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          WING BRAIN メールマガジン第91号
          
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★目次★



■ よくものを聞かれます            mogurin
■ キャーッ!                 みゆき
■ ゴーヤチャンプルの作り方          MUSICA
■ 連載 第58回 網膜映像認知不全症候群    ロクスケ
■ ○編集後記○
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■ よくものを聞かれます


 出不精な人間ではあるが、たまに買い物や用事で外に出ると、僕は見知らぬヒトによく声をかけられる。話しかけられやすいのだ。今日もスーパーの二階でおかずを買っていたら、痩せて背の低いおばあさんがやって来て、「これ何て書いてある?」と、とつぜん納豆のパックを見せられた。
 
 一瞬ののち、おばあさんの意味するところが、賞味期限の表示の文字であることに気がつき「7月9日、もう過ぎてますね」とはっきり教えてやった。「え、そうなんだ、文句言ってやる「どうもありがとう」と、おばあさんは納得した様子で去っていった。たぶん、老眼で文字が読みにくかったのだろう。
 
 このように唐突にものを聞かれることが、しょっちゅうある。こっちは、聞かれ
る心の準備ができていないもんだから、まごついてしまう。

先日も地下鉄のホームで、太った三十歳くらいの無精ひげを生やした男に、「町田に行きたいんだけど」といきなり言われた。僕は、ホームのベンチに腰をかけて次の電車が来るまで本でも読もうと思っていた矢先、急にそういわれてびっくりした。男は僕が答えてくれるものと確信している様子だった。男の言い方がえらくぶっきらぼうで、ヒトにものをたずねる口調ではなかった。

 後ろに痩せて背の高い美人を従えているのがわかった。どうやら女の手前かっこつけているようだ。「町田ですか、町田は小田急線じゃなかったかな。この先の階段をを上がって、改札を出て右に行けばすぐ小田急線の代々木八幡駅ですよ」そう教えてやった。「なんだ、やっぱり乗り換えか」男は面倒そうな口調だった。ぺこりと一礼して二人は去っていった。なんだか後味が悪かった。
 
 駅までの道順とか、時間とか、バス停とか、映画館とか、聞いてくるのはほとんど男とおばさんだ、若い女が尋ねてきたことはない。いや、一回だけあったか…。もうずいぶん前、池袋の芸術劇場の前をふらふら歩いていたときのことだ。いきなり通せんぼするかたちで二十台とおぼしき女に行く手をはばまれ「すみません。お茶してくれませんか?」と言われた。そのときは、さすがに冷静になって考えて、女の態度に新興宗教もしくは、妖しげなセールスの匂いをかぎつけたので、「ごめん。忙しいから」と拒絶することができた。あぶない、あぶない。
 
by mogurin


 私は逆に人にものを訊ねられると言うことはあまりありませんね。コイツに訊いてもどうせ知らないだろう、と思われるか、どうせ不親切な奴に決まっているからと思われるのでしょう。まあ、意識していないけれど、人を拒否する雰囲気があるみたいです。
 
 また確かに一部の人間には人にものを尋ねながらまことに不作法な奴がおり、車を停めて窓から首だけ出して「〜にはどう行くの?」と偉そうに訊く奴などには、昔は丁寧に嘘を教えてやったもんですが、今は単に「知らぬ」とだけ答えています。
 
 以前、東南アジア系らしい人間に「○×△△α・・・?」と訊ねられ、「□△○×・・・!(きっぱり)」と答えたことがありますが、中身は今もって判りません。彼はごく当たり前のように私にはもう用が無いとばかりに歩き去りました。
 
 ところで、一部の国の人にはとにかく知らないと言うのが恥ずかしい、あるいはとにかく相手をがっかりさせたくないという意識から全く自然に間違ったことを教える人たちが居て、外国で道を尋ねるのは危険です。一人二人ではなく何人かに同じ事を訊いてみると、大概言うことが違います。下手をすると、そこいら辺にいる大勢が集まってきて議論を始めますので、事前に地図などでしっかりと調べておく必要があります。
 
from ロクスケ


★目次★


■ キャーッ!

 いつも息子が遊びに出かけるときは、必ずベランダから見送ります。小学6年生になったばかりのその日は、わたしが買い物に出ていたため息子はわたしの見送りなしで出かけようとしていました。

 いつもはマンションの入り口で左右確認をして出かけるのに確認なしで飛び出そうとしました。ちょうどわたしは帰ってきて、様子を見ていたのですがあわてました。どんぴしゃのタイミングでトラックが通りかかたからです。とっさに「キャーッ!」しか言えなかった情けないわたし。

 でも、その声に息子があわててブレーキ!息子の前をトラックが掠めて行きました。
ショックでしたぁ。それまで左右確認していたのは安全のためではなくわたしに叱られないためだったわけです。考えさせられました。それにしても息子は「あっ、ママ!びっくりしたぁ。」って。わたしじゃなくてトラックに驚けよぉ!!

by みゆき

 みゆきさんの話とは違いますが、ちょっと似た事でよくお母さん達の中に、「悪いことをするとお巡りさんつかまるよ」「悪戯をするとお父さんに言いつけるわよ」というやり方で子供をしかる人が居ます。とうぜん、子供はお母さんやお父さんに見つからなければ良いと考えます。
 
 なぜやってはいけないことなのかをきちんと理解させないと、そうなりますね。むかし何かで読んだのですが、電車の中で騒ぎまわる子供に注意をしたら、その母親が子供に、「ほら、おばちゃんに怒られるから静かにしなさい」と言ったとのこと。
 
 所で別の話ですが、母親が道路の反対側にいる子供に、車が来たとき危ないと声を掛けると、子供は反射的に母親のところに駆け寄ろうとして車にはねられるという話を聞いたことがあります。原則として、小さな子供の手は離さないことと、もし何かの都合で道路の反対側にいる子供には声を掛けないというのが正しいやり方だそうです。
 
from ロクスケ




★目次★


■ ゴーヤチャンプルの作り方

 私の姉は沖縄に嫁いで20年ほどいた。それこそ、一つのビルに兄弟夫婦から親夫婦までの大家族であった。

 その姉が沖縄で教わってきたのがこのゴーヤチャンプルである。また、本土の人にも食べやすくする方法も吟味してみた。

 必要な材料

 ゴーヤ一本 木綿豆腐一丁 卵2つ かつおだしなど ランチョンミート(なければ豚肉と塩)

1まず、ゴーヤ(にがうり)の両端を切り落とす。

2真ん中で縦に半分に切る。

3中の種をきれいに手で取ってしまう。

4ゴーヤを虹のような形に細く切っていく。

5木綿豆腐は予め水を切っておく。その後角切りにする。

6ランチョンミートはアメリカ軍が沖縄に置いていった産物であるが、大きなスーパーなどで手に入る。缶詰となっているので、10センチくらいの大きなものは半分だけ使う。
ランチョンミートは縦横に切って、細長くしておく。

7油を入れたフライパンにランチョンミートをいれて軽くかき混ぜる。

8そこにゴーヤを入れていっしょにかき混ぜて、しばらくゴーヤが焦げないようにする。
9木綿豆腐をいれてやはり軽くかき混ぜる。

10そこにかつおだしなどの調味料を少々入れる。(豚肉の場合は塩が足りないので加える)

11蓋をして弱火で少々蒸す。ただしゴーヤが変色するまでやるとおいしくない。

12ゴーヤがやわらかくなったら、最後に溶いた卵をダアット入れて、かき回す。豆腐が形を崩しても気にしない。

13これをお皿に盛ってできあがり。

 ゴーヤの苦さは慣れると返っておいしく感じるものだが、どうしても苦手な人は、これに鰹節をいっぱい掛けてみるとなかなか食べやすい。ゴーヤを水にさらしておく手もあるが、できれば数回がんばって食べて慣れてくれるとゴーヤもうれしいことだろう。ランチョンミートは缶詰なので、私は手に入るときは多めに買っておくことにしている。やはり、豚肉より、ランチョンミートの方がおいしいからだ。夏ばてにゴーヤチャンプルをどうぞ。

by MUSICA



★目次★


■ 連載 第58回 網膜映像認識不全症候群


 前号の連載記事中、太陽が地球の周りを回っていると書いてしまいました。もちろん、地球が太陽の周りを回っています。謹んでお詫び、訂正いたします。
 
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 さて本題。皆さんは捜し物に時間を費やしたことがあると思う。平均人は1年間に150時間を捜し物に費やしているとのことだが、私の感覚としては時に毎月150時間くらい費やしているような気がする。
 
 実はつい先頃、メガネのレンズを探すのに3時間くらい費やした。なぜそうなったかは前日にさかのぼる。前日の夜、ある飲み屋で呑んでいてたまたまその時メガネをかけていたのだが、片方のレンズが突然はずれてテーブルの上に落ちた。慌てて拾い、それをティッシュに包んでポケットに入れた。
 
 家に帰り、ポケットから出したティッシュ包みのままのレンズをテーブルの上に置き、寝た。
 
 翌朝、毎日の習慣でメールチェックをした。仕事がらみの連絡が入っていることが多いからだが、どうしたわけかよく見えない。かけているメガネは一番目にあっていて前日まで問題がなかったのに、疲れているのかと思いながらとにかくメールチェックを終え、そしてメガネを外したときに始めて気が付いた。レンズが片方入っていない。
 
 そこで昨夜レンズを持ち帰りテーブルの上に置いたことを思い出し、さっそくレンズをはめ込もうとレンズを探した。そうしたらティッシュに包んで確かにテーブルの上に置いたはずなのにそれが見つからない。
 
 テーブルの上下、昨夜着ていて洗濯籠に入れたシャツのポケット、自分が立ち回りそうな台所や昨夜は持っていなかったはずの鞄の中など、とにかく意地になって探したがとうとう見つからない。むろんゴミ入れの中も探したし、玄関も探した。
 
 気が付いたら3時間経っていた。仕事をしなくてはならないので他のメガネをかけ、度が合わないのを我慢しながら、仕事上の機械の部品を作った。プラスチック板を寸法通りに帯鋸盤で切り取り、ボール盤で所定の穴を開け、側面やネジアナの部分を綺麗に磨き、それに使うネジを探して戻ってきたら、作ったばかりの部品がない。散々探したがこちらの方は30分で諦めた。メガネのことが頭にあり、捜し物でこれ以上時間をかけたくなかったので、同じ部品をもう一度作った。部品自体の製作は15分もあれば出来る。
 
 一日仕事をしながら、レンズのことが頭を離れなかった。長年使っていて、一番具合がいいレンズなのだが、無いものは仕方がない。またメガネを作らなければならないと要約諦めたころ、テーブルの上にティッシュに包んだレンズがあるのを見つけた。
 
 つまり、レンズはちゃんとおいたところにあったのだが、ティッシュの包みをそのままティッシュの包み紙に入れておいて、それは赤色だったのだ。私の頭の中には、白いティッシュに包んだところまでが記憶に残っていて、それをさらに赤い包みに入れたことを記憶していなかったらしい。それで、目の前にあるものがレンズだという認識に結びつかなかったのだ。
 
 私にはこのような経験が嫌になるほどある。白いティッシュに包んだという思いこみから、赤い包みを自動的に排除してしまっているのだ。当然視界に入っていたし、網膜にも映っていたが、それを脳が認識しない。便宜上、私は「網膜映像認識不全症候群」と名づけているが、これは正式名ではないので余所で使って恥をかいても私は責任を取れない。
 
 とにかく、目の前にあるものが探し出せないという経験もADHDの当事者にはよく聞く。普通の人にもあるだろうが、私には普通にある。これは生涯付き合って行かなくてはならないだろう。普通は捜し物を減らすには整理整頓をすればよいが、この網膜映像認識不全症候群はどうも治らないらしい。
 
 対策としては、ある一定の時間をかけたら、そこで止めると言うことしかない。落ち着けば見つかる可能性があるから。
 
 ところで、無くした機械部品は今の所出て来ていない。今更出てきても腹が立つだけだが。
 
by ロクスケ
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○編集後記○

 ■ついつい口から出る言葉は、暑い〜。心頭滅却すれば火もまた涼し、と言う心境にはとてもなれません。暑いと集中力がなくなりますね、確かに。ただでさえ集中力に乏しいのに。
 
 ■単に暑いだけではなく、湿度が高いのが不快なのであり、シャツも何枚も取り替えないとべたついて仕方が無く、それで洗濯量がやたらに増えます。まあ、すぐに乾くのはイイのですが。エアコンを効かせて図面描きなら良いんですが、それはそれで頭が痛くなるし、頻繁に換気をし、室温は28℃以下に下げないようにしていますが、それでも機械を動かし何かの作業をするともう体中ぐしゃぐしゃです。額からあせがぼたぼた落ち、旋盤やボール盤に滴るとそれが錆の原因になるしただでさえ湿度が高いので、夏は機械の大敵です。
 
 ■まあ、それはともかくとして、年々確かに暑くなっているような気がします。温暖化は着実に進んで入るんでしょうか。一昨年などは凄い冷夏だったんですが。ヒートアイランド現象や体力の衰えが関係あるのかも知れません。
 
 ■それでも動かなくなると覿面に体がだるくなるので夕方などには外に出て歩くようにしています。
★目次★


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