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延焼火災の事例研究 02[ベンダ内物件]
                              A9−35   08.11.09 

  1,延焼火災

 延焼火災は、耐火建物の場合に注意が向けられる。
 防火造や木造では、隣棟への延焼は、距離と風向きと外壁構造などによって、ある場合には
 “あたりまえ”のように、燃え広がっていく。燃え広がることを前提として、消防活動が“筒先配
 備”を的確に状況判断して行なうことになっている。
 しかし、耐火構造の建物では、ある一定規模の“区画”によって、延焼が抑制される物理的条
 件があることになっている。
 しかし、現実の“火災”では、建築物としての構造上の思惑とは、別にその空間を使用する人の
 行動によって、裏切られる結果が生じる。
 もちろん、消防隊は、その経験則から、耐火建物の構造上の思惑が、いかにも頼り無いものだ
 と知っており、その裏切られことを想定して、筒先を配備することにしている。
 
 今回は、その中でも、上階でなく「下階に延焼拡大」した事例である。
 
   2, 延焼火災事例 02⇒ 下の階に延焼拡大した共同住宅火災
    火災は、平成4年、都内F市内の共同住宅で、9月の昼過ぎの15時頃発生した。
    耐火構造8階建ての共同住宅の6階の住戸から出火し、上階の7階とさらに、下階の5階
    に延焼した。
     覚知 15:23  ⇒ 鎮圧16:48
     ポンプ車5台、  化学車2台。  はしご車2台、 特別救助車1台、 救急車1台、   指揮車等5台、 計16隊
     火点室 6階40u、 7階27u、 4階と8階のベランダ部の洗濯物等焼損  
           この写真を見ていただければ
    上から3階下が6階の火点室。
    
    下の左端の部屋・5階のベランダが
    延焼している。
     上写真を分かりやすく図に示す。
  6階の火点室。
  上階の7階に火焔が噴き上がって、7階
  のベランダ内の植木や洗濯物と、灯油缶が
  溶けて、流出し、隣住戸の隔壁沿いに炎
  が上がっている。
  この部分に雨水排水管があり、これに伝っ
  て、6階のベランダの一部、そして、5階のベ
  ランダで大きく広がって燃え上がっている。

    各ベランダの出火前の洗濯物等の配置
  状況。
  当日は、南風だったが、かぜは弱く、こ
  れ以上には拡大しなかった。

  この火災以降、「ベランダでの灯油缶の
  保管は避けて下さい」との、広報をするこ
  となつたが、室内に灯油缶を持ち込むこ
  とも危険なので、結局、ベランダに保管さ
  れることになり安い。
  この種のベランダ内の「灯油」を媒介とし
  上下左右に意外な延焼をする火災が、
  発生することになる。
  

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