2006.07.13 片品川水系 『そうは問屋が・・・』

前回の釣行で目当ての渓に入れなかったにも関わらず、運よく尺を釣る事に成功した事に気分を良くし、また今回も片品川水系に足を運んできた。今度こそ目的の渓に1番乗り出来るよう、気合を入れて前回よりも1時間早く自宅を出発した。現地の駐車場に着くと気温は高いものの、上空には鉛色の雲が広がっている。ジメッとした空気が全身にまとわり付き、マウンテンバイクを漕ぐ私の体力を奪っていく。そして無事目的の渓へ1番乗り出来る事に成功した。

緑豊かな獣の森
 
腰まで渓に浸かり汗だくとなった体を冷やすと、渓の冷たさが心地よくスーッと汗が引くのが解る。呼吸を整え背中からパックロッドを出しラインを通す。いよいよ実釣開始。
幸先良く最初のポイントにパイロットフライのELKカディス(パイロットフライと言うか、釣り上がりの季節はこのフライしか使わないが・・・)を漂わせると、スーッと石の下からフライに吸い寄せられるように26cmの良型が挨拶に来てくれた。

幸先良く良型がヒット
 

イワナらしい出方でフライを口にした
 
出だしは良かったものの、しばらくは20cm前後ばかりの釣果が続いた。そして2時間程釣り上がった所で、この渓では大きめのプールにさしかかった。1番美味しそうなレーンにフライをドリフトすると、1投目で28cmの良型がゆっくりとフライを吸い込んだ。やはり大きめのポイントにはデカイのが入っているようだ。尚更、尺への期待が膨らんでしまう。
そしてもっとも期待の出来るポイントに到着。このポイントは昨シーズン釣友が尺を釣っているポイントだ。改めてみると尺が出そうな雰囲気がムンムンだ。慎重にポイントに接近し手前から責めるが、おかしい・・・反応が無い。諦め掛けた時に激しい水飛沫と共にフライが水面から消えた。すかさず合わせると今日1番の強い引きで、ロッドをグングン絞り込む。ようやくネットに収まった主はサイズこそ26cmだが、ビックリする程の太さで、まるでヤマメを思わせる程だった。なるほど引きが強い訳だ。更に流れにフライを流したが、結局このポイントでは期待した尺は姿を見せなかった。

強烈な引きで楽しませてくれた
 
気が付くといつの間にか大粒の雨が水面を叩き出していた。この渓も終盤となり林道へ向け崖を這い上がる。再び汗だくとなりながら林道に出たと同時に雨も本降りへと変わった。時計を見ると14時少し前。今回も尺狙いで欲張った罰だろうか、長い林道の道のりを経て入渓点へ戻る頃には雨足は更に増していた。渓の神が『そうは問屋が卸さない』と嘲笑っているかのようだった。渓の神に逆らわない方が無難なので、今回はこれにて納竿。次回は渓の神が微笑んでくれる事に期待しよう。

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