旗門審判に必要な知識

旗門員の作業概要

・ 選手の旗門の通過、不通過の確認、コースの障害による選手の再走要求確認、コース整備、撤収作業を行います。

旗門通過の判断基準

旗門線

・ 選手の両スキーの先端と両足が旗門線を横切ったとき、正確な通過となります。
・ 大回転・スーパー大回転の旗門線は、インナーポール間の雪面最短線内側の2本のポールを仮想上の線でつないだラインを言います。
・ 回転の旗門線はターニングポールとアウトポール間の雪面最短線です。
・ シングルポールの場合、ターニングポールとターニングポールを結ぶラインを言います。ただし、自然な競技ラインにおけると書いてあります。(昔よくあったセットに、左右どちらかでも入れるものがありました、この場合は??)
・ 片足のみの通過は旗門不通過となります。
・ 但し、選手が旗門不通過に気づき、再度ポールを通過した場合(※スイッチバック)は旗門通過となります。

旗門不通過

※スイッチバック : 旗門不通過の場合、両足のブーツトップを結んだ線をポール間の線 上に戻すだけでも通過と見なします。SL以外では禁止行為です。

旗門審判の責務

・ 違反行為について確信を持って判断する。また、自分の記録を確認するために、隣の旗門審判員と相談できます。
・ 選手が失敗、または転倒した場合、旗門審判員に質問することができます。この場合、状況を知らせます。
◎下記のような場合、または類似したケースがあった場合、選手は審判に対し再走を要求することが出来ます。
  ・ コース上にポール、スキー等があった場合
  ・ コース上を一般スキーヤーが横切った場合
  ・ 選手が滑走中、前走者がコース上にいた場合
  ・ ポールまたはフラッグ(ポール上部に付けている旗)がはずれ、コースが明確でない場合
・ 失格を記録したり、再レースされる出来事を目撃した旗門員は、ジュリーの抗議処理が終了するまで待機します。

コース整備の内容

・ 旗門ポールの差し替えや旗の装着や取り外しなどの要請があった場合は執行する。
・ コースが荒れてきた場合、コース上に溜まった雪をスコップなどで「外側へ」払い除ける事もあります。
・ 転倒等で、ポールが外れた場合、速やかにセットします。
・ 旗門が倒れたりした場合、垂直に正しい位置に直して下さい。
・ ポールが壊れた場合、係員に報告し新しい物と交換して下さい。
・ コース内に物等が落ちた場合には、直ちに取り除いて下さい。
・ アナウンスにてコース整備の依頼があった際は、速やかにコース整備を行って下さい。また、コース整備終了のアナウンスで直ちに作業を止め、待機位置に戻って下さい。

旗門員運営の方法

(1) 旗門員の方にはケースに以下の物を入れて渡します。内容の確認して下さい。
・ 旗門記録票 ・ 鉛筆数本
(2) 競技が始まるまで(前走スタートまで)に各社担当旗門を指示いたしますので、それに従い担当位置にて待機して下さい。
  ・ コース外で、担当旗門の通過・不通過を確認できる位置
  ・ 選手の邪魔にならないよう留意
(3) 前の選手の転倒やスキー板等によるコースの障害により、選手から再走要求があった場合は、その旨を状況説明と共に「旗門票」に記入して下さい。その記入した旗門票を選手に手渡し、「ゴールラインを切らずに主審に再走要求をする」よう指示して下さい。 また、コース内に障害があり再走要求がありそうな時は、念のためチェックして下さい。
 注:選手は、コース上に障害があり、再走要求を行うときは、その場でレースを中断し担当旗門員へ旗門票を要求して下さい。
(4) 旗門審判係長が、約30 人位で旗門票の回収に行きますので、その時に「記入した旗門票」のみを手渡しして下さい。(何もないときは渡さなくて結構です)
(5) 選手の転倒によりコース上にスキー板、ストック等がはずれ、危険と判断した場合のみコース上から除けて下さい。その際、選手から棄権の合図がない限り選手のスキー板等には触らないで下さい。(手伝うとその選手が失格になる場合があります)
(6) 転倒した選手からレースを続行するか否かの意志表示がない場合は、声をかけて意志表示を促してください。
(7) 万が一、コース上に於いて競技の続行が危険であると判断されるような事態が生じた場合は、速やかに大会事務員にその旨を伝えて下さい。
(8) スイッチバックを選手が行った場合、選手より旗門通過の確認要求をされた場合のみ選手に対して、通過していれば「OK です。」「行ってください。」等の回答を、不通過の時は、「戻ってください。」等とはっきりと回答して下さい。
(9) 前走者が後走者に追いつかれコースを妨害しているとき、危険と判断したら、前走者に対し「どけ」「バンフライ」等の指示を行って下さい。
(10) 撤収終了後に、お渡しした旗門員の道具一式をゴールハウスの大会事務員に返却して下さい。

その他留意事項

・ 旗門票は出来るだけ詳しく記入して下さい。
・ 旗門員が提出した記録は、選手の再走要求や失格を判断する上で重要な書類です。十分に注意し、責任を持った記録に心掛けて下さい。
・ 旗門員は寒いところで作業することになります。服装(特に防寒対策)には十分に気をつけて下さい。
・ その他、気づいたことがありましたらコース内に待機(巡回)している大会事務員に報告して下さい。

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