ある男が海で魚を獲っていると、岩場に人魚がいるのを見つけました。その人魚は後にマントを置いてその美しい髪をといていました。
男はそっと近寄り、そのマントを盗ってしまい自分も隠れていました。
さて、人魚は帰ろうとしてマントがなくなっていることに気がつき困ってしまいました。あれがないと海には帰れないのです。
そこへさっきの男がなにくわぬ顔で声をかけて…
という、よくある天人女房(羽衣伝説)の話と同じ展開で話が進みます。
題名の三度の笑いと言うのは、この人魚が笑ったのは、嫁に来た後「訪問客が自分に出された食事を断わった時」、「誰かが入口の敷居でつまずいた時」、それと「マントを見つけた時」の三度だけだったという事から来ています。