2006.06.14 長野県某川 『Kain Net Vol.83 入魂』

今日は会社の釣り仲間Sさん・Yさんの3人で、そろそろ最盛期を迎えるであろう『フライパラダイス』を求めての釣行をしてきた。また今回は『Kain Net Vol.83』の入魂も目的の1つだ。
関東地方は梅雨入りをしたものの、現地の天気は最高で長袖のシャツだと暑いくらいの陽気だ。3人共最高のロケーションを目前に、これから始まる爆釣を期待して少々興奮気味だ。
相変わらず何処の入渓点にも先行者の車が有り、渋々ながら先行者の後から入渓する事にした。渓に下りると水量は大分落ち着いてきたが、平水に比べるとまだまだ多い。水温を計ると8.5度と気持ち低い。水温が上がるのを待ちながらゆっくりと釣り上がる。

 
1時間ほど釣り上がるが、先行者の影響か水温の影響かまったく反応がない。しかし時間がくれば活性が上がり爆釣モードに突入すると、3人共信じて疑わなかった。
更に30分ほど釣り上がった所で、Sさんが熊笹の方を指差して何か言っている。指差す方角に目をやると、熊笹が揺れてこちらにどんどん接近してくる。咄嗟に『熊』と判断した私とSさんは熊除けの鈴を力一杯鳴らし続けた。しかし奴の突進は止まらない。Yさんもようやく異常に気付き私たち所にやってきた。3人で固まり後ずさりをしながら奴の行動を伺う。そして『来るなら来い!』と覚悟を決めた時、熊笹の中から『おっさん』が出てきた・・・。3人で顔を見合わせた後に大爆笑。しかし3人共全身がガクガク震えていた(^^)

気持ちが落ち着くのを待ち気合いを入れなおして再スタートするも、今日は反応が渋く中々魚の顔を見られない時間が続いた。時計の針が11:00を回ったあたりから、ポツポツでは有るが20〜23cmが釣れるようになってきた。いよいよ爆釣かと思ったが、良さそうなポイントには魚は入っておらず、しばらくは同サイズがたまに出てくると言った感じだ。そんな中、Sさんのフライに尺クラスが出たがフッキングせず失敗に終わった。残念・・・。

尺クラスを仕留め損なったポイントとSさん
 

強い流れの中に出来たポイントを狙うYさん
 
3人共満足の釣りが出来ないまま昼を向かえてしまった。遅い昼飯を食べながら、水温を計り直すと10.5℃。この水温ならもっと反応が有っても良い筈なのだが、今日は一体どうしたのだろう。しばらく釣り談義をした後、午後に期待をして更に釣り上がる。

最高のロケーションの中での遅い昼飯
 

『ちょうちん野郎』と化したYさん(^^)
 
午後になると若干では有るが活性が上がったのか、反応が良い箇所も出てきたがそれも長くは続かない。まるで秋口のように魚のいるポイントといないポイントがはっきり分かれているように感じる。また大雪の爪跡か、倒木が多く良かったポイントが潰れてしまっている。より魚が好むポイントになったのには変わりないが、難易度が高くフライを入れる事をためらってしまう程の状況だ。そして狙うとなると『ちょうちん野郎』になるしか手法はない(^^)
そして14:00近くになり、ようやく私に良型がヒット!大き目のプールの石の下に出来た巻き返しに、1段下の流れからフライを流し込むと静かにフライが消えた。すかさず合わせるとロッドに躍動感が伝わったが、すぐにフライが宙に舞った。もう一度同じレーンにフライを流し込むと、最初の魚より少し奥で再びフライが吸い込まれた。今度はバラさないように慎重にやりとりし無事キャッチに成功。27cmの良型だった。そしてこの魚が記念すべき『Kain Net Vol.83』の第1号となった。

『Kain Net Vol.83』の第1号となった27cmのイワナ
 

同イワナのアップ
 
私が記念のイワナを撮影中、上流にいたSさんのロッドが大きくしなっていた。撮影を終えて話を聞くと尺上をフッキングしたがネットイン寸前でラインブレイクしてしまったらしい。『大雪の年は大型が出る』と言う話を良く聞くが、今年はこの渓でもそうなのかもしれない。そんな事を期待しながら釣り上がるが、途中25cmクラスは出るものの一向に活性が上がる気配は無く、数もサイズも出ないまま最終ポイントを迎えてしまった。

岩に張り付き餌を待っていた25cm
 

別のアングルで
 
結局は最終ポイントでも平均サイズのみでこの日は16:00で納竿とした。『もう少しすれば活性も上がるだろ?』をまるで合言葉のように口にしていたが、この日は期待通りの活性は無かった。しかし天気にも恵まれたし、面白ハプニング?も有ったし、3人共充実した一日だったと口々に言っていた。。また単独釣行ばかりだった私としては、久し振りの仲間との釣行だった為とても楽しい一日となった。改めて釣果ばかりが釣りの楽しみではない事に気付いた気がする。そんな意味ではSさん・Yさんの2人に感謝しなくてはいけない。

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