さてタイトルである「仮面ライダーアギト」に変身する翔一クンですが、物語の展開に深く関ってはきません。今回の主役は誠なんだから、控えめに、控えめに・・・一休み一休み。って一休さんか。
しかし、主人公らしいシーンも抑えつつ、自らお笑い専科(冒頭のピアノとか)になるなど、劇場版での翔一クンは思ってたより割と扱いが良い。
ただ、アギトである時間が結構多いので、翔一としての場面も思ったほどではないですが。
「真魚ちゃんを守って戦う、それが俺のいるべき場所なんだ。」
CMほど叫んでません。CMに偽りあり。JAROに訴えたらきっと勝てます(勝ってどうする)。
他には・・・。
謎の青年と町中で対峙しません。CMに偽りあり。JAROに(何に困ってJAROやねん)。
私としては、警視総監との絡みが一番翔一クンらしくてよかったかな。ただ、なんか五代雄介が混ざってなかったか?という気もしなくはない(笑)。あのシーン、雄介でも同じようになりそうですが、どうですかね。
・・・あ、他に翔一として印象的なシーンがないな。
実際の「いるべき場所」のシーンは、CMよりよかったんですが・・・アギトで戦っているシーンの方が印象強くて翔一としてのインパクトには欠けちゃったかな?
そのアギトとしてのシーンですが、この劇場版は色んな見所が満載ですわ。
時代劇さながらの剣戟あり、マシントルネイダーの意外な利用方法あり(これは結構劇場でウケがよかったな←笑)、更にはバーニングフォーム、シャイニングフォームの登場あり、シャイニングカリバーあり、そしてシャイニングフォームのライダーキック!ここが一番盛り上がったなぁ〜劇場。
とまぁ、TV本編の主役にこのくらいの見せ場がないでは話にならないからねぇ。
涼は今回、レイの差し出す弁当を退け、お菓子を手にしたシーン以外は殆どギルスです(笑)。
とはいえ、最初のギルス登場時の演出はちょっとびっくり。あとでパンフ見てわかったんですが、やっぱり「涼」と「ギルス」という二面性を意識させようとしてたんですね。
あのシーン、ギルスに台詞があるとしたら、こうかな?
「おっと、いきなり殴り掛かるとは、俺のことを知らんと見える。
俺のことを知らないとは、お前もよほど迂闊な奴。」
って誰の台詞パクッとんじゃコラ(お前だたわけ)。
さて、数少ない涼のシーンですが。
レイに助けられ、食べろとコンビニ弁当を差し出されるけど、盗んだ金で買ったものは食えないと突っ返す。「カッコつけてんじゃねぇよ」ってレイの台詞がまたいいね。
その後、レイは涼にお菓子を差し出します。これは実はレイが苦労して稼いだなけなしの金で買ったものなんです。レイはそんなことを一言も言わずにお菓子を差し出し、また涼はそんなレイの様子を見ただけでそれを感じ取り、お菓子を受け取ります。
やっぱカッコいいね、涼は。
そして、これを「借り」とした涼はレイの吹く笛の音で飛んでくる、と。
「ピロリロリ〜、ピロリロリ〜、ピロリロリ〜♪」
♪あ〜、ぁす〜、がうっんっだ〜、せっいぎっのまっぐっま〜♪(違う)
そうして呼ばれた後はギルスに変形。「かしん、かしん、かしん」(もーえー)。
・・・で、フォルミカ・ペデスの大群と戦って地下落ちて女王に腕切り落とされて倒れて復活の雄叫びで腕生えて刺生えてビョロビョロビーって騎士ふんづかまえて踵落しでそれからどうなったんだこいつ。
ひょっとして、あの後あの勢いのままで残党狩り?とすると、最後のおすましアギトくんが真魚ちゃんかかえて悠然としているその下では、ギルスが大暴れって寸法?
ギルスとしての登場は、やはりエクシードギルスでしょう。「ギルスがパワーアップする」っていう話は既に聞いていましたが、まさかあんなになるなんて・・・。あ、でも先にパンフ見てた人はちょっと衝撃度が小さいのかな?ププッ、損してるよアンタ達。
しかし、さすがに腕が切り落とされるなんてシーンまでは予想していなかったよなぁ。ある程度予測できていたアギトと違って、ギルスはホントに衝撃的な演出されるよなぁ。だからライダーの中で一番人気なんだよな。
でも、折角の活躍も画面全体が暗くてよく見えなかったよ・・・。残念。
ギルスとしては大成功。涼も少ない出番で「らしさ」が出てて、なかなか満足度は高いかな?
一方、出番が少ない上に「らしさ」も出せずに終わったのが北條センセ。
出ると聞いて「まぁ、顔見せ程度だろうな」と思いつつも、いつもの北條節が炸裂することを少し期待してた私としては、これなら出さないで欲しかったなぁ・・・、っていうのが正直な感想。
劇場版での北條センセの位置づけは、アンノウンの被害者とESPクイズの因果関係を説明する、いわば『解説員』です。しかも片手の指ですら余るであろう分数しか登場していません。
しかし、こういう事件の糸口を探り当てることについてはこの北條センセの能力というものが実に評価に値するものであることが表現されていました。そういう意味ではよかったよかった、と。
・・・。
ちっともよかねぇ(死)。
【あらすじと総評】
【誠/警視総監/水城】
【翔一/涼/北條】
【真魚/レイ・紗綾香/理沙】