2008年4月30日 水曜日 17:25:41 CP波とは元来 “wave at current prices” を表わし、直近の株価は正当な水準であるとの仮定の下に導出されています。当初、この波の目的は正にこの仮定が現実の株価の動きを説明するのに不適格である事を証明することでした。
しかし予想に反して、CP波は株価の急激な変動や転換点を探知するのに一番有用であるばかりでなく、理論的にも発展性があることが分かりました。一方、CP波の仮定ゆえに、直近の変動に反応し過ぎる面があり、
予測には必ずしも適さないということが弱点にもなっています。加えて、GDPのようなデータ数が少ない場合、当サイトの離散微分から得られた速度波があまりにも滑らかでなくなる場合も生じ得ます。
それで、直近の株価の変動(速度など)に直接基づく将来の株価の変動(速度など)の予測は、将来の株価と予測された株価の乖離を大きくするという仮定の下、CP波から導き出された波を単に波と呼ぶ事にし、
機械受注とGDPの分析には、この単なる波を用いる事にしました。
GDPの速度波による景気の山と谷の判定はGDP自体の時系列的分析の結果であり、GDPを個人消費などのGDP構成要素の関数として分析した結果ではありません。
将来のGDPは現時点では不確定であり、あくまでも現状の下での推定として捉えて下さい。なお、株価の動きは必ずしもGDP速度波の動きと一致するわけではありません。
2008年5月2日 金曜日 2:21:58 グラフにも書いてある通り、GDP短波(短期的トレンド)が下向きになると、その後100%成長率が複数回マイナスになる。この事は、マイナス成長は突如として訪れるというよりもむしろ、前兆となる期間があり、
その前兆期間に適切な対応をすれば景気後退を緩和ないしは回避できる可能性を示唆している。しかし、前兆を捉える為には、短波の傾きよりも、位置が確定している確定粒子を考慮した方が良い。
GDP確定粒子がマイナスである事は成長の弱さを表わしているが、その弱さが減速局面つまり速度波が下向きになっている時に生じるなら、その後100%成長率が複数回マイナスになっている。
直近では、2006-III に速度波が下降している最中に確定粒子がマイナスに転じた。これが最初の兆候です。2006-III に於いて、GDP構成要素のうち、前期より大幅に減少しマイナスに転じたのは
1 Gross private domestic investment 2 Fixed investment 3 Residential 4
National defense の四つですが、特に最初の三つ(端的に言うと Residential)が危険な兆候として、その時点(2006-III)で認定されているべきです。
2008年4月30日 水曜日 22:08:40 米国のGDP速度波グラフを更新しました。
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