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          WING BRAIN メールマガジン第90号
          
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★目次★



■ 交通事故           MUSICA
■ 大きなお世話       キャサリン
■ ママの一大プロジェクト!   みゆき
■ 連載57第回 シャーロック・ホームズがADHD?  ロクスケ
■ ○編集後記○
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■ 意識障害

 長いこと残業に継ぐ残業で、私は精神的にも肉体的にもへとへとになってしまって、結局半年以上休んでしまった。しかし、上司は自分はちっとも悪いと思っていない。しかも、この仕事はもう「貴女にはさせないわ。」ということで、2千万以上の支出の抑えた手柄は上司が横取りらしい。なおかつ、上司が作った基準というのがこれまた非常にお粗末である。私にはやらせないといったが、これでは逆に損をする可能性があったり、訴えられたりする可能性があるので、私が知る範囲ですべて加筆訂正したものを、関係者に配った。

 まったく、女上司はぬけぬけとしている。そこで、われわれの人事を扱う人事課は、その女上司の行動や発言に問題を感じており、管理職としての適正に欠くさまざまなことに白黒をつけようとしている。通常、人事課というのは、管理職に味方するものであって、管理職の肩をもち、職員組合がそれに対抗するものであるが、今回はっ少々違っている。人事課が私というただの課員に肩入れしてくれているのだ。そして、もちろん違った立場で組合も人事に「こういうことを言うのは困る。こういうことをするのは困る。」とちくっているので、そのたびに上司は人事課に呼ばれてお小言を言われているらしい。

 ところが、このあいだその姫上司が開き直った事件があった。
 
 今まで私の仕事をめぐって、人事課が通常ありえないのだがずっと介入してきた。それを、いきなり無視して、私を呼びつけ、今までと同じこと「貴女にこの仕事はもうさせない。」と言うことと、今病気明けにつき勤務の軽減と言うのを受けているのだが、「勤務の軽減が終わっても仕事の再配置はしない。」と言い渡された。また、私は人事課が第三者として仲介していないことを心配し、姫の目の前で小さな録音機器で録音していたのだが、「あなた、なにこれ!!録音機ですか!!録音するなら初めから言ってよ。冗談じゃないわ。私も録音します。」と言って探しに言ったがすぐに見つかるものではないし、帰ってきて「もうお昼だわ。どうしようか。このままやる?」と言うので「私は構いません。」と言ったが、いきなり怒った声で「いや、お昼は休ませましょう。またあとで、ガタガタ言われるのはいやだから。」と怒鳴り、その場を立ち去った。私はしばらくその席で、はーとため息をついて座っていたが、よろよろと自席に戻る最中に意識を失った。

 気が付いたら、ある大きな病院の集中治療室だった。息子の顔が見えた。声がでなかった。聞けば、倒れて救急車で運ばれたのだと言う。医者がきていろいろ聞いてくる。なんとかかすれた声で答える。いろいろな医者が来た。精神科医も来た。
 
 カンファレンスの結果、てんかん性の意識障害だそうである。昔のいうところのヒステリーだそうである。逃げ場がなくなって、あるいはショックで倒れたのだろう。3時間くらい意識がなかったらしい。経過観察で一泊して翌日から出勤した。もちろんその間姫は見舞いにも、家に電話もかけてこない。

 出勤しても姫は一声もかけてこない。人事課にそのはなしをすると、やはり管理職として何事かということで、姫は人事課に呼ばれた。しかし、姫は言い放ったものである。
「向うが倒れて皆さんに迷惑をかけたのだから、向うから申し訳ありませんでしたと言ってきて然るべき。」と!

 自分が悪いなどとは夢にも思っていないのである。こういう上司は、今後いっさいごめんこうむりたいものである。ちなみに、姫以外の方で私が倒れたときにいろいろと気をもんでくださった方は、いろいろな人から名前を聞いてお礼をして歩いた。全く覚えていないので全く往生した。

 次の人事課が参入しての話し合いのときは、人事課がわざと「仲介をお願いしてきたから」と言って姫を納得させて来た。そのときの話し合いは前と全く逆である。人事課が今後も仲介ではいること、勤務の軽減後に再度私の仕事については考え直すということになった。

 また、これも前代未聞であるが、私の主治医に会いに行くことにし、それも通常上司だけが行くものであるが、人事課から2人も人を出すということになった。姫は今盛んに不満な顔をしている。人事課は姫を信じていない。自分達の耳で主治医がどういったか、判定しようとしている。主治医は、当然私の味方である。今後が楽しみなことだ。粘った甲斐があった。
 
by MUSICA


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■ 大きなお世話


 私の娘―現在小2―は歩き始めて以来、色々派手にやってくれる。

 一歳の頃は幼児用イスから落ちて脳しんとうを起こし、夫を真っ青にした。

 二歳ではフィールドアスレチックの縄ばしごを頂上まで上ってしまって、高所恐怖症の私が抱えておろす羽目に・・・。また、私が花の水やりか何かのために玄関から外に出た途端、玄関ドアの鍵を閉めてしまった。私の話す言語は全く理解せず、ただ泣き喚く。この時は建築業者まで駆けつけた。玄関の鍵を壊そうとしたところ、隣の奥さんが玄関脇の出窓に鍵が掛かってないことに気付いて、事無きを得た。

 今でも相変わらず、毎日ケガをして帰ってくる。1日に2回保健室で手当てしてもらうこともあるくらいだ。

猿山の柵事件

 その娘が起こした年中の時の事件。夏休みに息子(小1)と娘(年中)を連れて、羽村動物園へ行った時のことだ。ふれあい広場でうさぎやひよこをだっこした後に猿山へ行った。

 猿山で、だっこを要求され、娘を抱き上げる時、鉄柵の間を娘の片方のひざがツーッとすべって上がった。膝だけが柵の内側に入っている。ちょっと引っ張ったりしてみたが、本人が「抜けない」と主張し、痛がる。仕方がないので、近くにいた年配の男性に動物園の職員を呼んでくれるようにお願いした。

 すると、その男性、頼んでもいないのに痛がる娘の膝をグイグイ伸ばしたりするので、娘はは泣きわめくわ、足はさらに深く入ってしまうわ。事態は悪化。

 そこへやっと、園長さんはじめ、動物園の職員さんが数人やって来た。最初、職員たちは伸ばした足を柵の中に入れ、その後柵の中で膝を曲げたために出なくなったと勘違い。そうではないと説明し、足の曲げ伸ばしはなしということに。では、柵を両側から手で引っ張って広げようということに。でも、抜けない。レスキュー呼ぼうか、といっているうちに職員が鉄棒とバールで柵を広げてくださり、何とか出た。ホッ。

 助かってみると、怪我もないし、園長始め職員たちと和気藹々の雰囲気。園長はなぜか、私たちに「せっかく動物園に来てくれたのにこんなことになってごめんなさい。」と謝罪。「猿山の柵の幅がお嬢さんの足の太さとぴったりだったんですね。」と、当然だが、全ての人が満足のいく説明をしてくださった。

by キャサリン



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■ ママの一大プロジェクト!


 これはわたしがママと慕う師匠の陰謀です。ママはたいそうな知能犯です。パパは退職して2年、趣味も無く仕事人間の付けが廻ってきたのか、酒量がだんだん増えていたようです。

 知り合いの元看護婦さんに聞いて、テストテープで調べたら、何と糖尿病らしい!腎機能は大丈夫そうと判明。でも病院嫌いで、息子さんの忠告まで無視して酒を飲んでいました。息子さんが努力が実らない事で、壊れかけていたようです。このままでは、大事なものが無くなっていくと、大決心をして、ママは家出を決行しました。ついでに裁判所へ、家族円満調停を申し込みました。

 昨年の9月に専門病院を見つけ、ママ1人でケースワーカーのカウンセリングを受けていました。依存症らしいから、とりあえず断酒会に通うほうが良いと言われ、ママ1人で、毎週水曜日に通っています。そこの皆とお友達になり、依存症の事を勉強しました。家族を巻き込みながら、人格が壊れて行き、数々の病気になり、慢性・進行性・死の病気と知りました。

 そこに来ている皆はパパの何倍もひどい状態だったようです。それで黙って見ているのも良くないし、だけどコントロールして従わせるのも病状を悪化させるのだと知りました。

 パパは変えられないけど、ママが変われば変わらざるおえないと、変わる状況を作りました。それが家出、犬2匹を連れて。(ひとりで出ろよぉ。)家出をする為に棲家を探し、荷物を少しつづ運び出し、お友達から冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、IH、電話等借りました。会社から数分の場所でお昼の弁当を持って家に帰りました。従兄弟の家の近くて、ママ妹も昼間来てくれてました。おばあちゃまのデーサービスの送迎ボランティアまで見つけて、とても楽チンな家出生活♪

 友好断酒会のメンバーが、パパに介入の労を取ってくれると話しがあり情報探りにパパ姉の所へ行って、探り電話を入れてもらったら、何か思うところがあったのか?出かけて来ました。帰りがけに駐車場でバッタリ!パパは会えたとニコニコしてました。仕方なくパパ姉宅に戻り、病院へ行くように迫りました。

 パパは、裁判所からの呼び出しを離婚訴訟と勘違いし、更に来月なのに今月と大勘違いをし...多分慌てていたのでしょうね。すんなりと病院行きをOKしました。日曜日だったけど、病院へ太いパイプを持っている介入者の援助で、院長先生が用意されました。これで、パパの運命は決まりました。

 院長先生に依存症と言い渡され、おまけに肝臓も糖尿もありそうだから検査と言われさ〜!家族を取るか酒を取るか決断するように、迫られました。パパは家族が大事と言ってくれ、入院承諾書にサインしてそのまま入院と相成りました。

 昨日面会時間にママが訪れると、生き生きとして、退屈だと言いながらも楽しいと、のたまっていたそうです。3ヶ月内臓を直して、教育入院して生まれ変わって帰ってくるのを待っているようです。

 家族を取ると言ったってくれた、パパに愛を感じましたでっかい男の蚤の心臓を可愛そうに思いながら一大プロジェクトを企てたママも愛あればこそですね。そしてその愛を理解して片棒を担いでくれたたくさんの方々にも愛を感じました。

みゆき

 結果として良かったですね。定年後、生き甲斐を失って酒浸りになり依存症になる人も結構居るみたいです。在職中は忙しいので仕事が全てと思いこんでしまうのでしょうが、忙しいなりに趣味を持ち、定年後退職金などを元手に趣味を活かした仕事を始めて第二の人生をはつらつと生きている人も大勢居ます。
 
 みゆきさんもトンボ玉という趣味を最近は実益に結びつけていますし、心がけ次第で誰にでも出来ることではないでしょうか。
 
 わたしも定年退職ではありませんが、結局趣味を活かして今仕事をしています。とても余裕などありませんが、綱渡り的人生を楽しんで(!)居ます。若い頃は体の70%が酒で出来ていると思うほど呑んでいましたが、最近はせいぜい週に二回、ビールロング缶一本か1.5倍サイズのカップ酒を呑むくらいです。先日は頂き物の秋田の銘酒をついやり過ごしてしまいましたが。若い頃は自分もアルコール依存症ではないかと半ば諦めていましたが、そうではなかったようです。
 
 実は、わたしのよく知っている人間が依存症で、しかも治す気がなくどんどん堕ちていくのが判るだけに気が気ではありません。もっとも最近は滅多に会うこともありませんが、本人に治す気がなければまず治りません。わたしよりずうっと若いのですが、あのままではやり直しはきかなくなると思っています。
 
 アルコール依存症は家族にとっても辛いし、本人にとっても辛い人生を強いられます。絶対にならないように、かりになってしまったら絶対の意志を持って治す決心が必要です。生き甲斐が見つかればちゃんと治りますしね。
 
from ロクスケ




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■ 連載57第回 シャーロック・ホームズがADHD?


 言うまでもなくシャーロック・ホームズは架空の人物であり、架空の人物がADHDだったかどうかは意味がないではないか、と思える。実際、あるところで私がホームズはADHDだったのではないかと書いたら、架空の人間についてADHDかそうでないかを論ずるのは無意味だと逆ねじを食らった。
 
 よく、エジソン、アインシュタイン、坂本龍馬などなどの偉人天才達がADHDだったらしいなどの記事をよく読むが、彼等が生きていた時代、ADHDの概念など無かったし、診断出来ないと言う点ではホームズと変わらない。確かめようがないのだ。ただ、彼等の才能、言動がADHDの特徴を彷彿とされるからであり、それならば架空の人物がどのように設定されているかもADHDと結びつけることは全く問題がない。
 
 と言うわけでホームズを考え見ると、それいかにもADHD的だ。とにかく自分の興味の対象についてはどんな専門家も足元に及ばないほどの知識を身につけ、そしてその知識の範囲は犯罪に関することであれば銃器、毒薬、殺害手段、偽装法、血液などなどありとあらゆる知識を身につけていた。
 
 一方、日常生活については相当無関心で、犯罪捜査に関係がないとなると太陽が地球の周りを回っていることさえ知らず、べつにそんなことを知っていても自分には何の得もないと言う始末。
 
 しかしADHDたる真骨頂は、ホームズの推理の仕方にある。後年助手となるワトソン博士と初対面の時、会った瞬間に博士がアフガン戦争帰りであることを言い当て、博士を驚かせる。どうしてそんなことが分かるのか、と訊かれてのホームズの答が見事にADHDを示している。「どうして分かるのか自分でも理解出来ない。でも分かってしまうんだよ」こう言ってから更に言葉を続け、「いかにも軍隊の所属したらしい医者がここにいて、顔色も悪くおそらく病気か怪我で除隊したのだろう。袖の中の肌は白いのに手首から先が日焼けしているのは、日差しの強い所にいたからだ。つまり対アフガン戦争に従軍していたと思ったが、それは後からの理由で、君を見た瞬間に結果が出たんだ」
 
 ホームズが言ったようなさまざまなヒントから推理した結果を、自分では意識しないで瞬間的に行い、瞬間的に結果を出したと言うことだろう。
 
 ADHDの思考方法にこれに近いものがある。自分ではどうして分かったのか理解出来ないが結果としてふと口に出した答えが正解だったりするということであり、それまでの思考を意識していないと言うことだ。
 
 シャーロック・ホームズがADHDだったと言うにはそれだけの理由がある。



ロクスケ


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○編集後記○

(■ 最近私もブログを始めました。ADHDとも本業とも全く無関係に始めたわけですが、むしろ、みんながやっているから自分もという軽いノリだったかと思います。なにしろ、最近のブログブームは大変なもので、ちょっと探しても大量のブログが出来ていますが、ただ、多くの人が私と同じノリで始めたのか、あまり中身のあるブロクはありません。
 
 簡単に出来ることが最大の特徴であり、だからこそ簡単に始めてしまって、実際長続きしない、何をやって良いか分からないと言うことになってしまうのでしょう。
 
 ■ しかし、自分がそうだからという言い訳ではありませんが、簡単だから取り敢えずやってみようと言うのはかまわないと思っています。例え10人中8人が挫折しても、2人がきちんとしたものを作れるならそれで良いだろうし、大体ウェブサイトだって同じようなものです。
 
 ■ 私も何をやって良いか分からないまま、とにかくブログとは何か、何が出来るかを模索しながら始めた訳で、始めて見て良かったと思っています。なにしろ簡単です。htmlでホームページを一々自分で作ってそれをFTPでサーバに送る必要もなく、思いついたときに画像でも文章でも簡単にupdateできます。他の人からのコメントも自由です。だからウェブサイトを作製する技術も要りませんし、お金もかかりません。
 
 ■ 皆さんも取り敢えずブログをやってみて、使い方を理解し、何が出来るかを理解してから本格的にやってみてはどうでしょうか。ペットや子育て日記、写真や画像の発表、料理や趣味などさまざまな事に使え、工夫次第です。
 
 私の性格を考えて、私も義務感にとらわれるようなブログにはしたくなく、何しろわたし自身が楽しめ、そして読んだ人も楽しめるものが出来たら良いと気楽に考えています。
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