[王宮魔法師]


キューブ

旦那様、お城の馬車がきました。なんでもお嬢様を迎えに来たとか・・・

アイリーン

私を?いったい何事かしら・・・

役人

ともかく、あなたを即刻お連れするようにとの御命令で・・・ささ、早く

アイリーンは迎えの馬車に乗り、城へと向かった。

国王

おお!アイリーン、よく来たぞ。立派に成長したものだ。ダイナー殿がお前を引き取った時は、ほんの小さな子供であったが。余も年を取るはずだ

アイリーン

王様、御機嫌うるわしゅうございます・・・

国王

うむ、まことに余の機嫌はうるわしいぞ。あの勇者ダイナーの子がこのように立派になって今、余の前におるのだからな

アイリーン

父も王様によしなに伝えてくれと申しておりました

パットナム

今日来てもらったのは他でもない。君の魔法の評判は国王陛下のお耳にも届いておる。そこで君を王宮魔法師に推挙しようと思うのだ

アイリーン

え?私を王宮魔法師に?

パットナム

知っての通り、王宮魔法師は王国の魔法使いの最高位。直接国王陛下の諮問にあずかる重職である

アイリーン

そのような大任が私などに勤まるでしょうか・・・?

国王

いや、そなたしか勤まらん。余は嬉しいぞ。そなたがこのように立派になってくれて・・・・・・さあ引き受けてくれるかな?

アイリーン

ありがとうございます。身にあまる光栄です。力の限りやってみます

国王

うむ、期待しておるぞ・・・・・・

王宮魔法師 こうしてアイリーン・ダイナーは王宮魔法師に任命された・・・

■ その後の評価

Good
王宮魔法師に就任したアイリーン。この役職は王国の魔法使いの長であり、国内の魔法使いを統率する重職であった。
アイリーンは若いながら魔法の力に長じていたが、それだけではこの任務は勤まらない。魔法は深遠な知識と思索の産物。
そのため魔法使いには高い知能が要求される。
まして王宮魔法師ともなれば、国中のあらゆる魔法使いより優れた頭脳がなければ、誇り高い魔法使いたちを束ねることは出来ない。
その点、アイリーンの頭脳は文句なく超一流であった。一度でもアイリーンと話した魔法使いは、アイリーンの賢明さに脱帽し、彼女こそ王宮魔法師にふさわしいことを認めた。
アイリーンの在任中に王国の魔法は隆盛を極め、高レベルの新魔法が次々と開発されたという・・・

これもお父さんが魔法の勉強をさせてくれたおかげね

Normal
王宮魔法師に就任したアイリーン。この役職は王国の魔法使いの長であり、国内の魔法使いを統率する重職であった。
アイリーンは若いながら魔法の力に長じていたが、それだけではこの任務は勤まらない。魔法は深遠な知識と思索の産物。
そのため魔法使いには高い知能が要求される。
まして王宮魔法師ともなれば、国中のあらゆる魔法使いより優れた頭脳がなければ、誇り高い魔法使いたちを束ねることは出来ない。
アイリーンの頭脳は、うるさ方の先輩魔法使いたちから見れば、やや物足りないものだったが、敢えてアイリーンの王宮魔法師就任に異議を唱える者もなかった。
誰もが勇者・ダイナーの娘が立派に成長したことを喜んでいたからである。先輩たちの暖かい支援に支えられ、アイリーンは仕事に励んだ・・・

私は未熟者ね。もっと勉強するわ

Bad
王宮魔法師に就任したアイリーン。この役職は王国の魔法使いの長であり、国内の魔法使いを統率する重職であった。
アイリーンは若いながら魔法の力に長じていたが、それだけではこの任務は勤まらない。魔法は深遠な知識と思索の産物。
そのため魔法使いには高い知能が要求される。
まして王宮魔法師ともなれば、国中のあらゆる魔法使いより優れた頭脳がなければ、誇り高い魔法使いたちを束ねることは出来ない。
その点、アイリーンの頭脳は王宮魔法師としてはいささかお粗末なレベルであった。
それでもアイリーンの就任に異議を唱える者がなかったのは、誰もが勇者・ダイナーの娘の将来に期待していたからだろう。残念ながらその期待は裏切られたようだ。
アイリーンは懸命に働けば働くほど失策をくり返し、そのため王国の魔法行政は混乱、アイリーンは就任後わずか一年半で辞任することになった・・・

だから私には無理だって言ったのに・・・

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