2005.06.14 長野県某川 『フライパラダイスの代償』

前回よりも更なる爆釣を求めて釣友N.Sと、水量が落ちたであろう天然イワナの渓へ釣行した。前日の天気予報で晴れマークを確認し、出発を予定より1時間早めての釣行だ。
現地に着くと予報通り天気は晴れ、水量もまだ少し多いものの前回よりはだいぶ落ちている。『梅雨の合間の晴れ』がこの渓の爆釣キーワードだけに自然と期待が高まる。目的の入渓ポイントは相変わらず先行者の車が停まっているので、前回と同じポイントから入渓する。
入渓して水温を計ると前回と同じく9℃。まずまずの水温だ。しかし今回はまだ時間が早いせいか反応が無い。1時間程反応が無い状況が続いたが、渓が2手に分かれる辺りから反応が出始めた。



更に2時間程釣り上がり、そこそこの釣果を得たが前回程では無い。またサイズも寂しいのしか釣れて居ない。
N.Sに先行を任せしばらく石の上に座り休憩。ふと対岸の倒木が気になり近づくと、倒木の裏に小さい巻き返しが有る。倒木に見を隠しそっと覗き込むと大きな胸鰭を持った奴がユラユラ揺れている。一気に戦闘モードに突入。狙うポイントは手前に早い流れが有り、その先の倒木の奥。ミスをすれば倒木にフライが引っ掛かってしまう。チャンスは何度も無い。慎重にフライをピンポイント・キャスト!フライは上手い具合に巻き返しの流れに乗った。その瞬間にフライは吸い込まれロッドには生命感が!倒木に潜られないように魚を誘導し何とかランディングに成功。ネットに横たわる魚体は予想通り大きい。メジャーで計ると29cm!泣尺イワナだ。

奥のおにぎり型の石の前でヒット!
※イワナ29cm(クリックで拡大)


泣尺を釣り気分良く次なる良型を期待するが、飽きない程度に釣れてくるもののサイズが今一つだ。
N.Sも流れの弱いポイントを丹念に狙っているようだが、あまりパッとしない様子。そんな状況が2時間半程続き、だいぶ集中力も無くなってきた。
そんな時、倒木が川を堰き止め滝のようになっているポイントが現れた。

左側の溜りがいかにも魚が入っていそうでヨダレが出そうなポイントだ。ここまでN.Sが満足していない様子だったので薦めるが、ポイントが気に入らないと断ってきた。『じゃぁ、俺が釣っちゃうよぉ』てな具合で私が狙う事に。
まずは手前から攻めるが反応はない。『やっぱり本命はココでしょう?』と1番奥の石と石の間にフライを落とす。しばし水面を漂った後、フライは水中へと消えた。強い引きで抵抗した後、ネットに収まったのは26cmの魚だった。
この時のN.Sの悔しそうな顔が忘れられない。
だからここのポイントは絶対良いのが居るっていったのに(^^)


26cmのイワナが釣れたポイント(1番左奥)
※イワナ26cm(クリックで拡大)


時間も14:00過ぎになったところで、一旦車に戻り下流に移動する事にした。下流は更に水量が多くなるものの、前半の感じからイワナが入っている『よどみ』はたくさん有る。その『よどみ』を丹念に釣って行く。案の定、先行者の気配は有るものの飽きない程度に平均サイズ(20〜22cm)が釣れてくる。しばらく釣り上がったところでまた川が2手に分かれいる。1本はメインの流れの1/3程の水量だが、どうも私は細い流れが好きでついついそちらを選んでしまう(^^;
でもその判断が大正解で1つのプールに魚が何匹も溜まっている。苦手なストーキングで接近しこのプールで20〜24cmを3匹追加。



この細い流れも200m程でまた本流と合流する。そしてまた2手に分かれる。もちろん私はまた細い流れの方へ(^^;
途中のプールでチビイワナを4匹程釣り、プールの横の倒木で作られた水溜りをみるとイワナが何匹も倒木の下を行ったり来たりしている。どうやらこの水溜りは倒木を挟んで流れと繋がっているようだ。中には結構良い型も混じっているが、ポイント的に1匹釣れば次の魚は望めない。良型が倒木から出てくるタイミングを計りフライを静かに着水させる。フライにイワナが気付きスゥーと浮いてきてフライをパクリ。25cmのイワナだった。



倒木の下が流れとの通り道となっている
※25cmのイワナ(クリックで拡大)


その後イブニングをやる為、前回に良型を釣ったポイントに移動。時間は18:00少し前。そろそろ良型が食事の時間だ。入渓しロッドからラインを出そうとフリップしてる最中に『パキッ』。見ると何やらリーダーに伝わって手元に落ちてくる。何だ?と思い良く見ると3cm程の細い棒の先端にシルバーのリングが付いている。しばらく『???』の後にようやく気付いた。そう!それはロッドのティップだった・・・。ついこの前、新品に交換したばかりなのにまたやってもうた(泣)結局時間的にもロッドを変更する気にもなれずそのまま続行。それでも3匹追加することが出来た。
今日は数では前回に及ばなかったものの30匹程の釣果だった。平均サイズは若干悪かったが良型にも数匹恵まれまぁまぁな釣行だった。N.Sも良型には恵まれ無かったが15匹程の釣果だったようだ。まぁ爆釣と言って良い内容だったと思う。本当なら気持ちよく終れる筈だったが、ロッドの件が頭から離れず溜息が出てしまった。フライパラダイスの代償が高く付いてしまった・・・。ハァー・・・(涙)
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