3日目
ガラパゴス諸島
早朝、何とか島に上陸。たくさん島があり過ぎてどれが何島だったかさっぱり
忘れている。
今回、俺らのツアーが歩けたのは海岸線沿いの道だけなので、内陸部がどういう
風になっているのか、非常に気になった。景色は非常に素晴らしかった。
かなり荒涼とした様子だが、何かしら棲んでいるのだろう。
島の奥にはどんな動物達がいるのか、事前に勉強したりはしなかったので、
現地で勉強したりはしなかったので、今もって全く不明。
少し歩きながら説明を受けた後、自由時間となった。
今回は砂浜で遠浅の美しい海岸、ほら自由に泳いでごらーん。とガイドが言う。
あのー、すぐ横をアシカ達が泳いでいるんっすけどいいんっすかー?
それは構わないけど、触ってはいけないらしい。
いやいや、ぶつかって来られたらよけられないだろ。
という訳でもないが、今朝の上陸はウエットランディングだった為に水着は着ているが、
腹少々下り気味の為、今回の水泳は欠席する。
優雅に朝っぱらからおじいさんおばあさん達がアシカと泳いでいるのを
遠めに眺めながらカニの写真を撮ったり、砂浜に寝転んだりして
自由時間を有意義に過ごしていた。
ばしゃーんばしゃーん。と海の方から何かを落としたような音がする。
ひょっとしてじじばば達は調子乗って岩場から飛び込みか?と音のする方を
見ると、海鳥達が空から魚めがけて一直線に海に落ちてくる。
おー、すげー。
何羽も何羽も次から次へと現れるので全く退屈しなかった。
午後、次に上陸した島ではウミイグアナ達がお出迎え。
岩場にてんこ盛りにびっちびちに貼り付いてる。
前回の上陸までちょびちょびしか見る事ができなくて、貴重に感じていた
ウミイグアナだが、ここに来て、岩場にしこたま折り重なっているのを見て、
ありがたみが120%ダウン。奈良の鹿またはオーストラリアのカンガルーレベルに降格。
ここでウミイグアナが腹いっぱいになったのは俺だけじゃないようで、ここで写真を
撮りまくった他のメンバーも、この後ウミイグアナが現れてもカメラを構える人はほとんど
いなかった。
今は食物が充実している時期らしく、ウミイグアナ単体は皆ぷよぷよした手足と腹で、
思ったよりかわいく見える動物だった。ペットにしている人達の気持ちもわからんでもなかった。
でも俺は飼わない。
会社にいる、手足と腹がぷよぷよで顔のいかついある人物を思い出した。
アカメカモメ?
あまりに沢山言われ過ぎて、既にこの辺から動物達の名前が若干、怪しくなってきていた。
しかも英語やしな。
夕方なのでか、波が荒い。荒波とカモメ。演歌の世界?
目が赤いかどうかは確認できなかった。それが確認できないのであれば、こいつらはただの
カモメと同じ、あまり貴重感がないらしく、奴らを写真に撮ったのは、俺とカメラマニア風の
夫婦のみだった。
この時期は前日のグンカンドリだけでなく、他の鳥達にとっても繁殖期だったようで、あちこちで
色んな種類の鳥達がまぐわってる姿がうかがえた。あっちでもこっちでも雌の上に雄が乗っかって
「炎」的合体風景。
・・・。もうちょっと人目を忍んでヤれ。
この鳥は、・・・マネシツグミ?やったっけ?
人が来ると近寄ってきて、周りを飛び回っていた。
人なつっこい鳥なのかと思っていたが、ガイドの説明(超訳)によると、この鳥は
非常に縄張り意識が強く、俺達は彼らの縄張りを侵した侵入者として、どうやら威嚇されていたらしい。
守りたいものがあって頑張っていたらしい。全く気付かなかった。
と言っても攻撃してくる訳ではなく、近くに飛んで来てはこうやってぴたっと立ち止まるだけ。
お前はそれで何がしたいんだ?
しかし、写真は撮りやすくてよかった。
この鳥、名前忘れた。何やったっけ?
海を向いている姿が、何気に哀愁を感じさせていたので、とりあえず写真に収め
させてもらった。
海を見ながら、何に思いを馳せているのだろうか?
今日の晩御飯どうしようかしら?と考えている主婦か。
まぐわい相手がいなくて途方に暮れているモテない君か。
奥さんが怖くて日が沈む前に家に帰りたくない恐妻亭主か。
家出同然で故郷を飛び出して帰るに帰れない無鉄砲な若者か。
きっとそういう哀愁が何らか秘められているように見受けられた。
島を歩き回る俺のグループは平均年齢65歳(今勝手に決めた)。
俺がいなければ、間違いなく2、3歳程上がる。
体力のあり余っている年寄りほど、扱いに困るものはないよ。
いや、本当に。
ガイドが立ち止まって動物の解説をしてるのに、無視してとっとと
先を歩き出す人あり、写真を死ぬほど撮っていてツアーの進行を
遅らす人あり。お、おじーちゃん、おばーちゃん。ちょ、ちょっと。
ガイドはそういった徘徊老人の世話に大忙し。
あーあ、かわいそうに。でも絶対君では奴らには勝てんよ。
最初はこいつらどこへ行っても自分の国だと思ってるアメリカ人か?
と思ったが、聞いてみるとほとんどの人がイギリス人。
っつー事は、本当にただ体力と好奇心が有り余ってるだけか。
彼らには俺が相当若く見えたらしく、事あるごとに飴とかガムとかを
くれたし、1人で来たの?とか色々話しかけてくれたので許す。
上の写真は日本名「あほうどり」英名「アルバトロス」。
何であほうなのかよくわからん。歩いてる姿はよたよたして確かに
あほうくさい。
でも一度空に飛び立つと結構かっちょいいので気に入った。
ちなみに俺達のグループは「チームアルバトロス」。なるほど。
4日目
ガラパゴス諸島
フラミンゴのいる島に行く予定だったが、船の調子が悪いとか
いう事で、キャンセル。船の整備はマメにやっとけ、ボケ。
野生のゾウガメとかを見に行ったが、非常につまらない1日になった。
写真割愛。
5日目
ガラパゴス諸島
ガラパゴスゾウガメ。でも養殖。でも迫力満点。
動く時に近くの岩と甲羅が擦れて出るゴゴゴーという音が重さを感じさせる。
結構嵩もでかい。かっちょいー。動きはかなりとろいし、岩に甲羅が擦れているっつー事は
車両感覚が欠けているのかもしれんが、とにかくかっちょいー。足が象だからゾウガメなのか?
奴らは出身の島によって甲羅の形が違うらしい。
うーん、進化論。
彼らも自分達がカメラ映えするとカン違いしているようなので、あまり写真は
撮らない事とする。
島に生きているカメの中で最長老のロンサムジョージは昼寝中で見れなかった。
顔のアップにも自信があるらしい。本来、性格は臆病なんちゃうんか?お前ら。
あんまし、近づかれ過ぎるとピントが合わないのでもう少し離れてくれ。と
思うのだが、放っておくと際限なく近付いてくるので、後ずさりしながら写真を撮る。
そんな性格じゃ人間にばくばく食われて絶滅寸前にもなるさ、お前ら。
顔の一番出っ張ってるところに鼻の穴があってもよさそうなのだが、違う
とこに付いてて不思議だった。まろ系。
その後、養殖場でゾウガメの子供達も見た。めっちゃ小さい。ミドリガメ並。
これがあそこまででかくなるって何食ってんねん。
しかもこいつら100年以上生きる奴もいるって、一体どんなヘルシーライフやねん。
興味は湧いたが、あえてガイドに質問はせず。
ガイドがこの時、世界でゾウガメが生息するのはガラパゴスとマダガスカルだけです。
と言った(絶対言ったじゃーん!)ので、次回の旅はマダガスカルにしようと決めた。
マダガスカルについて騙されていた事を知った。
この鳥も、もう名前忘れた。フィンチ?何とかフィンチ?
こういう色合いの鳥が好きなので、こいつの写真を撮る為に失敗写真を山ほど増やしてしまった。
それほど気合らしきものがあったのに、日本に帰って現像してみたら、どこに写ってんの?という感あり
の写真ばっかしで落ち込んだ。
この頃になると、ガイドにあまりにたくさんの種類の動物の名前を紹介され過ぎて、誰が誰やら全くわからーん。
という状態になっていた。
日本に帰ってから確認も取ってないので、この鳥の名前は人間が勝手に付けた名前、神が名付けた名前は別。
だから知らなくていい。
こんな短期間にこんなたくさんの動物の名前を耳に入れられたのは人生初めてか。受験勉強の英単語丸暗記より
難しいよ。
しかもここで聞いた動物達の名前(英名)を今後の人生で口にする事は、ほぼないやん(貴重な体験をしているのだが、
逆ギレ気味)。
この日は何とか島の中をくまなく歩き回る。島の内部を初めて歩くことができた。
動物もたくさん見たが、もうここに写真も貼り切れないので割愛する。
ちなみにワシとかリョコウバト?とか何やったっけ。影のすすけた鳥いたな、・・・えーっと、サギ?
あ、そうそう、空を飛べなくて海岸をちょこちょこ走り回ってる何とか鵜なんてのもいた。
ダーウィンが進化論を発見するきっかけとなった鳥、フィンチ(小鳥)もいっぱいいた。
こんだけいっぱい見てたらダーウィンもそら、微妙な違いとか気付くだろ。
この島の内部には鍾乳洞があり、そこを見学する事になった。ガラパゴスの鍾乳洞にも、男根柱とかおっぱい岩とかあんのか?
あとシャンデリア岩とか。
そこの入口ではフクロウの受付嬢がお出迎えをしてくれた。ロボットじゃねーよな?彼女?も写真を撮られる為に
いるような印象。
何て言うんだろ、レースクィーンとか、イベントコンパニオンみたいな、
そんな感じ?
いらっしゃーい。ゆっくりしてってねー。みたいな。・・・ちょっと違うか。愛想はなく、ずっとよそを向いていた。