2005.05.17 天竜川水系 『4河川はしご』
 
1河川目 水温 AM10℃
           PM15℃
G.Wに出勤した替わりと言うわけでは無いが、16日から4連休となった。久し振りの大型連休なので1ヶ月以上前から車中1泊で遠征を計画しワクワクしていた。仲間や会社の同僚を誘ってみたが、誰もこの遠征にはライズしなかった・・・。仕方なく今回も自由気ままに1人旅が決定。まぁこの1人旅も自分のペースで渓を独占出来るから嫌いでは無いが、つくづく釣りキチの仲間が欲しいと毎回思ってしまう・・・。そんな訳で車中1泊から日帰りに変更。
候補地として実績の有る東北か南アルプスの2つに絞り込んだ。しかし今年は積雪が多かった為どちらも最盛期を迎えていない可能性が大きい。折角の遠征なのだから最盛期を迎えた渓をドライで気持ちよく釣り上がりたい。雪代で釣りにならないなんてそれこそ洒落にならない。ネット上で知り合いになった南信州在住の『まっきーさん』に連絡を取ったが私の行こうとしている渓の水況は解らないとの事。
どちらにするか悩んでいる中、釣行5日前になってこれまたネット上で知り合いになった『きみさん』のHPを拝見すると5月上旬の南アルプスでの釣行記が更新されていた。私が計画している渓とは違うが位置的には同じ、しかもドライで釣っている。早速きみさんに連絡を取ってみると、私の計画している渓は見ていないが他の渓は良さそうだったとの事。少なくてもドライで釣り可能な渓が近くに有る事が解った。私の計画している渓が駄目ならそちらに逃げればいい。そして釣行3日前になってようやく南アルプス釣行が決定!

まずは入渓点で1枚
現地には9:30に到着。不安を胸に渓を覗き込むと水量は落ち着いているようだ。あとは水温がどうかだ。早速仕度をし水温を計ると10℃。『これはドライで行けるでしょ?』と独り言。思わず顔がにやけてしまう。
天気も最高で気持ちいい〜♪
30分程釣り上がった所で待望の本日1匹目が釣れる。サイズは大した事はないが、ドライで釣れる事が確認出来て期待が膨らむ。次に狙うは目的のヤマトイワナ!

ヤマトイワナとニッコウイワナの混血だが嬉しい1匹!

尺ヤマトが出たポイント
スタートは良かったが後が続かない。始めの1匹を釣ってから1時間程釣り上がったが反応が無い。魚もまったくヒラキには出ていないので、流れの緩い所や巻き返しを丁寧に狙って行く。良さそうな巻き返しが有ったの狙ってみる。フライを巻き返しの流れに乗せ漂わせるとフライが静かに吸い込まれた。一瞬流れに吸い込まれたのかと思ったが僅かに魚の影を確認しすかさず合わせる。魚は抵抗して中々浮いてこない。引きからして良型だ。そしてなんとか無事にネットに収める事が出来た。ネットに収まった魚を見るとデカイ!『こ、これはひょっとして・・・』メジャーで計ると30cmジャスト!なんと尺しかもヤマトイワナだった。
※クリックで拡大画像が見られます

2河川目 水温 10℃
尺ヤマトを釣り気分良く釣り上がったが1時間半程の間にチビを1匹追加したのみ。一旦車に戻り場所を移動するか悩みながら釣り上がっていると1本の支流を見つける。かなり落差の有るボサッ川だ。
普段ならパスするが、魚がいるのか気になりチャレンジして見る事にした。幸い今日は先日に竿を折ってしまった為、代用の7.11ftを握っている。ティペットを短くしリーダ&ティペットで10ft位にして探釣開始!

ボサッ川の入渓点

突然出現した大堰堤
釣り始めてすぐに魚の反応は有るがフッキングまでは至らない。入渓してみると結構水量が有る事に気付く。
少し釣り上がったところで大堰堤が出現。堰堤の上が気になり高巻きを決意。

堰堤の上も落差が有り険しい渓相をしている。慣れないボサッ川だけに何度も枝にフライを引っ掛けてしまいイライラが積もるばかり。しかし、どうしても1匹釣り魚がいる事を確認したい。そんな気持ちが更に歩を進める。ひょっとしたら先程の堰堤が魚止めとなって魚はいないかもしれない。そんな不安も頭をよぎる中ようやく反応が出た。サイズは20cm程だが立派なヤマトイワナだ。まだサビが残り黒ずんだ魚体はより一層この渓で生きる渓魚をたくましく見せた。
とりあえずヤマトがいる事が無事確認出来て一安心したのと、落差が有り過ぎて白泡ばかりでポイントが少ないのと、なにより単独で心細いのが優先してこのポイントを最後にこの渓を後にした。

苔の付いた石の下からフライに飛びついた

厳しい環境の中で立派に行き抜いているヤマトイワナ

3河川目 水温 未計測
一旦車に戻り次は何処に入渓するか考えると、ふと前々から気になっていたボサッ川が思い浮かぶ。先程のボサッ川で少しはコツも掴んで来たので竿を出して見る事にした。
入渓点に付き渓を覗き込むと落差は無いものの先程の渓より更にボサッ川のようだ。入渓して釣り始めるが先程のボサッ川のリーダーシステムでは長すぎてトラブル続出。仕方なく更に短くし竿1本分の8ft程にする。
魚影は濃いらしく良いポイントでは必ず魚が入っている。しかし落差がない平坦な流れの為高度なストーキングが要求される。案の定、私のストーキングではことごとく魚に走られてしまう。いつしか獣の如く四つん這いになって渓を突き進む姿がそこには有った(^^;
しばらく釣り上がったところで良いポイントが有り、そっと覗き込むと正面の大岩に張り付いてまぁまぁのサイズがゆらゆらと泳いでいる。
出来る限り接近しフライを投げようと試みるがバックが無いため思うように行かない。そして滅多にやる事のないボウ&アロウに挑戦。これが上手く決まりあっさりと勝負が決まってしまった。

水没している木の手前で正面の大岩に張り付いていた
23cm程のイワナだったが、その暴れっぷりたら凄かった。
魚を見つけてフライをボウ&アロウキャッスト。フライが落下し魚がフライを見つける。フライをまったく疑わず浮上しながら口を開けてパクリ。そしてフッキング。魚は何が起きたのか解らず暴れまくる。この一部始終がまるでスローモーションのように目の前で繰り広げられる。このボサッ川の釣り独特の楽しみだ。

また少し釣り上がると良さそうなポイントが現れた。覗き込むが魚影は見えない。すでに走られた後かもしれないがとりあえずフライを入れて見る。ここもバックが無い為ボウ&アロウでキャスト。狙ったポイントより飛び過ぎて右側の石の奥にフライが落ちてしまった。石に隠れてフライが見えないがそのまま流し切る事にした。すると石の奥で水紋が広がったので反射的に合わせを入れると竿に生命感が伝わってきた。自分からは見えない所で魚は暴れている。先程の魚より引きが強い。強引に寄せてランディングに成功。先程より一回り大きい25cm。

右側の石の裏側でヒット!

こんな小渓流にこんな良型が
何処までも続く低い緑のトンネル。そんな自然がここに住む渓魚達を守っている。
この先に大堰堤が有り、高巻き出来そうも無い為この渓の探釣は終了した。渓に沿って林道が有るため次回は堰堤上を探ってみようと思う。

4河川目 水温 10℃
いよいよ最終目的地である渓に向かう。この渓は昨年イブニングで尺ヤマトを2つ釣った他に、良型をいくつも釣っている相性の良い渓だ。まだイブニングの時期には早いかも知れないが、締めくくりはこの渓と最初から決めていた。(特徴の有る渓にて渓の画像は伏せさせて頂きます。貴重なヤマトイワナを守る為ご理解下さい。)
車を停め30分程の徒歩の末、入渓点が見えてくる。時間は17:00少し前だ。イブニングが有るとすればそろそろ活性が上がって来ていてもおかしくない時間だ。
20分程釣り上がったところで1匹目のヤマトイワナが釣れる。その後良さそうな型が反応するがミスとバラシの連続でキャッチまで至らない。チビを数匹追加したのみ。
かなりのハイペースで釣り上がってきたので時間の割には距離を上った。帰りの事が気になり懐中電灯を確認すると電池切れ・・・。ではフレックスライトは?と確認するとこれまた電池切れ・・・。時計を見ると18:10。急いで下り、行きに掛け損なった魚を狙う。そしてなんとか24cmのヤマトイワナを追加。この時すでに18:30を回っていた。急いで写真を撮り急いで下山。なんとか明るいうちに車に到着出来た。

今回の最後を飾ったヤマト。迫力の有る魚だった。

今回は日帰りだと言うのにも関わらず、4河川もはしごをしてしまった。じっくり釣る事は出来なかったが、それなりに発見が有りプラスになった。何よりヤマトイワナに再び逢えた事が1番嬉しい。
かなりのハード釣行だった為帰りの運転で足が攣ってしまい危うく事故になるところだった。(^^;
また近いうちにきっとこの渓に訪れる事であろう。
そして最後に今回アドバイスを頂いた『まっきーさん』『きみさん』に感謝し、この場を借りてお礼を言います。本当にお手数をお掛けしました。今後も宜しくお願い致します。

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