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1551 JIMMY SMITH AT THE ORGAN VOL.1

JIMMY SUMITH-org LOU DONALDSON-as KENNY BURRELL-g ART BLAKEY-ds
1957.2.12
1.SUMMERTIME 2.THERE'S A SMALL HOTEL 3.ALL DAY LONG 4.YARDBIRD SUITE

J.スミスのアルバムでありながら、何せL.ドナルドソンが良いというのは、1547,1548と同様。この冒頭のSUMMERTIMEはこの2人のデュット。そしてALL DAY LONGで聴かせる凄みのきいたアルトは格別。
THERE'S A SMALL HOTELでのスリルは満点。各人、持ち味を十分に発揮している。
アルバム全体に言えるが、競い合う”力と技”の饗宴をまざまざと感じる。
1557 LEE MORGAN VOL.3

LEE MORGAN-tp GIGI GRYCE-as,fl BENNY GOLSON-ts,arr WYNTON KELLY-p PAUL CHAMBERS-b CHARLIE PERSHIP-ds
1957.3.24
1.HASSAN'S DREAM 2.DOMINGO 3.I REMEMBER CLIFFORD 4,MESABI CHANT 5.TIP TOEING

全曲Benny Golsonによるもの。Hassan's Dream。全てがストレート。Morganの哀愁あるペット。唸る。ちょっとキーが微妙にはずれ気味のGryceのアルトの音。男性的なGolsonのテナー。そしてKelly節。ゴリゴリのChambersのベース。全てが規則正しく耳に入ってくる行儀良さ。ホントにGolsonと言う人は抜群の曲を書く人。親しみやすい哀愁感。その路線でI remember Cliffordに突入する。Domingoのアップテンポの演奏はI remember Cliffordへのプロローグ。酔ってください、浸って下さいの世界。哀愁と怒濤。そんなDomingo。さてI remember Clifford。えも言えぬ幸福感に浸れる。こんなバラードそう聴けるものじゃない。噛みしめるように美味しいフレーズを次々と出してくるMorgan。後を追ってKellyがこれまた心地よいシングル・トーンを弾く。テーマに戻るとまた幸福感が沸々と沸いてくる。その余韻を残してMesabi Chantに入る。軽快だけれど、どこか哀愁がある。これがGolsonの世界。それぞれが美味しいフレーズを奏でる。少しづつニュアンスを変えてでもどこか似ている雰囲気。そんなTip Toeing。
1558 SONNY ROLLINS VOL.2

J.J.JONSON-tb SONNY ROLLINS-TS HORACE SILVER-p PAUL CHAMBERS-b ART BLAKEY-ds
1957.4.14
1.WHY DON'T I 2.WALL MARCH 3.MISTERIOSO 4.REFLECTIONS 5.YOU STEP OUT OF A DREAM 6.POOR BUTTERFLY

JAZZ徒然
1559 A BLOWING SESSION / JOHNNY GRIFFIN
LEE MORGAN-tp JOHNNY GRIFFIN-ts JOHN COLTRANE-ts HANK MOBLEY-ts WYNTON KELLY-p PAUL CHAMBERS-b ART BLAKEY-ds
1957.4.6
1.THE WAY YOU LOOK TONIGHT 2.BALL BEARING 3.ALL THE THINGS YOU ARE 4.SMOKE STACK 5.SMOKE STACK(ALT)
ライブのジャム・セッション風に録音されているが、現実にはあり得ないこの組み合わせ。それがあたかも目の前で繰り広げられているかのように、そこにはあった。つまりこの円盤内には、夢の競演が幻ではなく「現実」となっている。これが、A.ライオンのBLUE NOTE構想である。三人のテナー奏者の力量の差ではなく、これを個性の差と置き換えるとぐっと深みが増して聴ける・・・かも?
 でもこのアルバムはジャム・セッション以上の域を出ない。これだけのメンバーを揃えて何か他のコンセプトで創り上げるのは至難には違いない。SMOKE STRACKに至って漸くアンサンブルが現出するが、やっぱりソロ合戦・・・。勿体ない気もする。
1561 PALO CONGO /SABU
"SABU" L.MARTENEZ-conga,bongo,vo EVARISTO BASO-b ARSENIO RODRIGUEZ-conga,b,vo RAUL "CAESAR" TRAVIESO-conga ,b vo ISRAEL MOISES "QUIQUE" TRAVIESO,RAY "MOSQUITO" ROMERO-cnga WILLIE CAPO,SARHA BARO-vo
1957.4.28
1.EL CUMBAANCHERO 2.BILLUMBA-PALO 3.CHOFERITO-PLENA 4.ASABACHE 5.SIMBA 6.RHAPSODIA DEL MARAVILLSO 7.AGGO ELEGUA 8.TRIBLIN CANTORE
 実に楽しいアルバム、と冒頭を聴いただけで予感してしまうパーカッションとヴォーカルとトレスというキューバの弦楽器の組み合わせで登場する。BLUE NOTEでは随所に参加して重要な持ち味を添えるサブーのリーダーアルバム。ジャズというよりワールド・ミュージック的な内容だが、パーカッション好きには持っていて損はない好盤。
THE STYLINGS OF SILVER / HORACE SILVER
ART FARMAER-tp HANK MOBLEY-ts HORACE SILVER-p TEDDY KOTICK-b LOUIS HAYES-ds
1957.5.8
1.NO SMOKIN' 2.THE BACK BEAT 3.SOULVILLE 4.HOME COOKIN' METAMORPHOSIS 6.MY ONES AND ONLY LOVE
Song for my Fatherと並ぶSilverの代表作。フロントにArt FarmerとHank Mobleyがいるが、ハードバップ時代の基本形みたいな配置。Art Blakeyと袂を分かつことになったSilverのお馴染みのフロントであるBlue MitchellとJunior Cookとの聴き比べなども一興かと。
 ハードバップらしいリフのNo Smokin'。ここではArt FarmerとLouis Hayesの勢いが勝っている。Mobleyはやや押さえ気味。とくにLouis Hayesのドラミングは圧巻。ミディアム・テンポのThe back beat。こういう曲でのMobleyのソロは味わい深い。この人はあまり急速調で見せ場を作るようなタイプではない気がする。それに比べFarmerは緩急どちらにもそれなりに聴かせる技がある。作曲面で力を発揮したSilverのセンスが伺えるテーマ。Silverの作曲力がものを言うSoulville。やはりここでもMobleyが極上のソロを聴かせる。Farmerも素敵。ファンキーな味を出したSilverのピアノも聴き所。ユニゾンのFarmerとMobleyのテーマがナイス。Silverのファンキー節と言った感じの.Home cookin'。Mobleyにファンキーという言葉は辞書にないよう。Farmerにしてしかり。そこのところSilverはまさに自家薬籠中のもの。これもSilverMetamorphosis。FarmerもMobleyもいたって無難な演奏というところ。Hayesのドラミングが良い感じだがあまり聴かせどころのない無難さが少々不満。
 最後がスタンダードのMy one and only love。スローバラードの味わいがグッド。この時代のスタンダードはこう演奏しても許せる。でも最近のものでこの調子でやられると腹が立つ。もっと捻れと。Mobleyのテナーが極上。Silverがいいソロをとる。ワン・ホーン・カルテットじゃないけれどの出番がなくそれに近い感じで理想的。
1563 JIMMY SMITH / PLAYS PRETTY JUST FOR YOU
JIMMY SMITH:or EDDIE McFADDIE:g DONALD BAILEY:ds
May 8.1957
1.THE NEARNESS OF YOU 2.THE JITTERBUG WALTZ 3.EAST OF THE SUN 4.AUTUMN IN NEW YORK 5.PENTHOUSE SERENADE 6.THE VERY THOUGHT OF YOU 7.I CAN'T GET STARTED8.OLD DEVIL MOON
JAZZ徒然
1564 PAUL CHAMBERS QUINTET
DONALD BYRD-tp CLIFF JORDAN-ts TOMMY FLANAGAN-p PAUL CHAMBERS-b ELVIN JONES-ds
1957.5.19
1.MINOR RUN-DOWN 2.THE HAND OF LOVE 3.SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE 4.FOUR STRINGS 5.WHAT'S NEW 6.BEAAUTEOUS
 ハードバップからモダンへの架け橋?となるE.ジョーンズの起用ということになろうか。馬力一発のA.ブレイキーじゃなく微にいり細に穿つジョーンズの巧妙なドラミングが効果覿面な上に、C.ジョーダンやT.フラナガンの中音域が心地よいと来てる。で、SOFTLY・・・なんて入ってたひにゃモダン・ジャズ・ファンが放って置くはずのない頬ずり盤だ。D.バードの高、C.ジョーダンとT.フラナガンの中、P.チェンバースの低が按配されて、E.ジョーンズのリズムが鏤められるなんて構図。ジャケットのイラストは、そこんとこよーくわきまえているんじゃ?
1565 CLIFF JORDAN
LEE MORGAN-tp CURTIS FULLER-tb JOHN JENKINS-as CLIFF JORDAN-ts RAY BRYANT-p PAUL CHAMBERS-b ART TAYLOR-ds
1957.6.2
1.NOT GUILTY 2.ST.JONES 3.BLUE SHOES 4.BEYOND BLUE HORIZON 5.JU-BA
ウォームな雰囲気で始まるC.ジョーダンをリーダーとするほのぼのとしたアルバム。僕の注目は1500番台で初めて顔を出したR.ブライアントだったが、まさしく彼のピアノというところが聴けて嬉しい。
各人のソロが順番にでてくるといった典型的なブローイング・セッションの形で、多少単調な感じもあるけれど、全体的にタイトな演奏になっているところが味わえて良い雰囲気だ。
1566 SWING & SOUL / LOU DONALDOSON

LOU DONALDSON-as HERMAN FOSTER-p PECK MORRISON-b DAVE BAILEY-ds RAY BARRETTO-conga
1957.6.9
1.DOROTHY 2.I WON'T CRY ANY MORE 3.HERMAN'S MAMBO 4.PECK TIME 5.THERE WILL BE ANOTHER YOU 6.GROOVE JUNCTION 7.GRITS AND GRAVY

L.ドナルドソンのアルトはS.クリスなどと共通するブライトな音色で、澄み渡る晴天のようだ。粘り着くような情感籠もったDOROTHYを冒頭に、張りと歯切れの良さがとことん心地よい。それはリズム・セクションのH.フォスター以下のせいでもある。このアルバムはドナルドソンのもので1500番台の中では出色かも知れない。
PECK TIMEのPECKとはJ.マクリーンの愛称ではなかったろうか。そう思って聴くとマクリーンの吹き方に似せている気がする。

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