会員掲示板へ※パスワードが必要です!会員掲示板へ※パスワードが必要です!原稿の投稿をするにはKJKネット利用方法事務局へ問合せ
 トップページ > 会員投稿ページ > 投稿
| 前ページに戻る | 会員投稿ページへ戻る | トップページへ戻る |
 
小島慶三先生くらら訪問記 山本克郎 (2008.3)

 3月4日午前11時、小島先生をお訪ねしました。先生ご夫妻ともお揃いでお元気のご様子でした。KJKネットを立ち上げてからネット上で会員の投稿の議論が交わされていること。1月にはネット上で総会を開催したこと。かって、ヒューマノミックス研究会の主要メンバーだった後藤隆一先生と昨年1年かけて、8回にわたり「ヒューマノミックスとは何か」という対談が行い、今年2月9回を、後1回で完了すること。この対談と「21世紀のパラダイムにヒューマノミックスを」のプリントを差し上げて、先生のご批判をお願いしました。


 先生は、昨年から今年にかけて激動する国際・国内の政治経済情勢を心配されておられました。国際的には、イラク戦争の行方、大統領選挙の帰趨とブッシュ後の米国、中国の政治経済、ロシアのプーティン体制のこれから、温暖化や水などの環境問題、アフリカなどの貧困問題等などヒューマノミックスの視点からのお話を伺うことができました。


 1月スイスで開かれたダボス会議の、「グローバル・リスク2008」というレポートが、食糧が戦略物資という可能性について触れていることをお話しすると「食料自給率が39%という日本にとっては、大変厳しい環境」と眉を曇らせて、「今からでも農業の再生に尽力をすべきだ」と話され、私は、「農業は他の産業とは異なる」とシューマッハーと共に指摘されたことを思い出しました。
「与野党ともに、本当に農業が分かる人が少なくなったが、ここで何とか打開の道を開かなければなりませんから、その意味ではチャンスにすることです」
「この3月が誕生月で満91歳になります。今の日本の現状を見ると、このままでは死ねません」ときっぱりとした口調で話された言葉に感動しました。


 小島先生は、「米・ロの現状、EUの動向、他方中国、インド等の問題、中近東、アフリカの現状に照らしてみると、今まさに、6月北海道洞爺湖サミットで、「世界の潮流を変革する理念を中心に提起する絶好のチャンスではないか」とも話されました。
 21世紀人類社会が直面している問題の根源に触れて、変革の方向の中で日本が担うべき役割を「地球温暖化」に矮小化することなく、本質的な見地に立って議論するべきだろう」とお話されました。
さすが、70年代から30余年にわたって、新しい理念を掲げ、20世紀世界の潮流を反省し、「ヒューマノミックスは世界を救う」として、その集大成に挑戦されてこられた気概は今もなお、凛と響くものがありました。
辞去する時、皆さんに宜しくと暖か手で、力強い握手をして頂きました。


→この投稿についての感想・ご意見は会員交流掲示板内ホームページ投稿原稿への感想」へ
 このページの上へ


Copyright(C)小島志ネットワーク All Rights Reserved.