Wing Brain メールマガジン 第418号
2018/03/04(日)発行



目次
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● 物作りの効用 ロクスケ
● うっかりミス等の撲滅(7) なさ
● うっかりミス等の撲滅(8) なさ
● 連載 第384回 健康で生活するために 断捨離反対 ロクスケ
○ 編集後記




● 物作りの効用
日頃から私が色々な物を造っていることは何度も書いているが、物作りだけではなく家の改修なども出来る限り自分で行っている。当初は到底素人には無理だと思っていたことも、いろいろネットなどで調べてみると結構自分で出来るものであり、考えてみれば自分で家を建ててしまう人もいるのだから、家の改修など別に不思議ではないはずだ。ということで、今まで外壁の塗り直し、床の貼り替え、襖や障子などの自作、電気工事などなど様々なことをしてきた。少しずつこつも分かり、今では大抵のことは自分で何とかなると思っている。

むろん、工事に資格の必要なものもあるし、また生半可な知識でやれば危険を伴うこともある。電気工事などはそうだろう。だから、壁を壊して配線などはしないが、資格の要らない範囲での工事だし、水道工事なども下手にやれば水漏れなど後で大変なことになるから、いつでもチェック出来る範囲しかやらない。さらに、ガス工事などは一切しない。

何時だったか、家の外壁の塗り替えを業者に見積もり依頼したところ、予想したとおりかなりの金額だった。そこで、自分で高圧洗浄装置や塗料などを買いそろえ、自分で外壁塗装をしたのだが、悪戦苦闘した結果、何とかきちんと塗ることが出来、コストは業者見積もりの十分の一以下に収まり、そして壁洗浄に使った高圧洗浄装置が手に入るというおまけも付いた。

今は家具を作るなどはしない。古い家具が邪魔なのでばらして処分したくらいだし、造っても置き場所もないからだが、ただ、使いやすいものが欲しかったので自分用のデスクやそれに合わせたプリンター台などを最近造り、非常に気に入っている。今まで使っていたデスクは、今では二台のデスクトップパソコンや大型モニター二台、プリンター二台などで到底小さくなったからで、部屋にマッチしそれらを置けるデスクなどおいそれと無いし、有ったとしてもびっくりするほど高い。

家の改修やデスクの作成など、むろん今まで何もしたことのない人がいきなり出来るわけではないだろうが、だから最初から出来るはずがないと決めつけることもない。

やはり普段から物作りをしていれば、その辺りの考え方も変わるし、そして楽しみでもあるし、さらに節約になる。物作りは単なる趣味なのではない。

by ロクスケ




● うっかりミス等の撲滅(7)
本記事は、うっかりミス、忘れっぽさ、勘違い・思い込みといった短所的特性、特に発達障害者に特有の、いわゆる認知の歪みに起因するエラーを撲滅するために考察と実践を行ってゆくものである。

これまでに、それらの特性を人間工学・認知心理学的な観点から3つに分類した。そのうちの1点目「情報のインプットの過程におけるエラー」を採り上げ、情報のインプットの過程をいかに的確にモデル化し、具体的に何がどう歪んで、ずれているかをつぶさにリストアップする必要があると述べた。その上で、そのエラーを五感(視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚)の観点から分類し、視覚から順に考察を始めている。

前回は特に、様々なエラーをいかに効率的、体系的に整理するかが鍵であり、そのための具体的な方法として、ラベリング分類の手法が有効ではないかと述べた。今回は、より具体的に、エラーの例を挙げ、具体的にどのようにラベリング分類するかを実践してみたい。



例えば、小生がよくやってしまうエラーの一つに、就寝前の炊飯器のセットが挙げられる。敢えて言うまでもなかろうが、念のために一連の手順を細かく述べておくと、翌朝の起床時に米が炊けているよう、炊飯器の窯に研いだ米と然るべき量の水を入れ、翌朝の時刻に炊けるよう炊飯器のタイマーをセットしておくというものである。

この際、小生は時折以下のようなエラーをしてしまうことがある。:
  ・一連の手順を丸ごと全て忘れて寝てしまう
  ・米と水を窯に入れて炊飯器にセットし、タイマーをかけ忘れる
  ・タイマーをかける際、誤って翌朝ではなく夕方の時刻でセットしてしまう



ここで、ここでの本題の論述からやや外れるが、一点触れておきたい。言われてみれば確かにそうだと誰もが思うことではあろうが、あるいはこれまた言うまでもないことだが、これら3つとも、米が翌朝の段階で炊けていないという結果は全く同じであるものの、一連の手順、プロセスのどの段階でエラーが起こるか、ひいては原因・対策の立て方は全く異なる。どれか1つをほぼ完全に撲滅できたとしても、残り2つがまだ発生してしまうようでは、完全な解決にはならない。

この例と同様に、何か撲滅したいエラーが1つあったとしても、エラーの手順、プロセスに沿って分析してみると、いくつものエラーに細分化されることが多い。よって、対象となる様々なエラーどれも完全に抜かりなく撲滅しようとするなら、分析と対策は一見した以上に手間と時間をかけねばならないと言える。



(次の記事(8)に続く)

by なさ




● うっかりミス等の撲滅(8)
ここでは、前記事(7)で挙げた炊飯器のタイマーかけ忘れというエラーにつき、細分化した3つのエラーそれぞれをラベリング分類してみたい。



まず、前夜に就寝前に行うタスクであることから、細分化した3つのエラーどれも前号(6)の時間・時期による分類に従えば、「夜」または「深夜」に分類される。同様に、5W1H的に見えると、場所の分類として「自宅」、もっと細かく言えば「台所」(台所に炊飯器が置いてある場合)となる。物の分類としては「米」または「炊飯器」、人の分類としては「自分」および「家族」(自分を含め家族分のご飯を炊くため)となろう。

このように、一つの事例につき、いくつもの観点から異なる分類を重ねるのがラベリング分類の特徴であり、肝でもある。半ばバカバカしい分類ではあるが、大真面目に行っていることをご理解いただければと思う。



とはいえ、ここで終わってしまっては意味がなく、さらにこの分類に基づいて対策を打つ必要がある。どのように対策を打てば良いかを続けて以下で述べる。

ラベリング分類したら、その分類を紙に書き出して貼っておくなり、パソコンやスマートフォン上で行うならば、文書やメモ帳ファイルに名前を付けて保存しておく。それと同時に、できれば分類のそれぞれの視点、ジャンルから、上述の炊飯器のセットし忘れ、もっと言えば細分化した3つのエラーを逆算的に想起できるように繰り返し繰り返し暗唱しておくと良いと考える。

具体的には、台所に来たら、あるいは台所と言う概念、イメージを頭の中で想起したら、連想的に炊飯器のセットし忘れ(を細分化した3つのエラー)を想起できるよう、台所なら台所とそれらのエラーとを何度も何度も同時に想起して頭の中で結び付けるようにするのである。

それをひたすらひたすら訓練的に繰り返すことで、台所から上述のエラーを迅速かつ確実に想起できるようになろう。もっと言えば、台所に限らず、例えば他の「夜」または「深夜」、「米」および「炊飯器」、「自分」および「家族」などのラベリング分類に用いた様々なジャンルの概念とも、同様にな訓練を繰返しておけば、日常生活の様々な場面で上述のエラーのことを思い出すきっかけ、糸口がそれだけ多くなり、言い換えればその分忘れにくく、思い出しやすくなる。



今回はここまで。次回も引き続き上述のラベリング分類の考察をもう少し進める。

by なさ




● 連載 第384回 健康で生活するために 断捨離反対
少し下火になったようだけれど、しばらく前に断捨離が大流行で、何もかも捨て最小限で、使う物だけを持って生活をすればすっきりすると言うことだった。海外の報道だが、自分の物を一切持たず、それこそ最小限の物も持たず、全て何かをしてその謝礼で最小限のものを貰って生活をしている人が居て、着る物でも食べるものでもストックは持たない、住む場所もその時に居させてくれる人のところに居させて貰うと言うことだった。尤もしばらく前の話で、今その人がそれで生きているのかは分からないが、ものに対する執着心がなければ心が自由になると言う話だ。私自身は、そんな心境になりたいなどと全く思わないから、相変わらず使いもしない見込みもないガラクタに取り囲まれて生きている。それでも本当に無駄だと思う物は結構処分してきたつもりだ。

結論から言えば私は何もかも捨てる断捨離はする気はないが、ただ全くのゴミ、全くの執着心の対象外のものは可能な限り捨てて、それだけでもすっきりしたいと思ってはいる。

可能な限り捨てているつもりだが、一方、衝動で色々な物を買っている。前に書いた筆記具などは可愛いもので、本なども頭を痛めている。尤も最近はネットで読んだり、ダウンロード版を買って済ませることも多いし、図書館で借りることも結構ある。新刊書で読みたい本が最近は余りないと言えるし、第一、一度も中を覗いたことのない本がたくさんあるのだ。おそらく、今後絶対に読まないだろう本が殆どと言っていい。が、捨てたいけれど捨てられない。着なくなった古い服もかなり捨てたつもりだがまだ残っている。

が、それらは単にものというのではなく、思い出が絡んでいるのだ。だから捨てられないのだろう。多くの人が断捨離をして後悔をしているとも聞く。思い出も捨ててしまったからだそうだ。

合理的に物を捨てるのは良いだろうが、物には思いがこもっている。それを無視してはならないだろうとも思っている。結論だが、これもまた健康な生活の一つの方法ではないだろうか。

by ロクスケ




○ 編集後記
■ 毎度の事ながら、今年もあっと言う間に2ヶ月が過ぎ、記録的に大雪、寒さに曝された日本もどうやら春の気配が見えてきました。昔は、春というとそれなりに心がときめいた物ですが、最近は温かくなったなぁと言うほかには特に感慨もなくなっていることに気が付きました。

■ 毎年同じ年を過ごしているからなのでしょうね。それではならじと私なりに計画を立て、それなりに生活を積み上げてゆくつもりでいるのですが、それ自体が何か当たり前になってしまったのかと、最近見直しているところです。
(この項までロクスケ)

■ この編集後記を執筆しているのは2/22(木)ですが、早いものでもう2月もそろそろ終わりです。例年になく寒かった冬もようやく終わり、春の足音が少しずつ聞こえてくる時期です。あと1ヶ月もすると関東では桜が咲く頃です。本当にあっと言う間に時間は過ぎてゆきますね。

■ 日本海側では今冬は未曽有の豪雪、寒さに見舞われたようで、そのような状況で申し上げにくいことではありますが、今年は関東でも先月から今月にかけて2回の積雪がありました。それこそ雪国の方々からすれば笑われるくらいの少ない積雪ではあったものの、雪かきにも大なり小なり苦労しました。やっと2月も終わると思っていた矢先、天気予報で「3月は大雪の恐れ」とのこと。まだまだ戦々恐々としています。
(この項、なさ)



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