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田代町(現大館市)は、町内の大半が田代岳を中心とした広大な山地となっていて、豊富な材木を資源として発展した町です。 その材木を輸送するために、町内の2大河川である早口川と岩瀬川に沿って森林鉄道が敷設され、そのうち岩瀬川に沿って敷設されたのが岩瀬線です。 岩瀬線は幹線扱いの1級線で、支線4本を従えていました。 線路は岩瀬川に絡め合うように敷設され、廃止から40年近く経った現在でも随所に橋脚が残されています。

路線概要

区間:早口貯木場〜下岩瀬
規格:1級線(森林鉄道)
動力:手押し→蒸気・内燃→内燃
軌間:762mm
距離:14.1km
開設:明治43年
廃止:昭和42年頃
調査区間:早口貯木場蛭沢

廃線跡

 
JR奥羽本線早口駅の北側には早口貯木場があり、ここから早口線と岩瀬線が北上していました。

鉄道廃止後も貯木場として機能し続け、つい最近まで材木が山積みにされた光景が見られましたが、現在は宅地化されています。

しかし駅周辺では現在もいくつかの製材所が営業を続けており、ここが貯木場であったことを思い出させてくれます。

茂屋地区では岩瀬川を渡っていました。

現在でも重厚な造りの橋脚が4本残っていて、威容を誇っています。
 
岩瀬線は、現在の県道68号線と絡め合うように通っていました。

県道は蛭沢地区の手前付近で岩瀬川を渡りますが、その上流側には岩瀬線の橋脚と橋桁の一部が残されています。

廃線跡はこの先も岩瀬川の西側に沿って北上していますが、平成3年に完成した山瀬ダムによって上流部の廃線跡は消滅しています。

▲TOP2005/9/9撮影
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