★目次 ★ ■ HFA(高機能・アスペ)の保護者学習会でAD/HDに関わること Rosamonde ■ インターネット中毒 musica ■ 普通の人にできること mogurin ■ テレビドキュメンタリー取材へのご協力のお願い 松井正 ■ 改正老人医療 musica ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ---------------------------------------------------------------------------- ■ HFA(高機能・アスペ)の保護者学習会でAD/HDに関わること 先月、関西某所でHFA(高機能・アスペ)の保護者学習会で自閉症スペクトル者本人として話をして来た。一見、AD/HDに関係がないのかなと思う方が普通であろうか。メルマガ原稿に書く以上、AD/HDに関わることがあるのではないかと期待している人もいるのではと。自分の事をメインに話すので、メルマガ原稿ネタにはなりませ〜ん。 が、質問時にAD/HD関連の質問が出てきたのだ。参考までに質問の内容は家にお友達の呼び方から進路まで幅広かった。全部の質問に私なりの考えで答えた。そのAD/HD関連の質問とは? 「物事の優先順位が付けられない」と言うのが質問だった。自閉症スペクトルとAD/HD両方を持っている人は意外と多いのだ。現に私もLDありーの、AD/HDありーの、自閉症スペクトルありーのの軽度発達障害のデパートと言う有難い“異名”をもらっている人間である。 私の答えとしては「これはAD/HDの領域に入るので、自閉症スペクトルだけの人にはわからないと思いますので、簡単にAD/HDの事を話しておきます。(中略)私が実際している物事の優先順位の付け方はABCプライオリティーと言うもので、すぐしなくてはいけないものはAで、今週中にするものはBで、どうでもいいものはCにしておきます。Aの中にも123と分けておきます。そうするとCランクのものがAランクとしてする必要はなくなるし、物事の優先順位の付け方が付けられる様になります。」と答えた。(※詳しく書くと長くなるので一部省略した。) 自閉症スペクトルの話の中にAD/HDの領域が入るとまさか思わなかった。が、実際、質問の中に出てくるのはある意味当然なのかもしれない。 by Rosamonde ----------------------------------------------------------------------------- ■ インターネット中毒 5年も前だろうか、「インターネット中毒」と言う本が、翻訳されて日本でも発売された。そのときは、何の気なしに、みていたのだ。インターネットへの心理的な強度の依存が書かれてあったと思う。しかし、それは私には別世界だと思っていた。むしろ、テクノストレス症候群といって、パソコンに適応できずに心身症になることのほうが、ずっと自然であるし、ずっと普通だと思っていた。 このたび、パソコンの一部が壊れ、五月のゴールデンウィークの前に修理に出したところ、帰ってきたのはゴールデンウィークをはるか過ぎてからだった。その間、精神的によりどころを失ってしまって、携帯メールをしまくるという結果になった。また、子どもたちがいないときは、パソコンがあればぜんぜんなんとも感じなかったのが、非常に取り残されたように寂しく感じてしまった。 朝起きるとすぐ立ち上げるパソコンがないので、職場につく時間も早かった。そして、職場のパソコンでインターネットを必ず立ち上げ、机の上に置いておいてから、仕事にとりかかった。何を検索するでもないのである。 でも、気がつくと、そういう行動をとっていた。家に帰っても、パソコンがないのでぼーっとしていたり、早く寝てしまったりしていた。休日は、とりわけ長く感じたのである 。自分でも、これは「まずい」という感触をもった。「インターネット中毒」か!? アルコール中毒も薬物中毒も、自分の状態を判断できない。強制的に病院などへ入れられて、禁断症状が出てはじめて自覚するものだ。 私にとって、今回のパソコン修理は禁断症状に近かった。 もっとも、パソコンは本当に便利な機械で、あれば生活に潤いをもたらすものである。 みなさんも、「インターネット中毒」という症状があることを念頭においてパソコンとお付き合いできるといいと思う。メンタルヘルスのためにもお勧めしたい。 by musica ---------------------------------------------------------------------------- ■ 普通の人にできること 引っ越しの準備で大変です。ADHDにとっては片付けが人生最大の問題でしょう。僕の場合も、家財道具の山を前にして呆然としてしまいました。どこから手をつけていいかわからないのです。ひとりでやると、モノをこっちからあっちに移し、またあっちからこっちに戻ししているだけで、結局なんにも進展しません。 それで友人の一人に声をかけ、手伝ってもらうことにしました。彼は去年の11月に会社をやめ、今は失業保険をもらいながら職探し中でヒマしているようなのでちょうどよかったのです。もちろんタダというわけにはいきません。日当一万円払いました。 実を言うと、僕は普段から彼の事を能力的に低くみていたんです。在職中でも年収は僕の半分くらいで、それほど仕事ができるわけではない。酒と女とギャンブルの好きな普通の中年男。性格的には悪くないが、人畜無害で平凡なごく平均的人間。特別な能力、特技もなく、集団の中にいたらまず間違いなくその他大勢の中に埋没してしまうとおもわれる男。そう思っていました。 ところがです。台所のそうじを任したら、「捨てるモノと、いるモノを分けるから指示してくれ」そう言って、段ボール箱とゴミ袋を持て来ました。ゴミ袋は燃えるゴミと燃えないゴミに分別しています。そして「コレは?」「いるよ」「じゃあ箱の中に入れよう」「これは?」「いらない」「プラスチックだから燃えないゴミの袋だ」そういってどんどん片づけていくのです。それがおそろしく早く、てきぱきと、まるで魔法をみているようにあっという間に台所まわりがきれいになってしましました。 5年間の使用でレンジにこびりついていたギトギトした油もすっかり落ちて、清潔感を取り戻したアイボリーの輝きがまぶしいくらいでした。その他、ベランダと風呂場も同様に手際よくぬかりなく片づけてくれました。僕がやったらまず一週間はかかったと思います。はっきり言って目から鱗です。えっ、こんなに簡単にできるの?というより、なんの悩みもなく、躊躇なく、臨機応変に自然に体が動くということが、どんなにすごいことか。普通の人はみんなこんなことが簡単にできるのでしょうか。 ADHDの症状を持っている人間であれば、相当のエネルギーを使わないとできない芸当です。間違いなくくたくたになって翌日はなんにもできないと思います。 我々が、どうして手早く効率的に作業ができないかを分析してみたんですが、モノを動かす時にいろいろよけいなことを考えてしまうからではないかと思います。 「このビデオの山をなんとかしよう」「なんとしても今日中に片づけるんだ」「この中には必要なビデオテープとそうではないテープがまじっているはずだ」「ああ、このテープはNHKの大河ドラマ武蔵の第8話まではいっていて途中で切れちゃったやつだ」「一乗寺下り松の吉岡一門との決闘シーンは別のテープに録画したはずだが…」「そういえば、あのシーンは昔池袋文芸座で見た内田吐夢監督・中村錦之助主演の殺陣のほうがはるかに迫力があったなあ…」「そういえば別のビデオで時代劇のいいやつを録画したと思ったけど、どこにおいたかなあ…」そんなぐあいに思考が連綿と続いて手のほうがおろそかになってしまうようです。気がつくとぼおつと考え事をしていて、ビデオの山はもとのとおり、全く整理されていない。そういったていたらくです。 by mogurin ADHDの問題が具体的に書かれていたので、掲載しました。こういう問題に心当たりがある人は大勢居ると思います。 ー ロクスケ ---------------------------------------------------------------------------- ■ 下記は、ADHDについて取材をされるメディアの方からの投稿です。もし、取材を受けても良いと思われる方は、直接この方にご連絡の上、 顔や名前を出すか出さないか、職場や家庭などの取材が可能かどうかなど細かい点の話し合いをしていただきたいと思います。 あくまでご当人同士の話し合いで決めていただく事ですので、当WingBrain委員会はいっさい内容にタッチいたしませんが、私もご本人にもお会いし、非常に真摯な態度で正面から取り組もうとされていると感じました。ぜひご協力いただければと存じます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ テレビドキュメンタリー取材へのご協力のお願い 読売新聞映像部・G+チャンネルディレクター 松井 正 初めまして。私は読売新聞映像部・記者の松井正と申します。テレビ放送部門に所属し、読売新聞制作のCS放送「G+(じーたす)チャンネル」で、ディレクターを担当しております。今回は「大人のADHD」に関するドキュメンタリー制作のための、映像取材へのご協力を呼びかけさせていただく機会を頂戴しましたことを、感謝いたします。 G+チャンネルは、昨年3月にスタートした、読売新聞が日本テレビなどと共同で制作する新しい衛星放送チャンネルです。これまで、主にニュースと新聞記者による解説番組を制作してきました。今回、当チャンネル初の試みとして、30分弱のドキュメンタリーを企画し、私が担当として取材を進めることになりました。 私はテーマを「大人のADHD」にしたいと考えております。ADHDに関する報道はだいぶ増えてきましたが、これまでの報道は、「子どもの発達障害(学習障害)」というくくりに終始したものや、とかく「部屋を片付けられない女たち」を強調したものが多いと感じてきました。悩みながらも障害を克服し、社会生活を送っておられる成人の方々の、真剣な日々の姿を取り上げたものは、まだ少ないのではないかと思っております。 そこで、日々ADHD克服に向けて奮闘しておられる社会人の方々の姿を通して、ADHDという障害を一般の方々にもっと知ってもらい、あわせて、障害を乗り越えて社会生活を営むために重要なポイントを、情報として提供したいと考えております。 映像取材において、プライバシーの遵守が重要であることは、重々認識しております。特に社会人として活動される上で、障害が回りに明らかになることは、大きなハンデとなると推察します。自分としては、日々奮闘しておられる生の姿を、顔などのモザイク効果なしに撮影させていただければ大変ありがたいのですが、どうしても難しい無理な場合はそれでも結構です。 具体的な番組の構成はまだ決まっていませんが、社会人として働きながら、障害の克服を目指す男性・あるいは女性に密着取材し、日々の奮闘を紹介しながら、この障害自体の説明、克服への取り組みなどを映像化したいと考えています。 どなたか以下のような条件に当てはまり、かつ取材対象となることをご了解いただける方は、おられませんでしょうか? 「ADHDという言葉を聞いたことがあり、自分もそうであるかも知れないとは思いつつ、まだ診断していない。障害に苦労しており、どうやって社会人としてやって行けばよいのか、努力の方法自体に悩む社会人男性・女性の方」「部屋が片付けられず、家事も苦手な自分の姿に悩み、途方に暮れる主婦などの方」「ADHDを受け入れ、自分で工夫して徐々に克服でき始め、社会人生活にも適応できたと思う方」 −−以上のような条件に当てはまり、ご協力いただける方は、ぜひご連絡をいただきたく、よろしくお願いします。なお、当チャンネルは予算が非常に(異常に?)限られており、出張もあまりままならないため、できれば首都圏近郊在住の方を希望いたします。放送は7月下旬から8月を考えております。110度CS放送「G+チャンネル」での放送となります。 なにとぞ企画の趣旨をご理解の上、ご協力を何とぞよろしくお願いします。 meth6081@yomiuri.com 松井 正 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ The Yomiuri Shimbun G+(ジータス)チャンネル Internet News Stream http://www.yomiuri.co.jp/ 読売新聞メディア戦略局映像部 松井 正 /Tadashi Matsui Tel:81-3-3216-8583 Fax:81-3-5200-1804 meth6081@yomiuri.com 〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1 ---------------------------------------------------------------------------- ■ 改正老人医療 昨年の10月に老人保健法が改正されました。そして、70歳以上の老人と65歳以上の一定の障害者は、老人保健医療者証をもっていると全員1割負担になりました。(なにかしらの健保に入ってない人は、老人保健法の対象になりません。)あ、全員と書きましたが、実は課税標準額(収入から必要経費を引いて、あるいは給与所得控除後、あるいは年金所得控除後−老年者控除や医療費控除などの各種控除をひいた額で1000円未満を切り捨てた額)が、124万円以上の高齢者は一定以上所得者ということで2割負担になります。一人2割の高齢者がいると、その世帯のすべての老人保健法の適用をうける高齢者は全員2割負担になってしまいます。 その後、今年の4月から高齢者でない人は、全員が3割負担になりましたね。薬代がたいへんかさみます。 さて高齢者の方の制度はとても複雑です。高齢者の方は、とりあえず1割(または2割)でかかった医療費をどんどん支払っていきます。そして、レセプトが医療機関から審査機関を通って役所のほうに来ると、高齢者の方のそれぞれの1ヶ月の限度額を超えた分だけ、返金の申請をしていただいて、申請されたかただけにお返しするしくみになっています。高齢者ですから、意味がわからなくて申請書なんて出さなかったり、なくしちゃったりするかもしれません。でも、そういう人は、申請するまで返してもらえないんです。 また、高齢者の限度額ですが、通常の人は外来で12000円、入院した世帯では40200円、2割の人は40200円、入院した世帯は72300+(実際にかかった医療費−361500)×1%ときめられていますが、所得があっても非課税の人は8000円(入院の場合は24600円)、非課税でもさらに所得が0円の人は8000円(入院の場合は15000円)です。また、この限度額が低くなる人は、限度額減額申請をしなくてはなりません。申請をしないと、限度額が低くなりません。自治体では、限度額が低くなる人には、勧奨していますが、やはりできない高齢者がたくさんいます。 いったい、国の役人は何を考えているんでしょうね。この制度のおかげで、各自治体は四苦八苦しています。返金処理がたいへんだからです。レセプトが到着するには、社会保険だと8ヶ月もかかるんです。だから、先にデータだけ送ってくる。でも、そのデータも負担割合が違っていたりすると、医療機関に保険証の確認を怠っているということで返戻されてしまうのです。だから、いったん高齢者に支払った高額療養費を返してもらうことさえあるんです。 こんな制度が長続きするわけがありません。高齢者も、お金が返ってくるまでに、3ヶ月以上かかるのですから、もちだしになります。 また、じきに改正されることでしょう。もっと悪法にならないことを願って。 by musica ---------------------------------------------------------------------------- ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ★編集後記★ ■ 最近、パソコンを一台作りました。といっても、過去にさんざん作ったりばらしたりしている内にがらくた箱にたまってきたいろいろな部品を使ってでっち上げたもので、一円もお金を使ってません。 ■ 半分遊びなのでとにかくお金をかけないでやってみようと言う事で、ケースなどはあり合わせのベニヤ板と、古いケースからとった鉄板を切ったり貼ったりして作り上げ、今使っているパソコンと小規模LANでつなぎました。そうしたらこれが便利なんですねぇ。 ■ CPUは1GHzでハードディスクは20GBしか有りませんし、OSはやっとWin98が載る位ですが、考えてみればこのスペックはほんの2年ほど前なら大いばりで最新スペックといえたものです。 ■ かつて、このくらいのパソコンで3DCGや設計などやっていたのですが、今メインで使っている自作機を使い慣れてしまうと、1GHz、20MBはとても遅くて使えないんですが、ワープロや表計算などには全く支障有りませんし、メイン機で作ったファイルをLAN経由でこっちに保存しておけば、万が一のメイン機のクラッシュでも大丈夫です。昔、これで泣いた事がありますので、今は頻繁にCD-Rでバックアップをとっていますが、これもかなり楽になる事に気づきました。 ■ 何でもかんでも速いのが良いのではない、大きいのが良いのではない、新しいのが良いのではない、となぜかかなりほっとした次第です。 ■ ところで、このメルマガはすべてテキストで作っていますが、出来るだけいろいろなブラウザの環境で読めるためです。 しかし、たとえばイラストなどが有れば良いかなとおもい、試しに本文に関係のあるイラストを私たちのサイトのサーバに置く様にしてみましたメルマガをPCで受けている人は、ワンクリックでイラストが見られるわけです。 今回は試しに私の近影を載せてみました。あくまでこれは試験ですので、あしからず。下記をクリックすれば画像がでてきます。 http://addproject.cool.ne.jp/roku0305.html 『WING BRAIN 第38号』でまたお会いしましょう♪ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ |