何見とんねん 8日目
アンタナナリボ−マジュンガ−アンピジュルア自然保護区
アンタナナリボからマジュンガという町に飛び、アンピジュルア保護区という所に向かう。
途中の道端にガイド君がカメレオン発見。こいつは、とりあえず何かあると緑色に 変わるタイプらしい。知らん奴らがじろじろ見るのでかなりストレスを感じてるような 雰囲気。
結局、周囲の風景に溶け込む色になるカメレオンは見る事ができなかった。 気づかなかっただけという可能性は高いが。 まあ、カメレオン自体を見る事ができたのでよかった。
そしてここまではこの町担当のガイド君もよかった。

到着後、軽くランチを食っているとガイド君が俺の身に着けているG−SHOCKを見て それはいくら位するの?と聞く。 正直に1万円位と答えると(と言ってもコスタリカで買ったGなので日本価格は知らんが)、 そういう時計が前から欲しかったので日本に帰ったら1つ送ってくれと言い出した。
は?
しかも金を払うので買って送ってくれ。ではなく、純粋なおねだり。 色々話して少しは仲良くなったのならわかるが、お前とはまだ一切そんな関係にはない。
ボー然とする俺に筆記用具を貸してくれと言って、勝手に俺のペンで俺のノートに自分の 住所を書き始める。
ま、書くだけなら書けや。絶対送らねーけど。

こっち見てる 多少こいつがうざくなってきたが、保護区専属のガイドさんを加えた3人で動物探索開始。 保護区専属のガイドさんは目がよく、出発して10分弱で早速第1レムール発見。何とかレムール。 つぶらな瞳でこっちを見てるのがとてもかわいいが、動かないのでひょっとしてぬいぐるみかと 疑いたくなる。こういうぬいぐるみ、日本で売ったら結構売れるかもしれない。 素朴な疑問だが、彼らはまばたきをするのだろうか?

保護区を歩きながら段々俺の怒りは頂点に近付こうとしていた。
保護区のガイドさん(以下、良いガイド)は非常に丁寧に動物の名前や生態を説明してくれるし、 動物を発見した時に見やすい場所を教えてくれたりと完璧だったのだが、おねだりガイド(以下、 悪いガイド)は動物を見つけると、俺よか先に自分が見やすい場所に移動、そして自分の気が済むと、 ここから撮れとか、これを撮れとか写真撮影の指示がうるさい。しかも良いガイドがここからだと きれいに撮れるよ。と言ってくれてる場所を無視して、俺はここからがいいとか言いやがる。 しかも俺が良いガイドのいう場所に移動しようとすると腕を引っ張って邪魔する。
てめえ専属のカメラマンじゃねーんだよ。そしててめーは観光客じゃねーんだよ。

手足 左はこの辺の地域でしか見れないという話のコクレルシファカ。
他の地域にいるシファカと配色が若干違う。
ここでも悪いガイドが1人でやりたい放題。しかも、俺が言ったところから撮った写真はうまく 撮れてるはずだから、出来上がったら腕時計と一緒に日本から送れなどと言い出す始末。 良いガイドがいなければ、こいつを殺して埋めてたかもしれない。

そしてさすがに良いガイドが悪いガイドをたしなめる。現地語はわからんが、そういう雰囲気を 感じた。そして悪いガイドもおとなしくなった。
・・・少しの間だけ。

顔険しい2 みみずく?
良いガイドが発見した途端、悪いガイドはまた元の状態に。 うぉー!とみみずくに盛り上がってた俺がドン引きになる位の浮かれっぷり。
そして俺の腕をまた引っ張って写真を撮らせる。2枚撮ったが、もっと撮れもっと撮れとうるさい。 だったらてめえフィルム買って来い!ボケ!
確かにこんないいポジションで動物の写真が撮れる事は、特に鈍い俺にはそうないかもしれない。
でも、こいつにはぜってー送らない。

アップダウンの多い森の中を動物を探して歩き回る。森の中をただ歩いているだけで楽しいし、 動物が発見できるともっと楽しい。
楽しかった。ところが。
この後あった出来事はさすがに4年経った今でもここには書けない。
・・・ただ1つ言える事は、俺、この保護区に訳あって金を埋めました。
掘り出しに行く事はない。

何か用? 歩き回ってだいぶレムールがお腹いっぱいになり始めた頃に現れた。
良いガイドが突然立ち止まって、この木の根元を軽く叩き始めた。
??
何が起こるのかと思ってたら、夜行性で昼間は見れないはずのレムールが 木の上にひょっこり顔を出した。おー、かわいー。
見とれてると、悪いガイドがまた撮影角度を指示する。
無視して良いガイドの指示通り撮ろうとしたら、今度は腕ではなくカメラを手で 引っ張られた。
精一杯抵抗して撮ったのが、これ。なのでレムールが小さいのも、ピントが合って ないのも奴のせいで、俺の腕が未熟な訳ではない。
仕方なしに奴の指示通りにお義理で写真を撮ったが、全部逆光で・・・。
もう怒りが蘇ってきたので、この辺でやめておく事にする。

盗みました アンピジュルアを後にし、マジュンガの町に戻る道すがら若干観光。
ピーマンではない。前に本で読んだ事があって、一度見たいと思っていた 生カシューナッツ。黄色い部分は普通は食べないらしい。
水分補給的な意味合いで食べられない事はないと、悪いガイドが言っていた。
上のへたのような部分を煎ると、カシューナッツになるとの事。カシューナッツというのは、 実は贅沢な食べ物なのだと思った。
といっても、カシューナッツがどういう特徴のあるナッツなのか全く知らない。
中華料理で鶏肉と一緒に炒められてる姿か、おねえちゃんのいるような店での、 ナッツ盛合せ位でしか見た印象がない。

何時代? もう悪いガイドとしゃべるのも嫌で、ろくすぽ話も聞いてなかったが、 この辺は恐竜の化石が多いとの話。つい最近まで日本のテレビ局が来ていたと聞いた。
確かに風景を見ると、恐竜のいた太古の風景がそのまま残っているような感じ。 でも、何の番組の人達が来てたのかはわからなかった。

近くの村の人達が、各々大事に持ってる恐竜の化石を見せてくれた。 そこで悪いガイドが、見せてもらった礼に金を払ってやれと突然言い出す。 そんなの最初に言えよ。面倒くさいので払わない。
日本語が書いてあるTシャツを着ている人がいた。

貸切ビーチの夕日 もうお前うざいよ。という態度を隠さない俺に悪いガイドもさすがに引き気味。
ホテルに戻ってやっとガイドと別れられたと思ったら、こいつ、このホテルの従業員で やんの。うぜー。
ま、このマジュンガのホテルは海岸沿いにコテージが立ち並ぶタイプのホテルだったので、 コテージにいれば奴と触れ合う事は全くないのでよかった。

夜の足音 コテージ前のビーチはオフシーズンなのか、見渡す限り人影がなく貸切状態。
砂浜に座って日が沈むのを見ながら、そろそろ今回の旅行が終わる事を実感。 旅番組によくある、ラストの語りシーンのようなシチュエーション。 語っても誰も聞いちゃいないので、とりあえず歌いながら散歩。

このホテルには本館もあり、そこで夕食を食っていると、また日本人がいる。
でも今度は旅行者という感じではない。ビジネスマン風の人。 他に宿泊客が全くいない状態で日本人が2組。辺境の地で不思議な光景。
当然話しかける。と、この方はJAICA(合ってるか?)の方だった。 2人でビールを飲みながらお互いの仕事の話をしたり、JAICAの話、ここに仕事で来る 日本人達はどういう職種の人達がいるのかなんていう話を聞いた。

翌朝、悪いガイドが朝食を食えと(おそらくメイン目的は再度G−SHOCKの送付確認を する為)呼びに来て、本館に行ったら日本人は増えていた。


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