07年9月3日(月)の「朝日新聞」朝刊の「声」欄に、東京都国立市の大学生(19歳)の次のような投稿が掲載されました。皆さまは、大学生の疑問にどのようにお答えになりますか?
「8月15日の前後は戦争をとりあげるテレビ・ラジオの放送や新聞記事を多く目にした。多くは、戦争体験者の方の“戦争は悲惨だ、だから2度としちゃいけない”という声を伝え、語り継ぐことの必要を訴えているものだったと私は感じた。
それは納得できる。私たちも語り継がねばと思えた。しかし、“あの当時なぜ悲惨な戦争をしたのか”という背景をとりあげたものは少ないように思う。“過ちは繰返さない”と言っても、何が過ちで、誰がどうしてその過ちを犯したのか、正直私にはよく分らない。その理解がなければ、また過ちを犯してしまうのではないか。
共謀罪法案や個人情報保護法をめぐり、“戦争前夜のようだ”と戦争を知っている人が言っているのを聞いた。その実感は私にはない。そういうことをとりあげたわかりやすい放送や記事がもっとあって欲しい。
日本の8月15日がこのまま“戦争の悲惨さだけ”を伝えるものならば、過ちを繰り返さない力は弱いと思う。私は、ちゃんと過去を見据えて、その上で戦争を語り継ぐ人になりたい」
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