前にゆっくりとお話が出来てよかった、これで安心して入院できると思い「では、どうぞよろしくお願いします」と言った私に先生は「あさって入院されるのをお待ちしています」と笑顔でおっしゃいました。診察室を出てから「お待ちしています」という言葉はこんな時(入院時)に適切な使い方なのだろうか? とくだらないことを考えてしまった私です。

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