パブロ!指入ってんだよ! 6日目
ガラパゴス−キト−赤道記念碑
ガラパゴスでの日程を終え、キトに戻ってきた。
寒い。寒いよ。
キトは標高が約2,800m程ある。冬の日本から来た時は そんなに違和感なかったが、暑いガラパゴスから来ると寒さが 身にしみる。幸運な事に空気の薄さは身にしみなかった。
空港にまたパブロが迎えに来てくれて、エクアドル本土の観光開始。

まずはエクアドルに来たらこれでしょ?という赤道記念碑にやって来た。
何故エクアドルなら赤道なのかは、自分で調べて下さい。
ヒント:エクアドルという名前は スペイン語で「赤道」を意味します。
ここでの話は、別途<旅の出来事>に。 パブロ、手が入ってるよ。

どこまでも続く道 余談だが、1人で旅する時に決めている事が1つある。 旅の写真で自分が写りこむのは極力避ける。なので、旅行の写真を 人に見せても、全然写ってないやーん。と言われる。そらそうだ。 わざとだもん。自分が入ると風景が壊れるやん。1回の旅で自分の入った写真は大体1枚だけ。

初めて目で見る赤道(といっても人間が引いた線だが)に感動した。ここから北は北半球、ここから南は南半球。 当たり前だろと思うが、それでも何故か感動する。赤道を空から越えた事はあるが、こうやってこれが赤道です、 と提示される事はあんましないしな。
赤道記念碑に上がって上から辺りを見渡す。何故か他の高いところから見る風景と 少し違って見えたような気がして不思議だった。下を見ると、赤道に引かれた線が前にも後ろにも伸びている。 それは決して途切れないどこまでも続く道。

できれば夜までいたかった。赤道の上から眺めると夜空の星達はどう見えるのか 知りたかった。北斗七星と南十字星が同時に見えるのだろうか?
見なかったから答は知らん。

カラフル その日の夜、パブロに誘われて民族舞踊を見に来た。
この辺りの経緯も別途<旅の出来事>に。
旅の出来事では民族舞踊の内容には触れなかったが、民族衣装を着た人達が 物語の場面場面を踊っているのだろうか、1つの場面が終わる毎に次に 系統の違う民族衣装を着た人達が出てきて、また別の場面を紡いでいく。

カラフルな衣装あり、単色に近いものあり、帽子の形も民族ごとに違ったり、 衣装も興味深かったし、踊りも儀式的なもの、アクロバティックなもの、 フォークダンスのようなもの、色々あってとても充実してた。
エクアドル中の踊りを全部集めてきましたという位、中身の濃いものだった。

後日、ウルルン滞在記で誰かがこの舞踊団?に弟子入りしたのを懐かしく観た 記憶がある。

エクアドル富士 7日目
最終日
キト−オタバロ
この日はパブロとは別に見習いガイド君(ごめん、いい奴だったけど名前忘れた。)が 一緒にいて、3人旅となった。

パブロに何故か日本語で「エクアドル富士」と説明されたコトパクシ山。
富士と名前が付いて、富士山のそっくりさん扱いされているが、標高は6,000m弱。 富士山より全然高い。
何回か色んなところに書いたと思うが、俺は「東洋のベニス」とか「南米のスイス」とか いうような形容詞が大嫌いである。富士山は好きだが、エクアドルに富士山はなくていい。 ベニスもスイスもあちこちになくていい。

途中で小さな町に寄り道。
パブロによると、ここはキトより民芸品等が安く買えるらしい。
パブロの知り合いの店を何軒か回り、土産用の民芸品をちょこちょこと、アルパカの セーターがえらい安かった(1着2,000円程。服、全く詳しくないのでもしこれが ボラれてたり、この値段じゃ偽物でも俺には教えないで下さい。)ので2着購入。

パブロから唐突に僕と組んで、このアルパカのセーターを日本で売るビジネスを やらない?と持ちかけられる。
んー、確かにこの値段なら安くていいかもしれんな。でも日本でこんな南米フォルクローレな セーターがそんなにバカバカ売れるだろうか?(この発言に俺が先見性ない奴だとわかっても 俺には教えないで下さい。)と思った俺は丁重にお断りした。
パブロは残念そうな顔をしていた。
後日このセーターを兄に渡したところ、結構着てた。日本でもいけたのか。 そして俺はちょっとしたアルパカセーター成金になれたかもしれんかった。ビジネスセンスなし。

しましま キトから市場で有名なオタバロの町に向かう途中の道すがらには、素晴らしい景色が広がる。 失礼だが、首都キト自体はきれいな町でも安全な町でもなさそうだったので、郊外にも 期待していなかった分、感動も膨らむ。車を止めて写真を撮りたい場所があちこちに あって困る位だった。
パブロはここでも要所要所を抑えていて、俺が写真を撮りたそうにしていると、 「もう少し行った所で止めるからね。」と言ってくれる。

ジオラマのような風景。山が見事に色分けされてる。この辺は空気もきれいで ちょっとリゾーティーな気分に浸る。あんまし高く見えない山だが、麓の標高 が高いので、結構あるらしい。具体的には知らない。

移動してる場所の平均標高も結構高いのだが、今回は全く高山病の気配がなく、安心した。

何撮ってんだよ! オタバロ到着。
まずは青果市場へ。見た事のない野菜や果物が所狭しと並んでいる。 カラフルな世界。売っている市場の人達も色んな民族の人がいるらしく、商品の後ろにも カラフルな世界が広がっていた。前日の民族舞踊の衣装を実際の生活で着ている人達と 出会って、民族衣装というのは普段着だよな。と妙に納得。
パブロからここの(田舎の)人達は写真を撮られるのがあんまし好きじゃないから、 写真は少し控えてね。と言われる。のでほとんど写真はない。

パブロが何か果物のようなものを買った。薄茶色のぶどうのような外観の果物。 俺にも勧めてくれるので少しもらう。・・・何だろう、これ?
甘酸っぱくてうまいのだが、皮と種をいちいち捨てるのが面倒くさい。パブロ達がぺっぺっ道に 吐き出しているので、真似をする。パブロがこれで君もエクアドル人だね。というような 事を言って笑う。俺も笑う。
これ何だったんだろう?日本で見た事は多分一度もない。 ただの茶色いぶどうか?

南米てぃっく 何の変哲もない場所だが、何となくこれが中南米という雰囲気を自分勝手に感じたので撮影した。
パブロは付き合っている彼女の為にプレゼントを買いたかったらしく、一緒に買い物に来た 友達同士のようにお互い自由行動とした。

俺は一通り市場を歩いて土産を買った後、市場の隅にぼんやり座っていた。彼はガイドとしては、 職業意識に欠けている事になるのかもしれないが、遠くに住んでる友達と遊んでるような気がして 楽しかった。見習いガイド君が気を遣って、何分か毎に俺の様子を見に来てくれる。
彼はまだ英語は勉強中らしく、俺と大して変わらないレベルだったが、かえって親近感が湧いた。 パブロもお目当ての品も買えたようだしよかった。

空気が濁ってる キトに戻って来て市街を見て回った後、日程の最後にキトの街を見渡せる パネージョの丘に来た。
ここに来る途中の道は明らかに怪しく、1人で歩いてる奴がいたら間違いなく危ない目に遭うな。 という雰囲気にみちあふれていた。車で来てよかった。

あんまり危ない所へ行った事のない俺の旅行人生の中で一番わかりやすい危ない場所。
ここの標高は富士山より高いらしい。空気がきれいでないせいか景色は霞んでいた。 パブロにこっちが金持ち地域、こっちが金持ちじゃない地域などという、彼独自の視点で キトの街を解説してもらう。
今回、彼らのおかげでガラパゴス以外のエクアドルも楽しめた。遠くの地から感謝する。


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