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          WING BRAIN メールマガジン第92号
          
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★目次★



■ 転落               キャサリン
■ サディスティックな人格    MUSICA
■ 脳波検査を受けました      mogurin
■ 連載 第59回 継続は力なり       ロクスケ
■ お知らせ            むーんらいず
■ ○編集後記○
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■ 転落


 もともと太っている割に上半身上部に贅肉の少ない私だが、加齢とともに肉は下半身へと垂れ下がってきている。その上、最近の体重減少―潰瘍性大腸炎、うつ病の改善のため過集中により多動が可能になった、薬の副作用と私は分析しているーにより胸の肉もすっかり落ちてしまった。

 ブラジャーのサイズの大小で、一喜一憂するのが女性の常である。最近、ブラをつけると、隙間だらけで、カップがしわしわなのだ。バストの周りの贅肉もすっかりなくなってしまって、寄せ集める贅肉にも事欠くありさまだ。だが、負けん気の私は意地でも75Dを主張。ここ数年間、しわしわのブラに甘んじていたのだ。今日、意を決して、サイズを測ってみた。な、なんと75Aにまでしぼんでしまっていた。

 「転落だ。」と、夫に訴えるも、「フン。そんなことはたいしたことない。」と、夫。
 考えてみれば、2人目を出産した後、やはり痩せて、胸が小さくなったと、騒ぎ立て、夫と一緒に「プライエラ」というタイ製のバストを大きくするお茶を購入した。あれ以来回復することはなかったのだ。ただ、太って贅肉がバストの代わりをしていただけだったのだ。

by キャサリン






★目次★


■ サディスティックな人格

 
 ここ1年以上にわたり、私を苦しめている上司は、実にサディスティックである。人が苦しんでいるのを横目で見て楽しんでいる気配さえある。そして、口癖は「絶対に負けないわ!」である。
 
 初めは、頭のいい賢い上司が来たと思った。そのうち、なんだかただこき使われていると思った。そして、体の具合が悪いというと「そんなことないでしょ、まだやれるわよ。」と言い、倒れてからは「私は休んだ方がいいと言ったのに。」と言う。そして、「具合が悪いときに診断書を出したのに無視したから私は倒れたんです」と言うと「あら、自分で最後までやりたいと言ったじゃない。だから、私は休めばと言ったのに、病気になってしまって。私のせいじゃないわ。あとでガタガタ言われるのは真っ平よ。」とのたまう。でも、医者が「期限を決めて欲しい」と言っても「期限と言われてもねえ・・いつ終わるとも知れないから、期限なんて切れないわ!」とはっきり言った人が「休んだ方がいい」などと生易しい言葉を掛けてくれるはずもない。あとで言った言わないの話しに良くなるものだが、こういう嘘はいい加減にしてくれと言いたくなる。
 
 医者のところへ行っていろいろ聞いてきては、私には全く性に合わない仕事をやらせようと強要する。自分の都合の良いところしか医者の言うことも聞いてこない。医者は「あの人は何を聞いていらしたのか。」と驚く。
 
 他の課長級が同伴して医者のところへ行っても、とどのつまりは自分の好き勝手な采配である。いっしょにいった人たちも頭を抱えてしまう。まして、当事者の私はとたんに具合の悪さ100%である。
 
 得てして、成金の自営業者のお頭にはこういったタイプが多いものだが、大企業でコレでは困る。こういう人は平気で人の成功を横取りするから、出世することが多い。
 
 医者は、「これは、仕事云々ではありませんね。もう人格と人格のぶつかり合い、と言ってもいいでしょう。それにしても、あなたは体も弱いし、相手は地位も高いし不利な条件が揃いすぎている。」とため息をつく。そして、なんとか私に有利な診断書を書いてもらおうと思うが「また、返って逆手に取られて悪用されそうで嫌なんですよ。余計貴女を不利に追い込んでしまうのではと思うと、ヘタに診断書も書けないと思ってしまうんです。それは、自分の良心が咎めるからなんですが。」と医者はしり込みする。ため息しかでない。私が今どういう状態かということと、どうしたらいいのかを書いてくれればそれでいいのに?良心的な医者は、サディスティックな性格に太刀打ちできない。「いつも、貴女の役に立てずに申し訳ないと思っています。」いや、そんなことないだよ。あなたと言う医者がいなかったら、私はもっと苦しかったかもしれない。「なにがあっても、私は貴女の味方です。貴女を決して見捨てない。貴女の主治医ですから。」と言ってくれたではないか。それで十分なのだ。患者冥利に尽きる。
 
 それにしても、自分の体の正直なことよ。持病がすべて毎度の薬を飲んでいても悪化している。このストレス渦の中にいれば、あと半年で異動という事態もありうるが、3ヶ月くらいで死んでしまう悪性腫瘍にでもなりそうである。
 
 今日は、15時すぎに鶏肉を少々食した。それ以外何も食べていない。吐き気、嘔吐、極度の下痢、無気力、体の中のすべてのバランスが崩れているのを感じる。家でふて寝をしていても、何のストレス解消にもならないのだ。
 
 こういうサディスティックな上司に遭遇された方はいらっしゃるだろうか。幸い、それでも生きていけるのは、最大の良心で包んでくれる医者や支持者がいるからである。しかして、このまま働けるかと言うと、それはまた別次元の問題となってしまう。自分の体は騙せないだ。
 
 順風漫歩だった英会話の授業も受けられなくなってしまった。注意が散りすぎてどうしてもできないのだ。
 
 医者は「あとは、強い薬を出して職場でずっと寝ているかの状態にするか・・・。」と言葉を濁した。この際だから眠り姫にでもしてもらうかと、一つ薬を増やしては見たけれども、やはり職場に行くと覚醒度が高くなってしまう私には、何の効果もなかった。
 
 だいたい、私はこういう会話が大嫌いだ。
 「○○さん、なんか仕事ない?」「今日はないな。」「あ、そーう・・・。(今日は一日が長いな)」人に恵んでもらう仕事なんてアルバイトさんだってできる。それでも時々こういうことに遭遇する。「ねえ、これってこれこれこういうための処理だからコレだと問題あるんじゃない?」「うん。そうだけど、ずっと手が足りないからやってない。そのまんまだよ。だってしょうがないじゃん。」おいおい、ちょっとまってくれ。「いいから、締まって見なかったことにしてくれ。」「あ、そう・・・。」臭いものには蓋をとは、よく言ったものだ。最近ますます私にはアルバイト様の仕事も来なくなった。
 
 仕事にはもう行けないのかもしれない。
 
 
by MUSICA






★目次★


■ 脳波検査を受けました


 今日、脳波検査の結果がでました。脳波検査ははじめて受けたんですが、脳に生ずる電気信号を記録するだけで、ずいぶんと詳細に脳の活動がわかるものだと感心しました。地表に設置した複数の地震計の解析から地球内部の様子がわかるのと似ています。

 検査室は白い壁のこぢんまりとした部屋で、端にベッドがひとつ、その横に検査機械とイスが置いてありました。そのベッドに横になり、二十分ほど脳波をとります。まず電極の20個ほどついた帽子をかぶりました。それを顎で固定し、電極部分に注射器を使って通電液を注入しました。電極は中心部が空洞になっていてそこに液を入れるようになっています。(通電液は頭皮に達して、あとで濡れタオルで拭き取りましたが、べたべたしました。)その状態でベッドに横になり、リラックスして脳波を測定開始です。
 
 まず、開眼と閉眼をなんどか繰り返しました。それからしばらくして深呼吸を一分間に二十回、これを三分間繰り返しました。最後に、目をつぶったままで、点滅するライトの光を見ました。このライトは同じ間隔で点滅しましたが、ワンセット終わると点滅の間隔がもっと早くなりました。そのようにして数セット、徐々に早くなるライトの点滅を見ました。その後、しばらく横になったままで終了でした。

 二週間ほどで、検査の結果がでました。開眼と閉眼をくりかえしたのは、後頭部に生ずるα波の状態をみるためで、健康な成人は閉眼して0.3秒後に視覚野のある後頭部の部位にα波があらわれなくてはならないそうです。僕の場合そのα波が安定してあらわれず、もっと周波数の高いβ波などがでたりして、不規則な状態だと言われました。
 
 過呼吸によって血液中の二酸化炭素濃度が下がり、酸素が増加して脳の血管が収縮し、血流低下を引き起こし、脳にストレスがあたえられるそうです。これは、その後の脳の回復度合いをみることが目的だったそうです。僕の場合、過呼吸の前半ではβ波の周波数帯域が増加して活動性が亢進し、後半ではα波周波数帯域が増加したり徐波(もっと周波数の低いゆるやかな脳波)や突発波(突然生じる鋭い形の波)があらわれ、不安定さが増大と脳波所見に書いてあります。過呼吸の負荷終了後もこの状態は続き、なかなか回復していません。光刺激を与えた場合、健康な成人では、光の周波数に同調して、同じ周波数か、その倍の周波数の脳波があらわれるそうです。僕の場合、高頻度刺激における刺激中の覚醒度低下の結果としてα波が多くあらわれたと書いてあります。つまり、脳が高い周波数の刺激についてゆけず、眠くなってしまったようです。

 脳波所見の結論は、休むべき時に十分休めない働き過ぎの脳波である。前頭部を中心に全体的に働きすぎては休むということを繰り返す不安定な脳波である。外界からの刺激やストレスに対し脳の活動性が容易に亢進し、その結果、覚醒度の低下および不安定さの増強が起きる。そう書いてあります。それで、僕の場合、脳を休めさせる、抑制系の神経がうまく働いていないので、抗てんかん薬と抗鬱薬を処方されました。以上の検査の様子は今、描いているマンガに使わせてもらおうと思っています。

by mogurin


 リラックスするとα波が出るとはよく言われてますが、昔わたしが会社勤めをしていたとき、取引先のある会社で、リラックスマシンを開発しました。

 頭にバンドを着け、α波が出ると機械のランプがつくので、意識してそのランプがつくように訓練するとリラックス出来るというわけです。なにしろ、当時はストレスに満ちた時代でしたからね。

 で、開発が済んで、売り出しの前に関連会社の人々に試してもらって、効き目を確認しとりあえずその人達に安く買ってもらうつもりだったんですね。

 見ていると、そのバンドを付けて早い人で5分くらい、遅い人だと30分位してランプが点滅を始めるので、その会社の人が、「そう、その調子、リラックスするとこのランプが点きっぱなしになります」てな事を言ってましたね。でも点きっぱなしになる人なんか居ませんでした。なんでも何日かやっていると自然にα波が続けて出るようになるそうです。却ってストレスがたまるなぁ、と思いながら見てました。

 私の番になりそのバンドを付けた途端にそのランプが点滅を始め、すぐ点灯しっぱなしになりました。その会社の人はびっくりして、なんども機械を調整したりわたしの頭のバンドを付けたり外したりしていましたが、こんなに簡単にα波が出てくる人は居ないと言ってました。

 mogurinさんの言うところによると、わたしは半分寝て居るみたいですね。どうも緊張出来ないようです。納得しますな。

ちなみに、その機械は売り出されましたが、ちっとも売れず失敗でした。

from ロクスケ






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■ 連載 第59回 継続は力なり


 昔からのことわざに、「継続は力なり」があり、よく見聞きされることと思う。つまり、鈍なことでも倦まずたゆまず続けることにより、必ず自分のものになり、最終的には大きな力となるという意味だ。
 
 ふとこの言葉を思い出したのは、先日テレビで帝国ホテルコック長だった村上信夫さんの生前の映像が映されその中で村上さんが、「わたしはフランス語はおろか英語も、アルファベットも読めなかったがそれでも毎日1時間、フランス語のレシピを勉強した。一日たった1時間です。それでも1年続ければ365時間、10年続ければ3650時間です。何だって身に付きますよ」と言っていたのを観たからだ。
 
 勿論それは本当であり、昔から多くの偉人達が実戦してきたことだ。エジソンは勿論天才だが、彼にして「天才とは1パーセントのインスピレーション(ひらめき)と99パーセントのパースピレーション(発汗)だ」と言っている。才能だけがあってもそれをのばす努力がなければ才能は伸びない。
 
 継続は力なりというのはよく分かるし、昔から私も知っていたが、その継続が私には全く出来なかった。一つのことに注意を集中し続けることが出来ないからだ。むろん、継続は力なりを実践して業績を上げた人たちも365日24時間そのことばかり考えていたわけではないだろうが、頭の主要な場所にそれをおいていて、必要に応じてスィッチを入れ注意を集中することが出来ると考えられる。
 
 私も何かに熱中することはある。熱中すると、他のことがすっかり手に付かなくなりそれだけをやる。異常とも思える集中力を発揮し、そればかりに入れ込むので、比較的短期間にある程度のレベルまで達してしまう。しかし、その後、飽きてしまい、必要な時間がきてもスィッチが入らない、というよりスィッチ自体が出来ていないか、使いすぎてすり減ってしまっているらしい。
 
 今までも長期の計画を立て色々やってみて、何一つ完成したことがない。
 
 私の場合、「継続は力」が出来ないのであれば、私なりのやり方でやるしかないと考え方を変えた。必要なことと興味のあることが一致しないから必要なことをしないで興味のあることに手を出してしまう。したがって、興味のあることをやって食ってゆく方法に改めた。また、興味があって必要なことと重なっても飽きればやらなくなるので、やれるときにとにかく馬力をかけてより集中することにした。今までは心の片隅にこんな事をやっていて良いのかとのためらいがあり、それが足を引っ張っていたのだが、今はそんな後悔の声などおさらばだ。
 
 そうすることにより、却って落ち着いて必要なことが出来るようになった。以前は何かに熱中しながらも罪悪感のようなものがあったが、それが無くなり、そしてより集中出来るので、効率が良くなる。むろん、興味のあることの方が優先される傾向は収まらないが、かなり気分は楽になった。ただし、生活は苦しくなった。

by ロクスケ


★目次★




■ お知らせ


 千葉県を中心とした地域で活動する軽度発達障害者の当事者会「Team-A」の9月4日千葉ミーティングの予定をお知らせします。
 
 前回、第1回のミーティングは、いろいろ手違いもあり、皆様にもご迷惑をおかけしましたが、無事に市原市で行なわれました。当事者9名、補助ボランティアの方3名、会の設立に関してオブザーバーとして来て頂いた、市民団体「いちはら市民ネットワーク」市議、県議の方々ら5名の計17名で行なわれました。
つきましては、第2回目のミーティングを次の通り行ないます。

 (集合)9月4日(日) JR総武線蘇我駅改札口前にPM12:30までにお集まり下さい。その時間までに来た人はまとまって会場まで行きます。→役員のこうもりさんが、目印に吉田友子『あなたがあなたであるために』という本を持って立っています。また、むーんらいずは黄色いフリースの帽子に緑のショルダーバッグと言う格好でいますので、声をかけて下さい

 (会場)蘇我勤労市民プラザ(蘇我駅から約5分)
http://www.city.chiba.jp/kinrou/jyouhou_map12.html 
→時間までに来られなかった方は直接現地にお願いします。会場は駅のホームからも見えますが、蘇我駅東口に降りて、線路沿いにあります。研修室を使用しますが、プラザ窓口にてお問い合わせ下さい。

 (活動内容)悩み事について話し合う会(13:00〜16:30)
      打ち合わせ(16:30〜17:00)

 (持ち物)昼食の準備と400円程度のお金を用意して下さい。
お金は、会場使用料が有料なので、支払い終了後、精算します。

 参加ご希望の方は、会場の都合もありますので、むーんらいずあて参加希望のメールを送って下さい。よろしくお願いします。

 当事者の話し合いの場ですが、当事者サイドの考え方を尊重して下さる方なら、どなたでも歓迎いたしますので、どうぞお越し下さい。

 今回の会場は定員20名になりますので、定員になり次第、申し込みを打ち切ることがあります。ご了承下さい。

by むーんらいず(むん)


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○編集後記○

 ■ 毎回書いているような錯覚を覚えるほど地震が多いですね。先日宮城県沖で起きた地震は私の居る東京でもかなりの震度で震度5だとのことでした。初めて棚から結構ものが落ちましたが、壊れたものは無いようです。それにしても、震度5というのは私としても東京にきてからは経験がないと思います。被災地の方々にお見舞い申し上げます。
 
 ■ 宮城の地震では、幸いなことに亡くなった方は居ないようでほっとしたのも束の間、中越地方でまた強い地震があり、気がかりです。日本に住んでいる以上地震は避けられませんが、どうも地震がとみに増えてきたような気がします。観測技術が進んで増えたように見えるだけなら良いのですが。それにしても、とにかく昔に比べ地震での被害者も少なくなったのはそれに備える意識が高まったのと、地震そのものに耐える技術が発達したからでしょう。
 
 ■ 東京でも将来巨大地震が必ず起き、死者が1万に及ぶかも知れないとの予想もあります。どうしても人間は自分だけは大丈夫と思いがちですが、可能な限りの備えをしておくのはやはり本人の責任だと思われます。
 
 ■ 来月11日は衆議院の解散に伴う選挙です。それぞれ皆さん支持している候補者が居たり、居なかったりするでしょうが、選挙権は私たちの基本的な権利です。仮に支持候補が居なくても白紙投票で意思表明が出来ます。投票放棄だけはしないで、自分の貴重な権利を行使していただきたいと思います。
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