ブッシュの戦争 日朝人民の連帯
第9回 8.15労働者市民のつどい


日にち : ’03年8月15日
主催 : 戦後50年を問う8・15労働者市民の集い全国統一実行委員会
リポート : マリオン
 「有事3法に続き,イラク派兵法も強行成立をねらい,日本は完全に戦争のできる国として,アラブ・中東−アジア人民におそいかかろうとしています。
 私たちは,こうした日本の行く道にストップをかけ,今度こそ,労働者市民の力で日本の侵略戦争を阻むために,団結してたたかうことをはっきりさせようではありませんか。
 日本の侵略と戦争の歴史を記憶し,加害の歴史を見すえるなかから国際連帯をつらぬく新しいたたかいを,よりいっそう発展させていきましょう。
という呼びかけのもと,今年第9回目の8・15集会は豊島区民センターに360名余りの人々が結集しました韓国の「民主亘総」(韓国民主亘働組合総和合)のネム‘チャンソプ氏がヂピールを行っています|
 韓国の民主労総(全国民主労働組合総連合)からソウル本部副委員長のキム・チャンソプ氏を迎え,国際連帯を発展させていく集会となりました。韓国の労働運動は,世界中で最も戦闘的に闘っており,民主労総は,6月末鉄道労働者を先頭にゼネストを闘い抜きました。韓国の労働者は,韓国政府の労働運動解体攻撃に対して,激しく闘い抜き,同時に,反米・反基地闘争も女子中学生轢殺事件1周年を契機に大きく燃え上がっています。8月15日のこの日も,10万人結集の反戦平和大会とろうそく大行進が行われました。
 キムさんは,「みなさんの闘いに,民主労総としてはじめてきました。どんな闘いも厳しいですが,いったん道が開かれれば容易になります。これから,みなさんと闘いをやりましょう」と熱烈に挨拶し,民主労総の歴史,闘いについて話をされました。2003年の闘いとして,大統領選挙戦,鉄道労働者の闘い,全教組の闘い,経済自由特区(奴隷法)阻止闘争,労働法改悪阻止闘争,差別撤廃闘争について話され,韓半島の情勢については,「58年前,米帝が韓半島を侵略して以降,米軍の犯罪は1日として絶えることはありませんでした。米韓の関係は植民地と呼ぶべき不平等なもの」といったことが語られました。
 そして,「希望は世界の労働者と民衆です」「私たちと共に,韓半島での戦争を阻み,世界の平和のために闘いましょう」と訴えられました。

 集会は,弁護士の葉山岳夫さんの開会宣言のあと,松元ヒロさんのコント「どこまでも…憲法の枠“ない”で」が行われ,続いて,“人権と報道・連絡会”で新潟日報記者の片桐元さんの「“拉致”と朝鮮敵視の現場から」と題して現地報告がありました。
迅潟日報詰者片桐元さんの「“拉致”と朝創堵視の現場から」と題して現地報告のようす 片桐さんは,「新潟では帰国者がおり関心が高い,青リボンも,県庁職員など5人に1人の割でつけている。貨客船・万景峰(マンギョンボン)号を『入港させない,経済制裁せよ』という運動が行われているが,これは戦争に行き着く可能性が大きいものだ。朝鮮総連への襲撃が起こっているが,これは拉致議連や救う会などが導き出した結果ではないのか」と語り,「拉致事件はあってはならないことだが,日本の侵略の歴史ぬきに語ることはできない。一方的な拉致報道を検証し,拉致問題の核心はどこにあるのか見極めなければならない」といったことを話されました。

陸‘劃‘空‘港湾亘組RP団体の村中渡也さんのヂピールのようす 続いて,民主労総のキムさんの発言,カンパアピールのあと,陸・海・空・港湾労組20団体の村中哲也さんのアピールが行われました。村中さんからは,「イラク特措法が作られてしまったが,自衛隊がイラク派兵されると陸・海・空・港湾の労働者が動員されていくことになる。20労組はイラク派兵反対に立ち上がる。また,有事法制を通してしまったが,『有事法制を,完成させない,発動させない,協力しない』闘いを実現しなければならない。難しい闘いになることを予想していますが,勝利のプログラムを作っていきましょう。キムさんの呼びかけに,20労組として責任をもって応えていきます。」といったことが語られました。

動亘千葉‖田中委員長のヂピール
 続いて,動労千葉の田中委員長からアピールがありました。「今春闘では,80時間のストを闘い,600本の列車を止めたが,JR労働者が続いてくれると信じて立ち上がった。大きな反響があり,アメリカとイギリスのレーバーネットではトップ゜で報道されました。そして,今回,アメリカのILWU(国際港湾倉庫労働組合)のローカル10(という支部組織)から招請を受け代表が行きました。サンフランシスコは,労働者の街で,アメリカの労働者は原則的に闘って頑張っていました。11月労働者集会にアメリカからも代表がきます。この集会に大結集を」と,国際連帯にふさわしい闘いが求められており,これに応える闘いを実現しようと訴えられました。

 続いて,“有事法制に反対する在日朝鮮人ネットワーク”の李直茂さんのアピール,現場からの訴えが行われました。李直茂さんからは,在日の置かれている状況と連帯のアピールがありました。現場からの訴えとして,国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会からは,この裁判の状況と支援の訴えが,反戦自衛官の小多基実夫さんからは,戦地への派兵で不安になっている自衛隊員に働きかけ,私たちの側に獲得していこうというアピールが,“憲法と人権の日弁連をめざす会”からは,司法改悪反対と9月臨時国会で成立が狙われている共謀罪の阻止の訴えが,“二度と戦争を許さない!戦争体験者100人の声”(杉並)からは,この会の結成の報告とこれから語り部となって闘っていくというアピールが,そして,ワールドアクションからは,イラクへの派兵をさせない,有事法制を発動させない闘いの先頭に立っていくということがそれぞれ語られました。
 最後に,平和遺族会全国連絡会事務局長で百万人署名運動事務局長の西川重則さんから“まとめ”の提起が行われました。

当日の資料より



 「平和統一の意志誇示を」(民主労総・段炳浩委員長 反戦平和8・15統一大行進参加アピール)
 民主労総の歴史
 石原慎太郎東京都知事に対する抗議声明
 イラク特措法は成立してない 自衛隊のイラク派兵は法的根拠がない(西川重則)