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朝晩の冷え込みが厳しいようで、三日前に来た時より木々の艶やかさが一段と増している。渓を歩くだけでも楽しくなりそうな雰囲気がここには有る。やはり最後にこの渓を選んで正解だったようだ。何度と無く見てきたこの景色だが、何度見ても飽きる事が無く私を和ませてくれる。 |
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何度と無く見てきたこの景色 |
いつきても美しい流れがここには有る |
景色を楽しみながらゆっくりと釣り上がって行く。魚の反応は無くしばらくはノーフィッシュが続いたが、今日は釣果は気にしない。昼を過ぎる頃から徐々に反応も出始め20cm程のチビちゃんに遊んで貰った。そしてチビちゃんがお父さんも連れて来てくれた。風格の有る立派な26cmのイワナだった。 |
風格が有り迫力満点な顔つき |
秋色の衣が美しい秋岩魚 |
子孫を残す為だろうか、産卵床となりそうな浅いプールには魚影が濃くなりつつある様子で良型も入っている。彼等の邪魔をするのは申し訳ないが、水面にフライを落とすと1投目で今回最大となる28cmがゆっくりとフライに出た。まだまだ釣れそうな雰囲気だったが、この1尾で満足しこのポイントを後にした。 |
思い返すとまだ雪の降る2月の千曲川から始まり、長いようで短い7ヶ月間だった。今年もたくさんのドラマを渓は提供してくれた。そんな渓に感謝の気持ちで一杯だ。私の中では『お約束』となっているが、最後に深々と頭を下げ渓と渓魚に別れを告げ渓を後にした。それが『礼儀』だと私は思っているから・・・。 |