3日目
高雄−台南
この日は高雄から足を延ばして日帰りで台南に行く事にした。
目的は台南担仔麺の名店「度小月」と台南ちまき、そして初めて行く小籠包屋、そして
デザートに果物屋。
こんなに食えるのか?しかも晩飯は高雄に戻ってから別のものを考えている。
しかも朝飯は高雄で食ってから台南に向かう。
結論:最大限頑張ったが無理だった。
起床。このホテルは朝食付だが、この日の日程を考えると絶対にやめた方がいい。
そして待合せ場所のロビーに向かう。
さすがに今日は誰もホテルで朝食なんて食ってないよな。と思いながら皆が来るのを
待っていると青子がやって来た。
そして、「ここのホテルの朝食、おいしくなかったわー。」
って・・・。行ったんか。今日ほどこの女を怖いと思った事はない。
朝食は「牛肉麺」、以前に「台湾編3」で書いた店なので詳しくは書かないが、
ここの牛肉麺は汁ありと汁なしがあり、俺は汁なし派。
確認してみると、さすがに他にホテルで朝食を摂った人間はいなかった。
それがあり、ここで遺さず全部平らげたのが、まず第一の失敗か。
そして高雄駅にやって来た。高雄−台南は電車で30分程度なので、日帰りで行ったり
来たりは全然可能な距離。切符の手配をお嬢さん2人に任せてみる。
あっさり切符取れた。っつーか高尾駅員、女には甘いんちゃうか?
と俺は何を期待していたのだろう。とりあえずここに書くような事件は起こらなかった。
ただ電車の時刻まで時間があったので、モスバーガーに寄って休憩する。
このモスバーガーの爽やか青年が、俺らの注文の際につたない日本語で必死にコミュニ
ケーションを取ろうとしてくれたのが印象に残った。いい奴だ。
ってK・Cちゃん夫妻、コーヒーじゃなくてスープかよ。
俺は東洋風にゆず茶。といっても非常に大甘だった為、カロリー的にはむしろ俺の方が上か。
事前に断っておくと、台南の写真は一切ありません。
電車は開通予定の新幹線の線路や新駅の横を通り、順調に走ってあっという間に台南到着。
あー、天気があんましよくないなー。
まずは、台南で初めて行く小籠包屋を目指す。ここの小籠包のウリは、蒸篭の底に松葉をしいているので
小籠包に爽やかな香りが付く事らしい。それならさっぱりいけるのではないか?
道には迷わずに到着したのだが、ここも中途半端な時間に着いてしまったようで、通常だと自分達の休憩時間に
当たるのだろう。店員の姉ちゃん達の対応がめちゃめちゃ悪い。
気持ちはわかるが俺は職業意識の薄い人間には厳しいぞ。
特に自分より年上と思しき場合には。
っつー事で、彼女達への罰として、それは嘘だが、ただ純粋に小籠包以外のメニューから、恒例の「空芯菜の炒め物」
と「麻婆豆腐」と「炒飯」を追加発注した。
ここで炒飯を頼んだのが第二の失敗だな。
小籠包自体は美味かった。期待していなかった麻婆豆腐も、空芯菜も。
但し、やっぱし最初から最後まで対応は悪かったので、店名をここには紹介しない。
それは決して店名を覚えていない訳でも、調べるのが面倒くさい訳でもない。
小籠包屋を出た俺達は、真っ直ぐ「度小月」へ。
俺はほとんど炒飯に手を付けなかったので、
担仔麺ぐらいならいける感じだったが、メンバー達はどうよ?
店に着くと、黄之さんが俺はいらない。と言い出した。そりゃ、炒飯しこたま行ってたもんね、先輩。
という事で、地味に煮玉子と肉そぼろを乗せたエビだしの担仔麺を食す。
やはり感動にはある程度の空腹が必要。
この店を出た俺達にはもう「ちまき」を食う余裕等はひとかけらも残っていなかった。ただのちまき
ならトライするのだが、俺達が行こうと思っている店のちまきは具だくさんで特大の1品。
さすがに無理。青子が無理そうだから、他のメンバーは死んでも無理。
しばらく食物の事は頭から離したい俺達は、俺がどうしても買いたかった凍頂烏龍茶買いに付き合って
もらい、度小月からしばらく歩いて「天仁茗茶」に行った。ここは台湾のあちこちに支店のある
有名な店。上海にも店がある。日本にもあると聞いた。どこにかは知らんが。
店に入ると他に客の姿は無く、いい機会かと思い、一応メンバー達に遠慮しながら試飲をさせて
もらう事にした。
黄之さんとKは明らかに全く関心がないようで、若干申し訳なかったが、烏龍茶は消化を促進させる
作用があるはずだから、とりあえず飲んどけ。
凍頂烏龍茶と紅茶「東方美人」の2種類を試飲させてもらった為、非常に時間を取らせたが、俺と
女性陣2人が茶を購入したので、よしとしてくれ。
烏龍茶をしこたま飲んで空腹になった俺達は、ちまきを目指して、という事はさすがになく、高雄に
戻るか果物屋に行くか非常に悩んだ。天気があまりよくなかったから。
だが、俺には女性陣は行きたそうに見えたし、そこの果物屋は店にある果物のなかから選りすぐりの
ものを選んで盛り合わせとして店先で食えたり、その果物を載せたカキ氷が食えると聞いていて、
俺も興味があった。俺は結構甘いもの好き。
なので半ば強引に果物屋「莉莉水果店」に向かう。
来てよかった。カキ氷はもう3度目で感動自体は薄かったが、果物の盛合せにはドラゴンフルーツ
等の珍しい果物も含めて10種類程度は入っていた。
だが風も強くなり始め、空がみるみる濁り始め、かなりやばーい雰囲気になって来た。
仲間内のチームワークも若干やばーい感じだったのでおとなしく高雄に戻る事に、
と、やはり雨が降り出した。気分が一気に滅入る。
とりあえずデパートで雨宿りをし、電車に乗って高雄に戻った。ここでもちょっとおかしな
出来事があったのだが、それはまた後日。
高雄に戻って来て夕食。
泊まっていたホテルに地元で人気の飲茶レストランがあるという事で、飲茶にする事に決めてはいたが、
Kは飲茶を承服しかねる様子。おそらく前回行った店が時間が早過ぎた為にお粗末だったので、
いい印象がないのだろう。か?
でも他のメンバー達がいいというのでいい。本物の飲茶はいいんだよ。
泊まったホテル「高雄中信大飯店」の2階だか3階にある飲茶レストランへ行った。
ここは本格的な飲茶で、色んな種類の料理を載せたワゴンが何台も店内を巡回している。
席に着くと速攻でワゴンが2、3台寄って来たので、早速いくつかの料理をもらって夕食開始。
ここでは料理をたくさん取りまくったので、俺の記憶力がまともでも全部は覚えられない。
飲茶の代表格「3色焼売」「エビ餃子」「鮭餃子(これはあんまし美味くなかった)」
等の点心に加え、「エビのマヨネーズ和え」、「揚げた鶏の何とかソース」、等の大物、
そしてここには空芯菜はなかったので、「芋のつるの炒め物」などがっつりしこたま頼みまくった。
さすがに5人とも空腹気味だったので、結構な量をたいらげた。
客でいっぱいの店内でワゴンが何台も行き交う活気が、気分を盛り上げる。