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J21 <切断> テーブルソー (2013.8.19)

 丸鋸を作業台の下に取り付けてテーブルソーにしました。

 丸鋸とテーブルソーではその使い勝手に雲泥の差がありますが、危険性も大きくなりますので、よほど心したかからないと大けがをしてしまいます。
 予測できる危険個所は可能な限り対策を立てましたつもりですが、最終的に自己責任で十分注意するしかありません。


 取り付け
ベースプレートに穴開け
 通常は一般的作業台として使いますので、簡単に作業の切り替えができなければなりません。

 最初に作業台を取り外し、その裏側のほぼ中央に丸鋸を仮固定してから、のこ刃を静かに落としこんで溝を切りました。
 丸鋸のベースプレートの一方の角の2か所に穴を開け、もう一方はあらかじめ両端部に穴を開たアルミプレートをガイド差し込み溝に通します。
 これらの4か所の穴に6mmの皿頭ボルトを通しナットで作業台に固定しました。

 切込み調整ナット(蛇腹ホースの裏に見える黒い蝶ナット)を緩めることで、ブレードを上下できます。
 通常は作業台下に収納しておいて、テーブルソー使用時にはブレードを天板上に出します。

 最終的にはペットボトルで集塵カバーも付けましたが、最初は接着テープで留めたものの直ぐ剥がれてしまい最後はブレードカバーにブラインドリベットで直接留めました。

 集塵効率はいまいちと言ったところです。 (左側に見える青いポリ袋は未使用時に本体をすっぽり包むほこりよけカバーです。)
 
 安全対策
            
(1) 安全カバー
設置前の安全カバー

 簡単に設置/脱着できる安全カバーを作成しました。
 カバーはアクリル板、カバー用アームは15mm角棒、そしてメインアームはSPFの1x2材です。
メインアームを支えるふたつの脚は、両方とも底にダボを埋め込んであり、それを作業台に開けた穴に差し込むだけです。
 アームを固定する脚の方は、鬼目ナットを埋め込んで、そこにボルトを下方から差し込みました。
設置後の安全カバー
 作業の合間にカバーが邪魔になるときは、壁側に跳ね上げるか、奥側に回転させます。
壁側に跳ね上げて固定奥に回転させて退避
             安全カバーの動作
(2) スプリッター(割り刃)

 キックバック(切削した木片がブレードに接触して弾き飛ばされること)を防ぐために大きな効果があるのがスプリッターです。
 丸鋸の切込み調整ナット部にアルミ板で作成したスプリッターを取り付けました。
 これによりブレードと同期してスプリッターも昇降できます。

 この方式の欠点は、ノコ刃を浅く出したいときには使えないことですが、現状では刃高調整をするのは切込みを入れる時だけなので問題はありません。


(3) スイッチ

 スイッチがそのまま作業台の真下では使えませんので、本体から外に取出す必要があります。 分解してみると、単純なON・OFFスイッチではなく3路トグルスイッチになっています。(確かにスイッチを切るとすぐ止まりますから、一方はブレーキ回路になっているようです)
トグルスイッチ
 スイッチに接続しているケーブルを3芯ケーブルで外部に引き出し3路スイッチに接続しました。
(共通端子同士の接続を間違わないようにしましょう! 今回の例ではトグルスイッチの"2"と3路スイッチの"0"端子です)

 最初はスイッチに間違ってさわってしまうのが怖くて用心のためにもうひとつスライド式スイッチも付けていたのですが、知り合いが簡単ですばらしい工夫をしているのをみて早速コピーさせてもらいました。
 
 下の写真です。
 これだったら間違ってスイッチを"ON"しまうこともなく、上蓋は何処を押しても"OFF"(ブレーキ)になりますから、まさに非常停止ボタンを兼ねています。(ロールオーバー画像では説明上蓋をあげてますが、通常は上げることはありません。)
               
 
(4) 押し棒

 ブレード近傍には手を近づけないのが基本的操作のひとつですが、それを手助けするための押し棒です。 
 板に当たる部分には滑り止めを貼り付けてあります。

  

 天板

 天板の左側にブレードと平行に治具用のスライド溝を付け、内側に滑りを良くするための塩ビアングルを両面テープで貼り付けました。 
 しかし、使用してみて気がついたのですが、ときどき湿気による木材の膨張が原因と思われますが、スライドの動きが硬くなってしまいます。
 対策として、シリコンをスプレーすることと、使わないときに、溝にスライド板をはめこんでおくことで解決できました。

             

 縦挽き治具用に自作スケールを貼り付けました。
基材に耐水光沢フィルムを使ったのですが、予想よりはるかに速く摩耗で印刷がかすれてきました。 現在、スケールを更新してその上にいろいろな透明テープを貼って耐性を試験中です。

            

 使った丸鋸はノコ刃外径が165mm品ですが、天板の厚みが24mmあるので切込み深さは最大約35mmしかありません。
 良く使うツウバイ材(厚み38mm)が1回では切れません。 トホホ・・・・
裏側をくり抜いてアルミ板で補強する等の対策を思案中です。

(2015.2.13 追記)
   
 作業台の更新とトリマーテーブルの作成を機に、従来作業台と一体になっていたテーブルソーを分離してトリマーテーブルと台を共通化しました。

 天板にはトリマーテーブルと同様厚さ8mmの人工大理石を使ったのですが、下記のスロットを設けるには厚みが足りないので裏に12mm合板を接着しています。

 専用治具のランナーとそれと対になるスロット(溝)は、外径が10mm、及び内径が10mmのアルミチャンネルをそれぞれ採用しました。
アルミチャンネルは寸法の遊びがなく且つ動きはスムーズで、湿度の影響を受けていた従来の板材のランナーと比較して格段に良くなりました。

 使用中のテーブルソー用各種治具はランナーをアルミチャンネルに全て取り換えました。

 因みに、アルミチャンネルの応用は上総木工交流会で仕入れた知見です。
 交流会はアイデアの泉ですネ  (^^;;

 


 収納場所も少ないないので、使用しないときにはテーブルソーの上にトリマーテーブルの天板を逆さに重ねて置いてますので、テーブルソーは天板上には何も出ていないように工夫しました。


その点を含め、少しだけ頭をひねった点は、

・スプリッターは、天板の裏に磁石を組み込んだホルダーを設置して、0.6mm厚の使用済みのノコギリ片を必要に応じて差し込むことにしました。右の写真です。

・安全カバーは片持ち式の取外し可能構造としました。
 脚を天板に開けた2本のダボ穴に差込み、滑り止めを貼り付けた脚上面に腕木を蝶ナットで留めます。
 滑り止めがないと安全カバーが簡単に動いてしまいます。
           
・両端辺の2か所に溝を切って自作スケールを貼り付けました。

・丸鋸の天板への取り付けはベースプレートに開けた4隅の穴のビス止めです。

・側面に集塵口を設置。通常は蓋をして、使うときに塩ビパイプを引き出す方式です。
 実際は切削屑はほとんど吸引してくれず内部に溜まるだけなので、作業終了時にフレキチューブを外して作業扉を開け掃除しているのが実情です。

                


  (2017.4.17 追記)


 テーブルソーのサイズダウンで、加工できる板のサイズも必然的に小さくなりましたが、特段不自由は感じていませんでした。

 しかし、唯一の例外は横挽きフェンスで、幅広の板をカットしようと思っても13p程度が限度です。
 
 そこで手前側に簡単に脱着できる延長テーブルを作りました。

 天板の下に手元にあったアルミのアングルを取付け、天板との間にできる隙間に延長テーブルを差し込む仕掛けで、留めネジなども一切使いません。

 実際に使ってみたら、あららっ、延長天板が天板より若干レベルが低く、フェンスが引っ掛かるじゃありませんか。

 しょうがないので、ちょうど厚みがピッタリだった青いポリシートを貼った次第です。


 予め、しっかり板厚等をチェックしていたら、こんなぶざまなことにはならなかったのですが・・・・うー、いつもながら詰めが甘い。

 使用頻度はあまり高くないのですが、これで作業が可能になりました。

 \(^o^)/ 


 学研のDIY雑誌「ドゥーパ! No.118 (2017年6月発行)」に紹介記事が掲載されました。
 こちらです。



 
   (2021. 4. 14 追記)

 前回紹介した延長テーブルは手前から奥行方向(Y方向)でしたが、必要に迫られて今回は左右方向(X方向)の延長テーブルを作成しました。
 前回と同様ワンタッチで取り外したかったのですが、テーブルの出っ張り(庇?)部分が2pと小さく難しそうだったので、結局延長テーブルに鬼目ナットを打ち込みテーブルとビスで直接固定する方式となりました。


     

 既存のフェンスが利用できるように板厚を調整して、脚を1本つけて完成です。
最大幅45p程度までカットできるようになりました。

     


 相対する片が平行なら幅の狭い方をフェンス側に当ててカットすれば済むのですが、それ以外は延長テーブルが必要になります。

 
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