Wing Brain メールマガジン 第421号
2018/04/15(日)発行



目次
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● テレビを捨てる ロクスケ
● うっかりミス等の撲滅(13) なさ
● うっかりミス等の撲滅(14) なさ
● 連載 第387回 健康で生活するために 清潔であること ロクスケ
○ 編集後記




● テレビを捨てる
全くテレビを観なくなってから数年は経つと思うが、未だにテレビアンテナが屋根の上にあり、そのためか集金の人が来る。そのたびにテレビはない、と主張しているのだが、テレビ自体はとうの昔に処分してしまって存在していない。

普段はBGM代わりにラジオをかけているがそれも殆ど聴いてはいない。以前、テレビを観ていた頃は、何を観たのか殆ど記憶に残らないし、気が付いたら2,3時間もテレビを観ていて、終わった後は時間を無駄にしたといつも後悔していた。

そこで、ある時思い立ってテレビを物置に放り込みその後完全にばらして工作用の部品取りをした後、小分けにして細かく砕き、燃えないゴミで出してしまった。非常にさばさばしたのを覚えている。

未だにテレビを観たいなどと思ったことはないし、今まで無駄にしていた時間、物を造ったり本を読んだり掃除をしたり散歩をしたりと有意義に過ごしている。なぜテレビがあるのか不思議にさえ思う。何かの役に立っているとは到底思えないのだが、むろんそう思うのが当たり前ではないことは理解している。

私の周囲にも、日長テレビを観て過ごしている人がいる。むろん、本人がそうしたいのだから脇から余計なことを言う必要はないが、テレビを一日観ないで過ごせばどれだけ時間が有意義に過ごせるか、どうして試してみないのだろうとは思っている。

by ロクスケ




● うっかりミス等の撲滅(13)
本記事は、うっかりミス、忘れっぽさ、勘違い・思い込みといった短所的特性、特に発達障害者に特有の、いわゆる認知の歪みに起因するエラーを撲滅するために考察と実践を行ってゆくものである。

これまでに、それらの特性を人間工学・認知心理学的な観点から3つに分類した。そのうちの1点目「情報のインプットの過程におけるエラー」を採り上げ、情報のインプットの過程をいかに的確にモデル化し、具体的に何がどう歪んで、ずれているかをつぶさにリストアップする必要があると述べた。その上で、そのエラーを五感(視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚)の観点から分類し、視覚から順に考察を始めている。

前回までに、様々なエラーを効率的、体系的に整理する必要があり、それに有効な方法としてラベリング分類を挙げた。例を用いてその方法を実践した上で、手順のマニュアル化に取り組んでおり、その手順を回を分けて説明してきた。今回もその続きを説明したい。



(5) 員数管理

前の手順(4)において、失敗事例を細かく文章化し、さらに文節毎に分解して、その文節の中の個々の概念と当該事例とを結び付けて記憶することで、失敗事例を様々な場面で思い出しやすくするようにした。

失敗事例が少なければ、それだけでも十分であろうが、対象となる失敗事例が増えてきた場合、一つの概念(例えば「台所」など)に対していくつもの事例を結び付けなければならなくなる。そうなると、一つの概念を想起した際に、結び付けられているいくつもの事例のうち、いくつかはどうしても抜けが出やすくなり、全てを毎回確実に連想しにくくなってしまう。



そこで、その対策として、別の記憶法、チェック法を用意しておくことにする。具体的には、「員数管理」と言って、例えば台所なら台所の概念に結び付けられた事例が合計で何個あるかを意識しておくという手法である。

これは、産業界などでミス・抜け防止のために広く導入されている手法の一つで、例えば何かの機械のメンテナンスを行う際に、点検すべき箇所が何か所、あるいは作業後に工具置き場に戻すべき工具が何個と、個数を意識して作業を行うことで、抜けを防止するのに非常に有効なものである。



(次の記事(14)に続く)

by なさ




● うっかりミス等の撲滅(14)
ここでは、前記事(13)で述べた手順(5)の続きを説明したい。



産業界などでミス・抜け防止に有効な員数管理の手法を日常生活のミス防止にも積極的に応用してゆきたい。その実践にあたっては、以下のような手法が考えられる。

例えば「炊飯器」に関係する失敗事例が3つあったとする。その場合、単に炊飯器=3つと記憶するだけでもある程度は効果的ではあろうが、様々な概念に対して〇〇=XX個と記憶していると、個数そのものを混同したり勘違いすることは十分考えられる。

そこで、炊飯器なら実物の炊飯器の上部あたりに3つなら「3」などと数字をメモして貼っておくのが良いと思われる。なぜなら、このようにしておけば、後から別の失敗事例が追加された場合にも「3」を「4」と書き換えれることで、員数管理に起因しての間違いは起こりにくくなると考えられるからである。



とはいえ、結び付けの対象となる概念が炊飯器のように実在する物体とは限らない。例えば「朝」などの抽象的な概念の場合、メモを貼り付けようがない。また、対象が特定の人物(例えば「母」など)の場合、当たり前だが、その人物にメモを貼っておくわけにもいかない。

そこで、一日の予定表などのひな型を紙のメモかパソコンのメモ帳かに作成しておき、そこに代わりに書き込むようにして、そのメモを頻繁に見ながら行動する癖を付けるようにすることが有効と考えられる。例えば「朝」ならば、予定表の時間軸の朝の時刻付近に「3」などの数字を書き込むにするのである。

ここで、どうせメモを見ながら行動するのならば、朝の時刻付近に失敗事例そのものを書き込んでおけば良いとも言える。記入スペースに余裕があるならば、それに越したことはないだろうが、事例が多い場合、そのメモの中に書き込める量にも限度があろう。そのようにメモへの記入量の節約という面でも上述の方法は有効と考えられる。



今回はここまで。次回も引き続き上述の手順の説明をさらにもう少し進める。

by なさ




● 連載 第387回 健康で生活するために 清潔であること
私がこの話題を持ち出すのはちょっと忸怩たる思いがあり、自分自身現代の清潔感覚に沿っているとは考えていないからだ。ただ、むろん私も毎日顔を洗い髭を剃り歯を磨き、下着を取り替え風呂にも入る。部屋はそれなりに掃除しているがただし、毎日ぴかぴかに磨き上げているわけではないし、一日何度も手を洗いアルコール消毒をしているわけではない。私自身がこれで良いだろうと思う程度の清潔度を保っているつもりだが、それかあらぬか特にそれが原因での食中毒などは経験がないし服装を見て多分人が眉をひそめることもないだろう。むろん、口に出さないだけかも知れないが。

さて、世界でも日本は突出した清潔な国であり、大都市である東京の道路にゴミが落ちていない、人々が清潔な服を着ているなど最近ネットなどでは話題になっているようだ。これは自分で海外に出てみて本当だと思う。ロンドン、ニューヨーク、パリなどの道路がゴミであふれているのに衝撃を受けたり、歩きながらものを食べ、食べかすをそのままポイ捨てしている人達を見たときなどは信じられなかった。尤も、そのような人は地元でも眉をひそめられているが、日本では見たことがない。

日本は江戸時代の初めから極めて清潔であり、外国人が驚いている。なにしろ、当時から上下水道がきちんと機能していたのは世界でも江戸だけであり、ヨーロッパでコレラやペストで人口が半分以下になったとき、日本にもそれらの病気が入ってきたが、殆ど大流行もせずに収まってしまっている。江戸時代の頃、ロンドンでは糞尿を窓から道路に投げ捨てていたし、エリザベス一世は生涯に二度風呂に入ったことで清潔だと言われたそうだ。

当時の江戸っ子は殆ど毎日風呂に入っていた。

閑話休題。日本人の寿命が長く、健康寿命も世界のトップクラスだが、むろん医療技術の高さ、国民皆保険、国民の意識の高さなど様々な理由があるだろう。が、清潔であることもその一因であることは間違いない。

ということで、私自身現代人の目で見ればとりわけ清潔な生活をしているのではないだろうが、まあまあのレベルなのだろう。神経質になればそれが却って厄になる。つまりは、自分で納得出来るレベルであればよいとは思うのだが、むろんその納得出来るレベルには人目という要素も大きく含まれていなければならない。

by ロクスケ




○ 編集後記
■ いつもいつも同じ事を言うのは気が引けるが、本当に時間の経つのが速いですね。もう4月半ばです。今年に入って何をしたか考えてみて、本当に形になって残る物が無いのではないか、と気になります。

■ 実際には細かいことなどで色々有るのですが、それが印象に残らないのでしょうね。まあ、せっかく小さな事でもやったことはあるので、記憶に留める様にしておきたいものです。
(この項までロクスケ)

■ この編集後記を執筆しているのは4/5ですが、関東では例年になく早い桜開花であったため、近所の見所の桜の木々もだいぶ散っています。このところ関東では例年以上に暖かいを通り越して暑いほどの夏日でした。急激な気温の変動は本当に体が付いていきませんね。皆様、どうぞお体には重ね重ねお気をつけてご自愛ください。

■ 新年もそうですが、年度の切替であるこの時期も物事をリフレッシュするには絶好の機会です。進学や職場の人事異動などがあれば強制的な環境のリフレッシュにはなりますが、今現在そうでない環境に居る小生にとっては、何か自主的に身の回りの環境をリフレッシュするよう心掛ける必要があると感じています。何か些細なことでも新しいことがあれば、気持ちも引き締まりますね。
(この項、なさ)



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