Wing Brain メールマガジン 第404号
2017/08/20(日)発行



目次
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● ソフトウェア ロクスケ
● 先延ばしについて考える(92) なさ
● 癖付けに関する経過報告(43) なさ
● 連載 第370回 健康で生活するために 生活の規格化 ロクスケ
○ 編集後記




● ソフトウェア
一寸タイトルからずれるが、最近古い自作のパソコンに最新のOS(ウィンドウズ10)を入れてみた。スペックとしてこのOSが載る事が分かっていたので試してみたのだが、予想通り、辛うじて載るというだけで、遅くて頻繁にフリーズするので早々に新しい自作パソコンに移し替えた。パソコンの新旧により同じソフトウエアが極端に速度が異なるのは当たり前で、これだけなら話は此処でおしまい。だが、古いパソコンに古いOS(XP)をインストールし、そして新しいOSでは使えない古いソフトウエアを色々入れた。スクリーンディター、ワープロ、表計算、図形処理、画像処理などなどだが、機能が簡単であり非常に使いやすい。

一方新しい方のOSではそれで使えるソフトを色々買わなくてはならず、そしてそれらのソフトには要らない機能が無数に付いていて実に使いにくい。

ワープロ一つとっても、文字装飾や検索、辞書機能、更に表示形式などなど、無数に付いており、その設定も実際は全く使わない物が付いている。画像処理ソフトも然り、図形処理ソフトも然り、表計算も然り。一例を挙げるなら、あれもこれもと機能がてんこ盛りになっている最新式のワープロソフトよりも、最小限の機能が付いた、例えばOS付属のメモ帳やワードパッドだけで日常の殆どの役に立つし、使いこなせば早く手軽に使える。

何故使いもしない機能をこれほど付けるのかどうしても分からないが、こうしなければ高く売れないのではないのか。

一方、古い方のパソコンで古いソフトを使うと、余計な物が無く身軽にさくさく動く。本当はいつまでも古い機能のパソコンを使い続けたいし、実際にそうしている企業などたくさんあるが、ウィルス対策ソフトなどのサービスが受けられなく結局先頃報道された身代金ウィルス、ランサムウェアなどに曝される事になるから、この古いパソコンは私はネットには繋いでいない。

ネットに繋いでいるのは常用の前から使っているメインと、新規に使い始めたサブのパソコンだけであり、こちらのサブは主として図形処理、画像処理などに使うためにそれに特化した機能を付けている。ウィルス対策ソフトも入れているが、メール機能は付けていない。メールでのウィルス感染が最も多いからだし、さらに怪しげなサイトにも近づかないようにはしている。

期せずして、一番手軽に頻繁に使えるパソコンが一番古い物だというのは、なにやら全てに通じるような気もする。シンプル イズ ザ ベストというのは伊達ではない。

by ロクスケ




● 先延ばしについて考える(92)
引き続き、前回までに引き続いて、2009年10月に小生が執筆したWing Brainメルマガ198号〜199号の記事「先延ばしについて考える(1)〜(2)」について再考察を行います。今回も引き続いて、原因の6つ目、即ち

>6.シミュレーション力の欠如
>
>これは上の5.と切っても切れない面もあるが、敢えて区別した。
>
>普通ならば、物事の筋道を立てる場合、頭の中でシミュレーションをするのだろうと思う。そのシミュレーションが適切でない場合、あるいはそもそもシミュレーション自体をやらない場合、このまま行くとまずいという予見ができなくなり、何でも行動が場当たり的になり、失敗を招くという流れが考えられる。
>
>場当たり的な行動という意味では、上の2.も関係はしていると思う。すなわち、衝動、欲望を抑えきれず、発作的、場当たり的な行動をついしてしまうということである。今述べている6.はそれとは少し違うものである。
>
>これも、脳科学の面からの知識が今現在無いので、追々勉強してゆきたい。

について考えます。



370号において、シミュレーション力を養うための訓練のあり方について考察を行い、普段から観察力、記憶力、特に知識・経験などを連想的に結び付けて頭の中で整理する能力の3つを普段から地道に鍛える必要があると述べた。その上で、371号からは観察力の鍛え方について考察を始め、まずは観察力の構成要素(色合い、輪郭、大きさ、位置)について考察を行っている。

これまで、色合い・輪郭・大きさに関して鍛える方法を、実践結果も交えながら考察を行っている。396号までに、顔等の特徴を大げさに描く似顔絵に着目し、人間の頭の中での顔の輪郭等の捉え方についての考察を行ってきたが、397号からはさらに進め、顔の各パーツ等への注意力の配分度・興味関心度という面に着目している。特に、興味関心の凹凸が観察力の凹凸にもつながっていると考えられることから、観察力を偏りなく適正にするため、根幹要因と思われる興味関心の偏りを是正する方法について考察を進めている。



前回、脳の記憶の仕組みの原理(2つの物事の同時想起を繰返すことで、片方を想起しただけでもう片方も自然と想起されるようになる)を応用して、好きなものと嫌いなもの(例えば、ピーマンが嫌いで、ケーキ・ハンバーグが好きな人がその両者)を同時に想起した際に、どのような精神状態になるのかについて考察した。今回もその続きを述べたい。

今現在の小生なりの見解としてではあるが、2つを同時に想起した際、トータルで精神状態がプラスになるのか、マイナスになるのかは、2つそれぞれの好き・嫌いの程度によるのではないかと考えられる。例えば、ケーキ・ハンバーグは好きではあるが非常に興奮するほど大好きではなく、一方でピーマンはトラウマになるほど、身の毛もよだつほどに大嫌いなのであれば、2つを同時に想起しても、ピーマンのマイナスの方が勝ち、トータルでやや不快な気分になるのではないか。



さらに言えば、単発で1回だけ同時に意識してトータルで精神状態がどうなるかだけでなく、繰返し繰返しその両者を同時に想起することで、段々とケーキ・ハンバーグの好きな(プラスの、快適な)感情がピーマンに結びつくようになり、同時にピーマンの嫌いな(マイナスの、不快な)感情がケーキ・ハンバーグにも結び付くようになるのではないかと考えられる。

即ち、それにより、同時の早期を十二分に繰返した後の段階で、ピーマンを単体で想起しても、以前ほどの嫌いな感情は湧かなくなり、またケーキ・ハンバーグを単体で想起しても、以前ほどの好きな感情が湧かなくなるということである。

実際、感情モニタリング法を考案した河野良和氏に直接カウンセリングを受けた際、(かなり昔の経験談だが、)給食で出るクジラの肉が嫌いな子供に食べさせるため、好きな食べ物をクジラの肉と同時に想起させることを繰返すことで、クジラの肉嫌いを克服して食べられるようになったとのお話を伺った。従って、この同時想起は非常に有効な心理技法と言える。



…今回はここまで。次回も引き続き、本記事の考察の続きを書きます。

by なさ




● 癖付けに関する経過報告(43)
361号まで「先延ばしについて考える」のシリーズ記事の中で述べてきた癖の付け方に関する経過報告を、2016年始後の362号から独立して別のシリーズ記事として執筆しています。本号でも引き続き、経過報告を行います。



361号までに述べてきたように、感情モニタリング法のセルフチェックを頻繁に行う癖を身に付けるべく、数か月前から継続的に取組みを行っている。毎時00分にスマートフォンのアラームが鳴るようにセットし、アラームが鳴ったらチェックを行うようにしてきた。きっちり毎時00分にチェックができたかを記録するまでには至らなかったが、頻繁に思い出してチェックを行うことはできるようになり、目標とした毎時1回よりもはるかに多い頻度にまでなった。手前味噌ながら、2015年末までにほぼ癖付けとしては成功したと言える。

2016年始からは、より一層の癖付けのため、常時セルフチェックを行いながら他のことを行えるように訓練をしてゆくと宣言したものの、年末までに一度は身に付いたセルフチェックの癖付けの頻度が落ちてしまったことから、再度2015年末までの状態に戻せるよう立ち返って癖付けを再度行うことにした。

2016年末頃からセルフチェックの頻度が再び飛躍的に上がったことから、その頻度を今後も永続的に維持するよう努めつつ、さらに別の癖付けも身に付けるべく、同年末頃より新たな取組みを始めている。今回もその経過報告を行いたい。



この部分を執筆しているのは08/06(日)だが、この2週間の間も、概ね精神的に安定していた(今回も多少の変動はあったが、前回同様に比較的安定していた)。スマホでタイマーをかけるという方法も、これまた前回同様に途中で気付いてチェックすることはあるものの、別の考え事等に気を取られてアラーム(バイブレーション)自体に気付かないことも多かった。

無意識的、条件反射的にできるまで繰返し訓練する必要があると前回述べたが、改めて考えてみれば、お盆や連休時など、一年の限られた時期だけ行っても、十分に長続きせず、段々と実行頻度が落ち、十分な癖付けにならなくなってしまう。実際、5月頃に一度癖付け出来たものの、その後仕事等に気を取られて段々と実行頻度が落ち、癖付けとして半端な状態のまま今に至っていることが何よりの証拠と言える。

よって、どれほど忙しくとも、できれば毎日朝昼晩にできるだけ高頻度に繰返し実行できる体制を築かねば、十二分な癖付けにはならないと改めて思った次第。とはいえ、ここでこのようにただ理屈をこねていても、具体的かつ効果的な方法が無ければ、前に進まない。そこで、仕事のサイクルに上手く組み込む形で高頻度にセルフチェックを行う方法をとりあえず考えてみた。その方法を明日8/7(月)から早速実行してみたいと思う。その経過、効果については次号で報告したい。



…今回はここまで。次回も引き続き、本記事の考察の続きを書きます。

by なさ




● 連載 第370回 健康で生活するために 生活の規格化
 人間には日頃から考えなければならない事がたくさんある。しかし、考えなくても出来る事は考えないようにする事で、それだけ他の事を考える事が出来る。これは極めて当たり前の事だろう。毎日歯を磨き顔を洗い風呂に入り服を替える。これについて毎日どのように歯を磨こうか、今日は石鹸をタオルにつけようかそれとも顔につけて洗顔しようか、風呂に入ったら先に洗おうかそれとも湯船に入ってから洗おうか・・・などなど毎日考える人はいない。誰もが半ば無意識にやっているはずで、改めて昨日顔を洗ったろうかなどと考える事もない。洗ったに決まっているのだ。

もし、毎日これらの事を一々考えながら方法を決めてやっているとしたら、かなりの負担になるだろう。

しかし、それでも毎日無意識に出来る事を色々考えながらやっている事はたくさんある。何度も書いているが、私は年中同じ物しか着ない。肌着の上にシャツとズボン、それだけで夏でも冬でも過ごす。新しい内は外で着て、一寸古くなったら家の中で着て、もっと古くなったら作業着として着る。そうなると、毎日何を着ようかなどと考える必要がない。無意識で出来るし、それからとにかくそうするようになって衣料費が極端に減った。洗濯も実に簡単になった。それで、着る物に時間を取られる事が本当に減ったし、無駄に考えて時間を過ごす事もなくなった。

私は毎日同じものを食べる。すると、何を食べようか何を買ってこようかなどと考えなくとも半ば自動的に食事が出来る。なにしろ毎日同じ物を作り、或いは大量に作った物を時々足して置けばよいだけだから。これにより、食材の無駄がなくなり、何を食べようなどと考える必要もなく、それについての時間の無駄もなくなった。半ば無意識に食事が出来るので考える必要もない。これにより、時間とコストの削減はかなり大きな物がある。

そして、それが主目的だったが、数十年風邪一つ引かない健康状態を保ち、今私がしたいと思っている事は体力的には問題なくできる。

時間は貴重であり、無駄には出来ないと年齢を重ねるにしたがって思うようになったその解決策としてかなり前から上記の生活スタイルを取るようにしたのだ。

その分、好きな工作をしたり本を読んだり文章を書いたりネットをやったり語学をやったりしている。ついでだが、新しい言語を学ぶ事は、脳の活性化に極めて有効だと最近読んだ。年を取ったら頭が鈍くなると決めつけ諦めると実際に鈍くなる。世の中にはスーパーエージャーと称される人達がいて、80,90歳でも20代並みの記憶力を保っている人がいる。また、先日105歳で無くなった日野原氏は亡くなる直前まで現役の医師だった。

私も確実に年を取っているのだが、どう考えても記憶力や学習能力体力が10年前より劣るとは感じていない。感じないだけかも知れないが、ただ、去年出来なかった事が今年は出来るようになっているなどを自覚するのはいくつになっても極めて嬉しい。そのために、余計な事に時間を使わなくて済むように、着る物、食べるものを決めてしまったのは正しかったと思っている。

無論、年を取っておしゃれやグルメが生き甲斐という人もいるだろうから、誰もがそうすべきだ等とは言わないが、もっと生活を楽しむための取捨選択として考えても良いのではないだろうか。

by ロクスケ




○ 編集後記
■ このところ、絶え間なく豪雨被害が全国で起きているようです。そして、台風がそれに追い打ちをかけています。唯でさえ、日本は地震、火山、台風等々自然災害の多い国で、どうしてまたこれほど今年は災害が多いのだろうとついつい思ってしまいます。

■ とは言え、考えてみると今年だけではなく毎年同じ様な事を考えているような気もします。いずれにせよ、自然災害はそれを防ぐ事が出来ないのですから普段からそれに対処する手段を個人も採って置かなくてはならないと言う事でしょうね。実際、昔の台風や地震などに比べ、今では比較にならないほど人命の失われる数は減っています。室戸台風など千人単位で亡くなっていますし。
(この項までロクスケ)

■ この編集後記を執筆しているのは8/9です。8月が既にほぼ3分の1終わっています。つい先日、「7月ももう終わりか。あっという間に8月だな」と思ったのも束の間、本号が発行されるのは8/20ですから、その頃には3分の2終わっていることになります。以前から何度も書いていることですが、時間の経過の速さを最近常々感じる次第です。

■ 関東では、8/9は迷走した台風が過ぎ去った直後だからか、久しぶりに最高気温が35℃以上の猛暑日になりました。暑さにはまいりましたが、考えてみれば昨今の真夏はこれが普通であり、今年はむしろ梅雨明け以降が梅雨のようなぐずついた天候続きと、例年と比べ冷夏の様相でした。幸い、この猛暑はそう長くは続かないようですが、猛暑とは言わないにせよ、夏なのですから、程々に夏日は続いてほしいものです。
(この項、なさ)



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