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S23 掃除機の遮音ボックス (2016. 11. 17)

 住宅街の屋外工房で最も気を使うのは騒音です。

 通常は、電動工具の使用はできるだけ控え、運転時間は10時から午後4時までにして且つ長時間の連続運転はしない等、涙ぐましいまでの自主規制ですが、更なる対策を考えてみました。

 騒音源で大きなものはトリマーとディスクグラインダーですが、運転頻度を考えると掃除機が一番とも言えます。
 そこで試しに段ボールで周囲を覆ってみたらそこそこ効果が認められたので、合板で”ちゃんとした”遮音ボックスを作ることにしました。


 最初にキャスター付きの袴と2対の取っ手を取外しサイズダウンを図り、ボックスの全体サイズを決定しました。
 内寸で345角×高さ500mmです。
        
 材料は厚さ12mmのコンパネとツーバイ材から切り出した38mm角柱を使います。

  但し、掃除機の構造上、密封できないので排気口に消音機能を持たせることにします。
下が排気口に取り付ける前の写真ですが、排気経路を長くして徐々に膨張させ、更に内部にスポンジ(使用済みの水槽濾過マット)を入れました。
        
 送風機として使うケースもあり、排気口に扉を付けることにしますが、送風使用時は出力が30%程度で騒音はほとんどないので、ここは単純な扉とします。
上の写真の上面の扉。

 箱の内側にもう使わなくなったキャンプ用マット(厚さ5mmで片面アルミ箔貼り)を張りました。

    

 うーん、かなり静かになったぞ!
 (^^)



 効果を定量的に評価したいと考えていたら、ネットで”Decibel Meter”なるWindows用騒音計フリーソフトを見つけました。
 スマートフォン用アプリはいっぱいあるのですが、Windows用はこれしかないみたい・・・・・・です。

 早速パソコンにインストールしましたが、この機会に各種機器についても同時に測定してみました。

 測定条件は、騒音源からの距離は約2m、機器の出力はスピードコントローラの見掛け目盛値を示します。

No  機器  出力
(%)
 運転条件  測定値
(dB) 
 0  無作業  - 15
 1  掃除機 100  改造前(写真A) 38
 2   〃 100  遮音箱使用(写真B) 29
3   〃 35  送風使用時(写真C) 20
 4 テーブルソー+掃除機(No2)  100  空運転 37
 5   〃 60   〃 32
 6   〃 60  12mm厚ベニヤ切断 40
 7  トリマーテーブル+掃除機(No2) 100  空運転 38
 8   〃 60   〃 30
 9  トリマー 100  手持ち空運転 66
 10   〃 60   〃 44
 11  ディスクグラインダー 100  空運転 52
 12   〃 60   〃 46

      
 

 結果のNo.1、2より数値としても遮音ボックスの効果が確認できました。

 一方、トリマーとディスクグラインダーの騒音が大きいのはこの結果からも明らかですが、No.7、8とNo.9、10の比較から、テーブルソーと併用しているトリマーテーブル台の遮音効果が結構大きかったことが分かりました。



●概略予算 

  2,400円

  コンパネ 1,180円   12mm厚3×6板
  2x4材 380円   長さ1.8m
  パッチン錠 796円   大2ケ、小1ケ

 手持ち材で、木工接着剤、ビス、防腐剤、兆番等使用。


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