<市場に行こう>

肉が写っていないわけで

上の写真は今から出てくる店の料理の写真ですが、
敢えて肉を写していない訳ではありません。


焼肉を食う為に市場のそばにある焼肉屋に向かった俺ら。
一度は店の前まで行って見たものの、昼食には少し早いかという事で、先に 隣接している馬場洞市場を見に行く事にする。

・・・ごふごふ。

その市場は解体食肉市場でした。

辺り一面に漂う脂臭と、天井から吊り下げられ、がんがん解体される豚・牛達。
原型を留めていないから、どの肉が誰のどの部分かも全くわからない。
そして、赤・赤黒・薄くなってピンクっぽくなった液体が店の床に、道端の溝に 流れている。
店の前のタライには、得体のしれない灰色・ピンクはたまた肌色の臓器達。

荒っぽい韓国のおっちゃんやおばちゃん達に叫ばれ、又何度も轢かれそうに なりながら、市場の端から端まで歩いてしまった一行、1、2、はい、ってみるみる 衰える俺らの肉食欲。
俺もかなり応えたけど、まだ一番マシな方だったようだ。
前日より調子の悪そうな赤介、というか前日寝込んでた奴をこんなとこ、連れて 来んなという話。
繊細さの破片も持ってないと思われた黄之さんですら、今肉を食ったら吐きそうな具合。
青子もこの瞬間、2泊3日で唯一食物の話を途切れさせた。
(3人の名前の由来は、<旅の記録>に。)

想像以上にダメージを受け、とりあえず一旦市場を離れて体勢を立て直す事と する。
今思えば、このまま街中まで戻ってしまって別の店を探した方が結果的には よかったのだが、近くにショッピングセンターを見つけたので、そこで休憩した。

1、2、3、4、5、・・・はーーい、って感じで微妙に戻り始めた肉食欲、市場を 見ないようにうまく避けながら、再度目的の店へ。

ところが店に入った瞬間、先客の肉を焼く匂いがして、4人共さっきまで市場で ぶちのめされてた事など1、はい、で記憶から消し去り、食う気力満々。
と、ところが、この店はメインは夜なのかほとんどの種類の肉がない・・・。
楽しみにしていた生レバーも焼くレバーも。
こんなにつらく苦しい道のりを経て、やっとたどり着いたのに。
とりあえず、カルビとハラミ(何て名前か忘れた)を注文。
少しだけだったけど、おいしく頂きました。

次回、機会があればメニューの揃っているだろう夜にもう一度行ってみよう。
馬場洞市場隣の「龍門チプ」、皆さんにもお薦めします。
この店には行こうと思っても市場が開いていない時間に行った方がいいと思う。
過ぎた好奇心は不幸を招く。

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見てるだけでさみー
遺跡になっていた