ギガビット対応ハブの効果・番外編

2006年10月18日公開

ギガハブを2つ繋ぐと?

ハブ1個と2個違い

 前の記事その前の記事を書いていて思ったのですが、ハブを2つ直列に繋げると、NAS等のアクセス速度に影響は出るのでしょうか? 信号が到達するまでの時間が遅れても、帯域自体は変わらないので、影響はないようにも思われます。この際なので検証してみることにしました。

 2台目のハブは、1台目と同じメーカーであるバッファローのLSW2-GT-5EPRを使用しました。使用したPCは、前回ギガLANカードを導入したDELL Precision530です。

 まずHDBenchの結果から見ると、細かな差はありますが計測のばらつきの範囲内で、ほとんど差は無いという結果です。

 CrystalMarkの結果を見ると、2台を繋いだことによる若干の速度の低下が見られます。しかしながらその度合いはたかだか数%で、何台も繋いでようやく体感されるかな、という程度です。あまり問題視する事は無いように思われます。

 

10Mのハブではどうか?

10Mハブの場合

 10M(10Base/T)のハブではどうでしょうか? 字面上はギガハブの1/100の速度で、お話にならない気がします。

 10年ぐらい前(90年代後半)は100Mのネットワークですら一般には高嶺の花で、10Mがスタンダードでした。それでも、初めてLANに触れてファイル転送などしたときは、なんて速いんだろうと感動したものです。当時の感動からすると、案外速かったのかもしれません。そんな期待も抱きながらベンチマークしてみました。

 使用したハブは、IO-DATA社のET-ST8です。これは現在一般的なスイッチングハブではなく、リピーターハブ(俗称バカハブ)と呼ばれるものです。ベンチマークに使用したPCは、上と同じくPrecision530です。

 右に10M、100M、ギガハブの3つで比較した、ベンチマーク結果を示しました。

 見ての通り、やはりお話にならない速度でした。HDBench、CrystalMark両ベンチマークとも、100Mハブの1/6〜1/10の速度となっています。NASやマルチメディア系の通信においては犯罪的な遅さです。もはや10M(10Base/T)系の設備はLAN内から追放すべきと言えましょう。

 そういう訳で、今までもったいないと思って保管しておいた10MのLANカードやハブは、もう捨てることにしました。