私の音楽遍歴(33)<僕を育ててくれた音楽(5)−クラッシック>


♪ディズニー映画の「ファンタジア」、これがクラッシック意識して聞いた初めての体験だと思います。学校の
 音楽鑑賞の時間や休み時間、掃除の時間に流れるクラッシックの小曲も聞いていたと思いますが、まとまって
 聞いたクラッシックといえば
「ファンタジア」になるかと思います。もちろんディズニー映画ですから「これから高尚
 な音楽、クラッシックをお聞かせします。」という様な発想では作られておらず、原曲に新しいイメージやストーリ
 ーをつけた子供心にも、とても感動した映画でした。手元にある「ファンタジア」のビデオ
には、副題として「色彩
 ・サウンド・動画の融合」と書かれていますが、この副題を実現できた素晴らしい映画だと思います

♭子供心にも鮮明で強烈な印象が残った「はげ山の一夜」、「花のワルツ」、「魔法使いの弟子」等は、今でも
 一つ一つの映像を思い出せるくらいです。映画の中でのミッキーマウスと指揮者のストコフスキーとの会話(?)
 も、とても心なごむものでした。

♯私が初めてトライしたクラッシックは、バッハの「小フーガト短調」である事は、「私の音楽遍歴(2)」に書いた
 通りです。


♭初めて生のオーケストラを聴いたのは、小学校の時に母に連れられて行ったコンサートでした。よく覚えて
 いないのですが、地元のオーケストラだったと思います。曲目の一つは、シベリウスの「カレリア組曲」でした。
 フィンランドの厳冬を思わせる出だしの一曲目、馬で軽快に行く様な最終章に感動を覚えました。しばらくの間、
 最終章の軽快なメロディーが耳に焼き付いて離れなかった事を覚えています。

♯大学時代に、教育学部内で音楽の授業や実技を受講できる所に転籍してピアノや声楽や簡単なアレンジ等
 の授業を受講し始めました。そのせいもあってクラッシックは、良く聞きました。ベートーベンのピアノソナタ全曲、
 バッハの世俗曲をかたっぱしから‥。今から思うとあの頃は、バロック時代から古典時代までを好んで聞き、
 楽器ではピアノ曲をよく聞いていました。

♭ピアノの先生に「バッハが好きです。」と言うと、フランス組曲第3番のメヌエットを練習曲にしてくれました。
 しかし、バッハの音楽は聞くと弾くでは大違い、やっとこさバイエルを終えた私には、左手も右手もアクロバット
 の連続の様に思えました。練習を重ね遅いテンポながら曲らしくなって来ると、さすが巨匠バッハ、聞くだけとは
 違う曲の素晴らしさが身をもって感じられる様になりました。クラッシックのコンサートも良く聞きにいきました。
 ギターの巨匠、ナルシソ・イエペスのコンサートでは感動のあまり楽屋まで行きサインと握手をしてもらった事が
 忘れられません。

クラッシック好きの多くは、最後にモーツァルトに行き着く』という内容の言葉を聞いた事があります。大学
 時代にモーツァルトの有名曲は、一通り聞きましたが「モーツァルトは、綺麗だけど何か物足りない」と感じベー
 トーベンの力強さやバッハの緻密さに魅かれていました。四十歳を過ぎるとモーツァルトをかける時間が増えて
 きました。
作業のBGMとして聞く場合が多いのですが、聞いていると心が上向きになり作業効率も良くなるよう
 です。また、ちょっとしたフレーズに新鮮な何かを見つけたりする事もしばしばあります。10年前に20万円もの
 大枚をはたいて買った「モーツァルト没後200年記念 モーツァルト全集」(CD127枚)が無駄でなかったと胸を
 撫で下ろしている今日この頃です。

(2002年6月29日掲載)


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