君達事前に服の色打ち合わせた? 2日目
ソウル
本日一発目の朝のメニューはおかゆから。 ガイドで見た豪華おかゆを目指して明洞からちょっと外れたビジネス街へ。

1日目の食の記憶は全てリセットし、今日も天気が荒れそうな予兆の小雨の なか、地下鉄を乗り継ぎ、ビジネス街をひた歩き、明らかに目を引く信号トリオと俺の 4人はおかゆ屋に到着した。
あまりに見事な信号なので、左から赤介・黄之さん・青子と命名。
結構込んでるなー、とりあえず空いている席がかろうじてあったので、待たずに済んだ。 ここのおかゆは、決してまずくはなかったとは思うのだが、一行の失敗点を探る。

@客が90%以上日本人観光客。
Aうにのおかゆは韓国の人が通常食う 種類のおかゆではないと思われる。
Bおかゆと言ってもどんぶりで出てくる ので、人数分頼むと罰ゲームになる。

ふと気付くと、実は4人の中で一番この 旅行を楽しみにしていたと思われる 赤介の元気がない。

風邪気味とは出発前から言ってたが、 というよりも、風邪気味の奴に昨日の ようなハードスケジュールを課した俺ら のせいが大きい。
今日の日程を全くもって決めてなかった 事もあり、一旦喫茶店で休憩。
やっぱり元気ない。

黄之さんは韓国サウナ(たぶんエロくない方) に行きたがっていたのだが、俺はマッサージというものが苦手なので、彼ら3人で 行ってもらって、その間1人で後輩達に頼まれた「チョン・ジヒョン」グッズを 捜索しようと思っていたが、赤介も行く気力がないと言い出す。

それでは今日どうしましょうという事で、キムチ博物館や水族館・宋廟という 候補を退け、ソウルタワーに決定。
この選択がこの旅第2位の失敗だった。赤介ごめん。

本格的に吹雪いてきたわけで ソウルタワーを目指す為に明洞からタクシーに乗って、小高い山、南山を 目指す一行。

ところが、小雨気味だった街の天気が少し山を上り始めたところから、一瞬 の間に本格的な大雪になり始める。
この感じ、どこかで経験したような気がするぞと思っていたが、・・・はい。 つい2日前の日本を出る関空への道すがらでした。昨日の朝もこんな風で、トンネルを 抜けたらそこは雪国。
ほんの少し標高が高くなっただけなのだが、どんどん雪がきつくなり、道に 積もる雪もどんどん深さを増してくる。タワーの入口迄たどり着けるのだろうか と不安がよぎりながら、到着。

僕は転びそうなわけで タワーはタクシーの止まった所から少し坂を 上った所に入口がある。 しかし、その坂は間違いなく危険な、レベル3に凍っていて、氷の上を雪が巧みに隠して 誰かが転ぶのを待ち構えている。

最初はこういう時は、俺で間違いない?と諦めていたが、ポケットには今回の旅で 初めて使うデジカメがある現実、そしてこの坂は一回滑ったら、麓までノンストップの 可能性が55%。
死を覚悟した。
具合がわるいはずの赤介も自分の事以上に心配そうな顔して振り返る。

死ぬ思いでタワーの入口付近までたどり着いたら、子供達が無邪気に 雪だるまなんかを作っている。 あほか。
雪が降ってるというより吹き付けている。
タワーの入口の1m前まで近付いて 上を見上げたが、タワーの形が全く 確認できない。 間違いなく、タワーに上がったって 絶対景色など見えるはずもなく。
と思いながら、チケットはお化け屋敷と 3D映画がセットになってる分を買って 早速中へ。

上っても一寸先も見えないわけで タワーに上って見えたもの。
@雪
A何十mか離れた所にあった鉄塔。
俺は既に窓の外より、見事に信号3色の服を着てる、黄之さん・青子・ 赤介をこのHPに載せる為の写真を撮るのに夢中。
顔は写さずにきれいに3色写るようにと、全く人生に必要のない事に必死。 そんなの記念写真にも何にもなりやしねえ。
1周回って、展望階からお化け屋敷にとっとと降りる。

タワーが見えないわけで やっぱし赤介の様子がおかしい。 大丈夫か?と聞いてみると、大丈夫 じゃないのでホテルに戻って寝ると 言う。

外と中で温度差が激しくある上に、汗の出るようなもの結構食ってたし、無理を させてしまったな。と素直に反省した。
だが何故かお化け屋敷と3D映画は見てからホテルに帰るという事になった。

まずお化け屋敷、完璧に子供だまし。 黄之さんがお約束で「わっ。」などと言って、脅かそうとする。 この人見た目は若いが、中は完璧なるおやじ。
暗いだけでちっとも怖くないし、金返せ。と思っていたが、韓国は甘くなかった。 最後に1個大掛かりな仕掛けがあった。

トンネル状になっている道で自分の周囲の壁が回転、自分の立っている場所も左右に揺れて 三半規管がおかしくなって、自分自身が回ってるように感じてしまう罠。
全く子供だましなのだろうが、俺はこういうのが全く駄目なんよな。 おそらく人よりトロいせいかと思われる。何が何かわからんくなって、トンネルの入口で 動けなくなってしまう。
この時は一瞬だけど、俺は一生ここから出られないかもしれん。と思った。

その場に座り込んだらしい俺は、時間が経って罠がゆるくなった所で赤介か黄之さんか 青子かわからないが誰かに後から支えられるようにして脱出した。
はい、赤介と一緒にホテルに帰って寝ます。
と思う位、気分が悪くなった。
トンネルのとこ、ビデオとかに撮られててゆすられたら一生払うな、口止料。

ここが変だよ日本人 3D映画については写真は貼っておくが、内容には触れない。 俺達が10歳以下なら楽しめただろうが、10歳だった頃っていつだ? 昭和か?大正か?ってな俺達にこれを無邪気に楽しめっつーのは無理な話。
信号トリオの顔出しちゃったけどいいかな?

約2名の病人を抱えた一行(自分も病人にカウント中)は一旦ホテルに帰還。
とりあえず赤介を寝かせた後、明洞のコーヒーショップに出て、晩飯の相談。 ここで再認識。やっぱしスターバックス系統のこじゃれやがったコーヒーショップ は全く好きになれない。
若いねえちゃんやにいちゃんが昼からだらだらだらだらくっちゃべったり してやがって。
帰って親の手伝いをしろ!!
ちょっとすかした通ぶった君達もとっとと家に帰って部屋の掃除をしろ。 と頭の片隅で全く訳のわからんクレームを垂れ流しながら、相談していたせいか 全く決まらない。

あーでもないこーでもないと言いながら、やっぱし赤介が食べたがっていたものは 奴が回復してからがいい、って事で当たり障りの一番なさそうな、かつ俺が今回 絶対食いたいと思っていたフグに決定したのだった。

黄之さんに店に電話をして場所を確認してもらい、明洞から少し離れた鐘閣にある フグ屋「ちょるちょるぽくちぷ」に向かう。
店は小さな食堂という感じだが、看板に「ポク(=フグ)」と書いてある。
時間が少し早めだったせいか、先客は1組だけ。 でも、いかにも常連のサラリーマン。 こういう店はうまいに違いない。 早速注文。

メニューは焼きフグとフグ鍋。
どっちも2種類ずつある。赤と白。
白は日本と同じように塩焼きとだしの鍋なのだが、赤というのは、予想通り韓国風の コチュジャン焼きとフグチゲ。
しばし3人で相談して、焼きフグは両方で、鍋はせっかくだからチゲにした。
お約束の付き出しにはフグ屋だけに、フグ皮のコチュジャン和えもあり、これが 結構いけました。

最初は塩で焼いたフグ。 日本よりもかなり厚めに切ったフグを皮ごと焼く。 フグは同じ海から獲ってるからそんな違うはずないよな。
という事は、韓国は塩自体が日本より美味いという事か。 味の素でないといいが・・・。
コチュジャンを付けた焼きフグもかなりグッドテイスト、日本のフグ屋でも是非 メニューに取り入れてくれ。

もうチゲは言うまでもない。日本のフグ屋でこれ出したら売れる。 そして、しめは何とチゲを煮詰めてフグだしチャーハン。 これね、最高。他に言う言葉はない。
次に韓国に来た時もフグを食うだろう。季節が合えば。

昼間はとは違ってよく見えるわけで 黄之さんが赤介の部屋に残していた携帯に電話をすると、赤介がずっと寝ていて起きた とこだと言う。
少し気分がよくなったという事なので、赤介に何か食わせて元気にしなければ と、帰りに何か買って帰る事にする。

と言っても、フライドチキンみたいなものは絶対無理だし、メニューは韓国 のり巻キムパブ。地下街にあるキムパブ屋に入る。 結構流行っているらしく、席は全部埋っていた。

持ち帰りで作ってもらっている間、客の人と黄之さんがしゃべっている。 韓国語ではないのに、何故か話は通じているようだった。しかも店の人も参加して 妙な井戸端会議になっていた。
もう一度おさらいをしておく。
黄之さんは見た目は若いけれど、中に住んでいるのは、完璧なおやじ。
ここのキムパブは美味いという事だけ確認できたので、赤介の待つホテルに キムパブを持って戻る。

何か写り込んでいます。 個別に結果だけ言おう。
@ 俺はフグ屋でかなり無理矢理詰め込んだとこもあり、腹いっぱいでキムパブを食うどこじゃなかった。
A 赤介は食ったが、やっぱし本調子じゃなかったのでほんの少しだけ。
B 黄之さんは、さっきのフグ屋でもうちょっと食っといてくれよ。と思う程度につまんだ。
C 青子・・・この女の胃袋に際限無し。
おそらくもっと買っていても、あるだけ食ってた事だろう。

その後、少しだけテレビを観ながら会話などをしたが、赤介の体調が戻る事を願って、今宵は早めに寝る事にする。


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