地球温暖化
地球上のあらゆる地域で異常気象が叫ばれていますが、猛暑・渇水、この二つの熟語で想うことは農作物の不作です。不作が続けば食糧難になります。日本は食糧の60%は輸入に頼っています。このままでは明るい日本(地球)の未来がイメージできません。
環境問題というと、最近では地球温暖化が主役です。しかし、問題は多岐に渡ります。環境ホルモンや海洋汚染、化学物質汚染などがありますがメディアは最近ではほとんど騒ぎません。それだけ地球の温暖化は深刻だということでしょう。
今、最も影響が甚大であるといわれる「地球温暖化」は、人間の活動、特に石炭、石油などの化石燃料の燃焼や森林の破壊や・伐採によって、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスが地球生態系のもっている吸収・同化能力を超えて排出され、大気中の温室効果ガス濃度が上昇すると温室効果が強まり、大気の温度が高まっていく現象をいいます。
地球温暖化のメカニズムや対策のあり方を科学的に明らかにするために、国連の主導の下に、1988年11月に世界の科学者や研究者が参加した気候変動に関する政府間パネルIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)が設立されました。これによりますと、大気中のCO2濃度は、産業革命以前は約280ppmで比較的安定していました。1994年には、358ppmに増加しました。また、過去一世紀に地球全体の平均気温は0.3度から0.6度の範囲で上昇し、海面は10〜25p上昇したとされています。また、温室効果ガスが現在の増加率で増え続けた場合、地球全体の平均気温は、2025年までに現在より約1度、21世紀末までには約3度上昇すると予測しています。
地球温暖化がこのまま進みますと、気候変更(気温や雨の降り方が変わる)がおこり、人類社会や動植物などの生態系に重大な影響を及ぼすものと懸念されています。例えば、温暖化で気温が2.5度上昇すれば、インドの小麦の生産量は6割、中国のとうもろこしは4割減少するなど、世界一のアジアの穀物生産が大打撃を受けることになるとみられています。
さらに、気温が上がると海面も上昇します。IPCCの報告によりますと、温室効果ガスの濃度が現在の増加率で推移した場合、海面水位は2030年までに約20cm、21世紀末までに65cm、最大1mに上昇が予想されています。
海面の上昇が起こると、自然環境への悪影響はもとより、さらに海岸近くに立地している事業場や住宅、耕地などの資産が水没します。温暖化で国土全体が丸ごと水没してしまうと危機感を募らせている国もあります。 |