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D13 吸引ろ過器 (2019. 3. 26)

 だいぶ前から果実酒を作って楽しんでいます。
 果実酒とは焼酎やブランデーに果実等を浸漬して作る酒です。

 仕込んで適当な期間冷暗所でねかせたあと、果実を引き上げます。

 この際ろ過をすると澄んだきれいな酒になるのですが、ほとんどの場合、澱(オリ)が邪魔をして綺麗にろ過をすることはできません。
 コーヒー用でろ過すると、最初のうちは問題ないのですが、そのうち詰まってきてにっちもさっちもいかなくなります。 最近では濁りには目をつぶりガーゼで濾して胡麻化しています。

 適当なところでろ過を止めたらよいのですが、一滴も無駄にしたくないんですね。
”呑兵衛の矜持”とでも言いましょうか? オイオイ

 どうにかならんかなー

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 前振りが長くなりましたが、ジャーン、ここで吸引ろ過器の登場です。

 下の写真が市販の吸引ろ過器ですが、ラボ用で吸引瓶だけでも1万円以上です。
そもそも、家庭用なんかあるのかしら?

 目論み通りいくかどうかも分からないし、ここはいやしくもDIYを標榜しているサイトです、できるだけ手持ち品を使って手作りすることにします。

 吸引方式は自作アスピレーターと掃除機を検討しました。 掃除機は食品とはミスマッチですが、操作手順さえ気を付ければ大丈夫でしょう。

 で、こうなりました。
    

    

 ろ過板の材料はテーブルソーの天板にも使った8mm厚の人工大理石板です。
テーブルソーで円板を切り抜き(J22-14参照)、外周部をロートの傾斜に合わせ若干台形に削ったあと、直径2mmの穴を約180個開けました。


 水試験の結果では、アスピレーターはパワーに欠け水の垂れ流しが不経済、一方掃除機はパワーはあるものの機能的に密閉系には不向きです。 結局、配管の途中にシャッターを取付けて掃除機吸引でいくことにしました。

 いずれにしろ作業手順が重要で、作業を中断するときには、吸引瓶とトラップ間を遮断してから吸引停止、開始の場合は逆の手順を厳守しないと、逆流する可能性があります。


 実液による最終試験ですが、タイミング的にはキウイ酒が丁度頃合いで、これは最もろ過しにくい酒のひとつなので試験にはピッタリです。

 

 初めに大きな塊を野菜水切り器(遠心分離方式)で分離し、ろ紙はキッチンペーパーを代用してろ過を始めました。
 途中でろ紙を適宜交換(都合6枚使用)しながら1時間弱で1升を処理することができました。
 \(^o^)/


 いままでいろいろな果実酒を作りました。
 青じそ、レモン、梅、キウイ、カボス、花梨、柚子、生姜、イチゴ、ハイビスカスの花 ・・・

 なんでも果実酒になるのですが、今は我が家で採れるものか、知り合いからわけてもらえるもの限定です。
 氷砂糖はレシピで通りではベタベタ甘すぎるので、1升当たり100g以下に抑えていますが、
これこそ作る人の好みです・・・・。

 酒のうまさは、酒自体は言うまでもありませんが、雰囲気(誰と、どこで、どんな話題で、・・・5W1H)に大きく左右されます。
 しかし、最近は自宅での晩酌がほとんどなので、それらしいラベルをデザインして瓶に貼って悦に入っています。
 うぅー、完璧に自己満足の世界です。(笑)

        

 柑橘系は酸味がありすっきりした酒、青じそは香りが絶妙、生姜はドライで、キウイは甘い香りと薄緑色が命といったところです。

 テーマが、吸引ろ過器なのか果実酒なのか分からなくなってきました。 ここらで打ち止めです。  
   m(_ _)m




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