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……今日は早めに帰宅できた。
店は年末のケーキ予約で忙しいのだがクリスマスの時ほどの忙しさではない。
近々帰郷する予定だから荷物を多少纏めないといけなかったし、
…それになんと言っても家には可愛い妹が待っているわけだし。
「ただいまー」
「! お、おかえり…」
タオルケットにくるまった瑞季の、どこか怯えた声が響く。
「どうした? 暖房付けっぱなしだったから寒くなかっただろ?」
「さ、寒くはないけど… 恥ずかしいのよ!!」
言葉と共に枕が飛んできて俺の顔面を直撃した。
「ははは。 で、約束通りしてたか?」
「…………。」
沈黙したまま、瑞季が頷く。 そしてその体を隠していたタオルケットが開かれた。
その肌は冬だというのに汗にまみれ、特に洪水のように液体にまみれた股間には
男根を模した張り型がしっかり突き刺さっていた。
「ずっと一人で、裸で… 寂しかったよ、お兄ちゃん…」
「えー! そんな事するのぉ?」
「なんだ? 入れたまま抜けないように縄で縛って放置、よりはマシだろ?」
「……。」
「お、そっちの方がいいのか。それなら早速…」
「ちょっと、待って!ストップ!! す、するから…」
「そお? じゃあはいコレ。」
「ううう〜〜〜」
「そうだ。今ココで入れて見せてよ。」
「えええ?!」
「あ、ヤなの? だったら縛…」
「待って待って〜〜〜」
「お兄ちゃん……」
暗闇の中で瑞季の体がまとわりつくように抱きついてくる。
熱い唇が俺の頬に触れ、ついばむようにキスをせがんでいた。
「瑞季… 昨日の夜もしただろ。 もう、ダメだよ。」
「……抑えられないんだもん。 ずっと、ずっと思ってた。お兄ちゃん……」
あの日、一線を越えてしまった瑞季は、その欲望に歯止めが出来なくなっていた。
昨日も俺は「絶対にダメだ」などと言い張っていたのに
瑞季に強引に押し倒されて… 結局SEXしてしまっていた…
「ダメだ。 俺達は兄妹なんだぞ。 いくらお前が俺のこと好きだと言ってもだな……」
「……お兄ちゃんだって、好きなクセに。 あたしのこと、好きなクセに!!」
「……。」
あの日、一度だけと決めていたはずなのに… 俺はいつの間にか瑞季に兄妹愛以上の物を抱いていた。
……いや、抱いていたことを気付かされたのだ。
だから昨日も、迫ってくる妹を拒みきれなかった。
二年前に瑞季から逃げたのも、きっとその時からその可能性に気付いていたからだろう……
「それでも、ダメだ。 これ以上してしまったら、俺達はもう普通の兄妹に戻れなくなる。だから…」
「……いいよ。もう戻れなくても。
元から誰からも理解されない想いだったんだもん。それが、やっと叶ったんだもん…
今だけじゃなくて、ずっとずっと、お兄ちゃんと一緒にいたいだもん…」
瑞季が泣きながら訴えている。俺も、我慢が出来なくなっていた。
もとから女っ気のない一人暮らしで彼女もなく、
目の前には可愛い妹が俺を慕っている…そして俺も…
「お兄ちゃん、やっぱりむっつりだよ……」
「いいから早くしろよ。 俺はもうすぐ出勤しなくちゃいけない時間なんだぞ。」
「うう……」
全裸の瑞季が俺に手渡されたバイブを手にして、ためらいつつも動き出す。
「ふーん。最初は舐めるんだな。」
「……濡らさないと入らないよ。」
その舌の動きは、いつもしている事らしく慣れたものに見えた。
「んふ… お兄ちゃんのもたっぷり舐めてあげるからね。」
「そりゃ嬉しいな。」
条件反射なのだろうか、それとも俺に見られているからだろうか
瑞季の股の間からは早くも液が垂れ落ち始めていた。
また、妹としてしまった… 一時の快感と引き替えの、とてつもない罪悪感が俺の身を襲っている。
しかも俺は、何度も瑞季に対して「好きだ」と言ってしまっていた。
瑞季だけでなく、俺の方もかなり抑えが効かなくなってきている。
最近では仕事の方にまで支障が出始めていて、なんとかしなけばいけない……
「なあ瑞季…」
「何?」
「お前…本当に俺から離れられなくなってもいいか…?」
「え…?」
「……正月に実家に帰ったらさ、さすがに親の居る家じゃ出来なくなるだろ。
それで正月が終わったら、また俺とお前は離ればなれになるわけだ。
だから……本当に俺から離れられなくなってもいいようなこと、してもいいか……?」
「う、く……」
瑞季の股間に当てられたバイブは、その振動機能で刺激を与え続けていた。
しかし瑞季はまだ膣内にはそれを入れようとせず、表面を擦りつけるようにしている。
「ほらどうした? 早く挿れろよ。」
「ム、ムリ言わないでよ… 急に挿れたら、痛いだけなんだから……」
「ふーん…… でも俺とするときはすぐに濡れてるよな。」
「そ、それは…………」
俺はバイブを掴んで瑞季の穴に押し込ませていた。
このサイズでこれだけ滑りが良ければ、挿入するのに何の問題もなかった。
「なんだ入るじゃないか。 それに気持ちよさそうな顔してるし。」
「やぁぁ…」
「お、お兄ちゃん… ヘンタイだよぉ…
昨日はお尻をいじるし、今日はこんなもの用意してるしぃ…」
「そのわりにはイヤそうには見えないなぁ。 もう半分以上入ってるし。
ほら、口からよだれ垂れてるぞ。」
瑞季の口の橋から垂れる透明な液体。 それを指で掬って口に戻してやる。
「ん…」
柔らかく暖かい口の中。 その中のさらに柔らかい舌が指に絡みついている。
まるでそれは、俺の指を見立てて男のモノ自身を銜えているようにも見えた。
「あ、は…」
口から指を引き抜くと、唾液の糸が一瞬光って消えた。
「お兄ちゃん… もっと、舐めたい…」
「何をだ?」
「お、お兄ちゃんの… オチンチン。」
はっきり口にされるとこちらも少し照れる。
しかし瑞季の顔は真っ赤に染まり、目も少し虚ろになっていた。
この状態になるともう止まらない。
「ね、いいでしょ? お兄ちゃんのおっきくなってるし、こっちも動かさないといけないし…
だから、早くあたしのお口にお兄ちゃんのオチンチンちょうだい。
頑張って気持ちよくして、精液も飲んであげるからぁ…」
「おいおい…少しは声を抑えろよ。」
と言いつつ瑞季の口に栓をしてやる。
「んぐぐ、んふぅぅぅ……」
瑞季は苦しそうに一瞬顔を歪めたが、すぐに鼻を突き抜けるような甘えた声をあげる。
三回口で扱いてから舌でカリ回りを舌でねぶる。 とても初めて口にしたとは思えないうまさだった。
「く… お前、どこでそんなこと覚えたんだ…?」
「ん… アイスとか、バナナとか…バイブで、練習してたの…
お兄ちゃんの、思い浮かべながら… ね、気持ちいい? あたし頑張って練習してたんだよ。」
「ああ気持ちいいよ。」
誉めてやるように瑞季の頭を撫でる。
自分の口技を誉められた瑞季は、恍惚に目を細めながらさらに兄の性器に舌を絡めていった。
「んっ…! んっ…! んっ…!!」
瑞季のくぐもった鼻息が響く。 それは俺の固く反り立った肉棒が激しく抜き刺しされていたからだ。
下の方の口もそれに合わせるように抜き刺しが繰り返されて、水溜まりが出来はじめている。
「お、お兄ちゃん… もう、出なきゃいけないんでしょ? もうこんな時間だよ。」
「……あ。」
「だ、だったら、もうイっていいよ。 あたしも、それでイクから…」
「じゃあちょっと激しくするぞ。」
「うぐ!」
俺は瑞季の頭を掴んで、さらに激しく口内を擦り始めた。
瑞季のバイブを持つ手も激しく動いて快感を貪る。
「よぅし、イクぞ…!」
「ぅん… むぐっ!」
瑞季の口の中に大量に射精する。 焦らされた分、すこし水っぽいが多めの精液が注がれていった。
「ん、ぐ… けふっ…」
「おいムリするなよ。 吐きたいなら吐いていいから。」
そう進めたが瑞季は首を振って、口内に精液を溜め込んだまま、少しづつ、飲み下していく。
「……んはぁ……」
ようやく息を付いた瑞季。その口からきらめく液体が少しだけ流れた。
「あたし、本当にずっとしてたんだよ。 一人で…お兄ちゃんのこと思いながら…
お、お兄ちゃんのセーエキ、口に残った味を思い出して…
ほら、すごく、濡れちゃった。」
「おーお。 本当にお漏らししたみたいだな。 水飲んだか?」
「……ううん。」
「じゃあ飲んどけよ。」
適当なコップに水を注ぎ、持ってくる。
「ん… ん…」
「あらら…おい、瑞季。」
瑞季は俺の手から水を飲むとそのまま失神するように眠り込んでしまった。
……瑞季の可愛い寝顔を見ていると何だか気分が落ち着いてしまった。
しょうがない… 何か着させて寝させてやるか。
「準備出来たかー?」
「うん。 大丈夫。」
綺麗に掃除して整理された室内。 冷蔵庫の中も足が早いものは片づけていた。
「じゃ、行くぞ。」
「…うん。」
瑞季が腕を組んでくる。
「……。」
俺はそのまま、道を歩き続けた。
新幹線の中、俺は瑞季と駅弁を食べていた。
「お兄ちゃん…」
「ん〜?」
「昨日の夜、ごめんね。」
「何が。」
「……ちゃんとしてあげられなくて。」
……少しお茶が喉に絡んでしまった。
「いいよ。俺が無理させすぎたせいだし。」
「でも…」
「まあいいさ。 それにそんなことしなくても…な。」
「……。」
瑞季の髪に鼻を擦り寄せる。 瑞季の濃い汗の匂いが、芳しく薫った。
「お兄ちゃん…少し、眠い…」
「ん… じゃあ寝てていいよ。」
背もたれに頭を付けて膝を出す。瑞季の頭がすがりつくように乗せられた。
「…………。」
高速で移動する車両の中で、ゆったりとした時間が二人を包んでいく。
俺は微睡みの中で、瑞季との未来を夢見ていた気がした。
終わり