◇沖縄三線レッスン◇
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三線とは?

 三線は、三味線に似ていて、時には沖縄三味線といわれることがあります。しかし、大きさも違えば材質も違う。なにより、音色が違います。その理由は、三線の歴史にあります。では、歴史から順に大きさや材質といった構造についてみていきましょう。

三線の歴史

 三線の原型は大陸で生まれ、かつて琉球と呼ばれた沖縄に伝わったといわれています。琉球は中継貿易で栄えており、大陸文化が伝わったのは自然の成り行きだったのでしょう。琉球時代のいつ伝わったのかは、証拠はありませんが、現在の学者さんの推測では13世紀から14世紀に伝わったということです。それから、三線は、琉球ではなくてはならない楽器に発展し、17世紀には今につたわる三線と似たようなものが作られていたと言われています。その根拠として17世紀初頭に琉球王朝が三線主取という職をつくったと記録されています。また、同時代に琉球王朝が編纂した「おもろそうし」に、あかいんこが登場します。あかいんことは、三線のはじまりと言われている人です。その後、薩摩や江戸幕府との交流により、本土に伝わることで三味線へと変形していったと考えられます。本土では、蛇の皮や黒木は手に入れにくかったので、猫や犬の皮で胴を作り、紅木、紫檀、花梨で棹をつくるようになり、三線とは違った音色に変わっていきました。

ちなみに、三味線が広まると、逆に三線を知る人は少なくなりました。そこで次第に沖縄三味線や、琉球三味線、沖縄蛇味線、沖縄蛇皮線など、いろんな呼び方がされるようになったのです。
以上のようなことを述べてきましたが、三線の歴史は、研究者が少なく、また資料もほとんどないので、詳しいことはわかっていないのが現状です。


三線の構造
 三線は弦楽器です。弦は3本からなり、それぞれ太さが異なります。本体は胴と棹からなります。胴は、木製の筒に、ニシキヘビの皮を張ったものです。棹は、木製で、漆塗りとなっています。本土の三味線と比べると一回り棹の長さや胴の大きさが小さくなっているのが特徴です

三線の種類

 三線は、6つの型があります。
・南風原型(ふぇーばらー)
・知念大工型(ちねんでーく)
・久場春殿型(くばはるとぅぬ)
・久葉の骨型(くばぬふーにー)
・真壁型(まかび)
・與那型(ゆなー)
型の特徴を把握するには、4箇所を見ます。
それは、上部の天、糸蔵、棹、鳩胸です。これらは、音の違いと言うより、むしろ外見と弾き心地に大きく影響してきます。たとえば、真壁型が鳩胸までほぼ一様の太さであるのに対し、久葉の骨型は、棹が鳩胸に近づくにつれ太くなっています。利点として、棹の中ほどのツボの位置を棹の太さで判断できるでしょう。一方で鳩胸のそばでは手を一杯に広げないといけないかもしれません。知念大工型は他の型よりすこし大き目です。その分ダイナミックに弾けるでしょう。一番普及しているのは真壁型です。

と言う風に分類していますが、職人によって作り方はさまざまです。棹の長さや太さも変わってきます。もし、新しく買うのでしたら、職人さんに直接、棹の太さや長さを指定するのが、自分に最高の三線が手に入れられると思います。

ちなみに僕は工房に行ってさんざん迷った末、一番普及している真壁型を選びました。見た目もかっこいいし、弾きやすかった。もう長いこと愛用しています。
さて次買うときは違う型もためしてみたい。でも、またまた真壁型を選ぶかもしれません。というのも、かつて師匠が持っておられた三線は、棹が僕のより細く、またU字型より若干V字型で、手の運びがすばやくできたので、真壁型をアレンジしてもらおうと思ってます。

三線の材質の種類


材質の違いには、大きく4種類あります。
・かんから三線
・本皮三線
・人工皮三線
・強化張り三線


三線コラム
題:こだわりの職人が作る楽器、三線

 日本の南に位置する沖縄で、職人が沖縄の伝統<三線>を作る。三線の材料には、人から恐れられているニシキヘビの皮を用いる。全長2メートルはあるだろう、小動物なら一口で飲んでしまえることは想像に難くない。でも、職人の作る三線からはやさしい音が響き出すから不思議だ。この体を包むような音色が、沖縄好きを魅了してしまうのかもしれない。けれど三線は、沖縄好きにとってもやや高額の“贅沢な楽器”である。目に見えない工程を省けば、もっと簡単に作ることはできる。でも丁寧に削り、演奏しやすいよう十種類以上のやすりで磨き、漆塗りにより太陽を映し出せるほどの艶に仕上げてこそ、本物の三線です。この三線で音色とリズムを聞いていると、陽気になって体が勝手に踊りだしてしまう。三線は私の自慢です。

 南の島沖縄にも、本格的な三線の皮を張るに、適した天候がある。職人の経験と勘で、ここだと感じた日、蛇の皮を強力な万力で引っ張り整形する。そのとき、ピンと張った皮をコンコンと叩いて音をみる。音の響き方を確かめるのだ。引っ張る力は、温度や皮により長年の経験とするどい勘が要求される。また、弦を巻くカラクイには、念入りに三線一つ一つに合った形へ、少しずつ削り整えていく。これを怠ると、演奏中に糸がほどけやすくなってしまうのだ。また、棹と胴の接合部分には、音が三線全体に響き渡るように、薄く切った竹を挟み込む工夫も施されている。深い音色を出す沖縄の三線はまさに職人の手作り。豊かな自然と温暖な気候が生んだ沖縄の文化のしるし・三線を届けようと、職人は今日も製作に打ち込む。



 こうした手間ひまを考えると、外国産の格安三線に値段で対抗するのは難しい。でも、どうしても体をまーるく包み込むような音色を再現するには、細部に行き届いた職人の技がいるのです。私は三線を作ってもらおうと、実際に工房を伺いそう感じました。三線は、高額なため“高級楽器”に位置づけられていますが、沖縄好きの人にぜひ弾いてもらいたい。沖縄中毒にかかってしまっている人には、三線で禁断症状をやわらげて欲しい。次回沖縄に旅される時、初めて訪れた時とはちがった旅ができると思います。うちなー(沖縄県人)と現地での会話も弾むことでしょう。
沖縄文化をもっと身近に肌で味わってみませんか?



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