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京アニ「Kanon」舞台探訪−横浜編 第5話−
真琴編と舞,栞の導入編のために自宅と学校がメイン。 商店街は1カットのみの登場です。 第5話 「魔物たちの小夜曲〜serenade〜」
「京アニ『Kanon』は実際の場所の位置関係通りに場面が作られている」
というのは、「お箸が重い」の準急鷲羽さんが提唱されていた説で、その事は、準急鷲羽さんをはじめ先駆者の方々の取材によって証明されていると言って良いでしょう。 ここでは、さらにもう一歩踏み込んだ仮説を立ててみることにします。それは、 「京アニ『Kanon』は(少なくとも数カットは)実写の“ロケ”の手法で作られた」 という仮説です。 まず、「Kanon」以前の作品(例えば「AIR」など)では、このサイトでも取材した通り、現地取材によって作られた忠実な背景映像が使われています。 しかし、「Kanon」、そしてその後の「CLANNAD」を見ると、さらにそこからの進歩した様子が伺えます。 それが良く表れているのが、第15話「姉と妹の無言歌〜Lieder ohne worte〜」です。 ここでは、香里が栞と祐一のぬいぐるみ屋のシーンを目撃してから歩き去るまで、現地の位置関係通りに場面の流れが作られています。 ここまで広い現地の範囲を話の中に無理なく組み込むためには、下記の2つのうちいずれかの手法が取られたと想定されます。 (1)現地で手当たり次第に撮影して回り、後から脚本に合わせて写真を選んだ。 (2)現地に脚本(あるいはその原案)を持ち込み、まるで実写のロケのようにシナリオにそって撮影を行った。 こう並べてみると、(2)と考える方が無理がありません。 実際に現地取材してみると実感出来るのですが、(1)は意外と楽ではないのです。それは、これだけの撮影枚数だと、撮影した後に実際の話数・位置関係に合った写真をPCの中から探すだけで時間がかかってしまうからです。手当たり次第に撮影したのだとしたら、なおさら大変です。 それに比べると、(2)は事前に脚本(またはそれ相当のもの)を準備しておかなければならない苦労はありますが、何より無駄な写真を撮影をしなくて済みますし、撮った写真も場面に沿ってカメラのメモリの中に並ぶので、後でピックアップする際にも都合が良いです。 「脚本を現地に持ち込んで撮影する」 それは、まさに実写のロケと同じ手法です。 想像するに、「AIR」から「Kanon」までの間に、「取材の前に脚本を先行させる」という、現地取材手法の進化があったのではないでしょうか? そんな事を考えながら作品を見ると、また違った面白さが見えて来ると思います。 前回へ<< >>次回へ
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