1.対数関数の微分
   (x)=logx → f′(x)=?    
微分の復習  

微分の定義式      
               
例題(1) (x)=logx → f′(x)=?(sol.)   
       
      
                        
              
         
        
 
練習(1) 次の式で、j=10、100、1000・・・のときの値をポケコン     
で求めてみよう。       
  j=10 ⇒           
 j=100 ⇒           
  j=1000 ⇒           
  j=10000 ⇒           
  j=100000 ⇒           
  j=1000000 ⇒     
 とおく   
 e=2.71828.....無理数    
 「鮒一鉢二鉢・・・」    

loge=1 にすると, 便利だ、そのためには、a=e とすればよい。
loge=1底がeの対数 logx を「自然対数」といい。底を省略して、単にlog x とか ln x と表す。   
                         
 
                                         

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2.指数関数の微分      
合成関数の微分   
z  ←  y ← x         
z=z(y)、y=y(x)          
z=z(y(x))            
z:x,yの合成関数   
           
例;z  ←  y ← x 
     z=logy、 y=x   
     z=log(x)
     


 

                                     
例題(2)   y=e   ⇒ y=?
 
 
 自然対数の底eを底とする指数関数の導関数は、元の関数とおなじになる。 
即ち、ex は微分しても変わらない関数である。
例題(3) {(x+2x+3)}=?    例題(4) (e2x+1) =?
考え方;z=y、y=x+2x+3   考え方;z=e 、y=2x+1   

練習(2) 次の関数を合成関数の微分公式を用いて微分せよ。
(1) {(x+1)}         
(2) (e−x)        
(3) (e+e−x)          
(4) {(2x+1)}        
(5) {(x+x−3)}       
(6) (e−Kx)        
(7) y;放射性物質の量,         
      x;時刻、c,λ;定数       y=ce−λx ⇒ y                     

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3 指数関数の積分     
 
 
  積分定数を最終的にはCにするため に途中に出てくる積分定数をC とし た。
 
 
 
 
 
 

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

  
  
    とおいて、すっきりした
   形にしている。
 
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4.微分方程式 
落下速度 
我々は、1学期に既に、物体の落下に関して、次の形の微分方程式を学んだ。   
 
反応速度 
濃度のうすいショ糖水溶液の転化反応を調べてみよう.この反応はつぎの反応式で表される.   
12H2211+H0→C12+C12  (ショ糖)    
(ブドウ糖)(果糖)反応の進行中におげる水の濃度は一定とみなし,触媒として使われる塩酸も,
反応の前後で濃度は変化しないとみなす. 
反応の始めにおいて,ショ糖の濃度をa[mol/g〕とする.
反応開始後[秒]を経過したときまでに,x(t)[mol/g]だげ分解したとすると,ショ糖の濃度は   
a−x)[mol/g〕になっている.
ショ糖の分解量x(t)[mol/g〕は時間の関数になるから,分解速度は   

で表される.
式からわかるように,これはブドウ糖および果糖の生成速度でもある.
このような反応では,反応速度は反応している物質の濃度に比例すると考えられるから,
比例定数をkとして,つぎの式で表される.   
      (1)             
 
放射性物質の崩壊 
実験によると,放射性物質の原子核が崩壊する速さは,ある瞬間に崩壊しないで残っている原子核の数に比例する.
ある時刻における放射性物質の原子核の数を時間の関数N(t)[個]とすれば,崩壊の速さは、減少率を表すのであるから,   

となる.これが現在量N(t)[個]に比例するのであるから,比例定数をλとすれぱ,求める式は   
       (2)           
となる.  
昇華速度  
ナフタリンの質量mは,昇華によって、その表面積に比例して減少することが知られている.
ところで、質量mは、密度ρと体積の積ρであるから、質量mの変化は、すなわち体積の変化になる。 
従って、ナフタリンの体積は、その表面積に比例して減少すると言い換えられる。
ナフタリン球の体積の減少を表す関係式はどのようになるか. 
時刻[時間]のとき、体積は時刻の関数なのでV(t)、表面積も時刻の関数なので、S(t)    

ただし、V(t)とS(t)の間には、下の関係がある。    
 
 上式(1)(2)(3)のように,変化速度が,現在存在している量によって規定されるような事象は自然界にも多い.
 (*)式にふくまれているtの関数y、

  (1)式に含まれているtの関数x(t)
  (2)式のN(t)
  (3)式のV(t)
は,どんな関数であるかまだわかっていないから,末知関数である.
このように,変数,未知関数,末知関数の導関数を含んでいる方程式を微分方程式と言った。 
変化する事象を解明しようとする場合に利用される。
微分方程式を満足する未知関数を求めることを,微分方程式を解くと言った。   
 5.微分方程式の解法 

 
 

 
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6.微分方程式の具体的解法 
 練習(6) 放射性物質の質量mは時間tの関数である。
    m=f(t)
 時刻tにおけるmの減少率−m′は、
その時刻tにおける質量mに比例している。

t=0 のとき m=M であった。    (初期条件)・・・A
m=f(x)の関数形を求めよ。
  
 
例題(8) 放射性物質は時間とともに質量を減らしていく。
 最初の質量が半分になる期間を「半減期」という。
 最初の質量をMとし、半減期をT
とすると、練習(6)で得た式はどのようになるか。
 
 


 

  

練習(7) 物質Aが分解して、物質Bに変化するとき、物質Aの濃度cは、時間tの関数であり、濃度cの時刻変化率=反応速度は、濃度cに比例する。

初期条件;t=0のとき、c=c ・・・A
濃度cの関数形を求めよ。(濃度;concentration[カンセントレイション])
なお、積分定数にはKを使うとよい。   

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練習(8)    
 ラジウムRaの半減期は1602年である。最初の一年間で、100gのRaは何gになるか。例題(8)を参照して解け。    
練習(9)   
             
 ウラン含有鉱石の中にウラン1gに対して鉛Pbが0.85gあった。この鉛Pbはウランが崩壊して出来たものである。
この鉱石が出来てから何年経過したか?ただし、ウランの半減期は4.51×10年である。  

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