2010年2008年2007年


 
            
          「第3回 八郎湖の再生を考える集い」

                        楽しい!おいしい!八郎湖
                                       2009年11月23日


 参加者全員で完成させた炭イカダを前に記念写真。  大潟村の炭釜の前で


 「水が濁り、潟の魚が減っている八郎湖を何とかしなければ
いけない」と「第3回 八郎湖の再生を考える集い」が11月23日
八郎潟町農村環境センターで開催されました。主催は八郎潟
町はじめ近隣の五城目町や大潟村など周辺地域で活動をし
ている団体でつくる実行委員会や環境事務所です。
                                      
 秋田市や周辺から参加した人たちは午前中、外来魚のブラ
ックバスにより生態系が乱れてしまった八郎湖で魚を網です
くい観察する「さかな」コースと、大潟村で水質浄化に効果が
ある炭の袋詰めと炭焼きの見学をする「すみ」コースに分か
れ、実際に現地見学会が行われました。
                                      
 村の炭焼き小屋にも35人ほどの参加者がバスで訪れまし
た。炭釜は村の有志が廃材を利用、手作りしたこと、マツクイ
ムシの被害木を焼いて炭を作っているとの説明に感心してい
ました。実際に釜から炭を運び出し、袋詰めした炭をイカダに
入れ、空になった釜に材料の松を運び入れる作業を体験して
いただきました。墨の粉で顔を黒くしながら懸命に作業をする
姿が印象的でした。このイカダは来年早々八郎湖で水質浄
化に役立てる予定です。
 お昼にかけて八郎潟町に移動し、「八郎潟の恵みを味わおう」
と無料試食会も行われました。ダマコ鍋をはじめワカサギの佃
煮や天ぷらがふるまわましたが、特にブラックバスの南蛮漬け
フライで作った「干拓バーガー」がユニークで興味を引きました。
味も淡白でとてもおいしいものでした。    
                                       
 会場には八郎湖ゆかりの品、魚粉で育てた野菜や木炭研究
会が焼いた炭の販売コーナーや団体の活動を体験するコーナ
ーや色々な活動をパネルで展示するコーナーもあり楽しみなが
ら八郎湖の存在を再認識することが出来ました。
                                       
 午後は「再生を考えるコーナー」で、八郎湖や大潟村の写真を
投影しながら八郎湖にゆかりの執筆者たちがつづった「八郎湖
への手紙」が朗読され、さらに今後も八郎湖の水質改善に取り
組まなければならないと必要性を訴えていました。
                                       
 最後に秋田県立大学 地域連携・研究推進センターの谷口光
吉教授が「八郎潟再生新時代」と題して再生の可能性に触れ、
流域周辺と大潟村の連携や住民の声が重要だと講演をしました。


             
                   大潟村で
  焼きあがった炭を釜から出し、炭が詰まった袋を炭イカダに入れる。火が入った炭釜を見学する参加者





           
              八郎潟町農村環境改善センターで


 昔と今の八郎湖の写真を見ながら八郎湖への手紙を朗読。       だまこ鍋の無料試食は好評でした







  
              「第2回八郎湖の再生を考える集い」

                            2009年2月15日

 「八郎湖再生のために、今私たちに何ができるのか」
をテーマに、湖の再生に取り組んでいる流域の住民団
体が、展示や討論を通じて意見交換する集いが15日、
大潟村の県農業研修センターでありました。
全体内容については「今日のかぜ」も併せて
ご覧下さい。
                                 
 会場には県振興局をはじめ15団体が、写真やパネ
ル、実演などで活動内容を紹介するブースを設け、大
勢の人たちが訪れにぎわっていました。私たちの「木炭
水質研究会」も、日頃の活動状況を紹介する写真や炭
を利用したインテリアグッズを展示、人目を引いていま
した。また希望者には会から炭を配布しました。


 午後は200人近い参加者を集めて全大会が開催されまし
た。「大潟の自然を愛する会」をはじめ、5団体代表から活
動内容や成果の発表があり、次いで秋田県立大学の谷口
教授をコーディネーターに、木炭水質浄化研究会小林信
雄会長、廃油リサイクルの会の川崎幸江さんら4団体代
表が八郎湖とのかかわり方や水質浄化について意見発
表を行いました。
                                   
 小林会長は「マツクイムシ被害が発生し、泥にまみれて
炭焼き窯を造った。いずれは太陽光発電で湖水の水を攪
拌し、酸素供給をしながら炭の浄化作用を利用し、水質浄
化に役立てたい」と報告。賛同の大きな拍手がありました。

         
 炭焼き作業、小学生との触れ合いや活動を写真で紹介するブース。炭で作ったインテリアなども展示した
                        会員が作ったインテリアグッズ。                小林信雄会長






          温度が上がらないまま、不安のうちに窯出し

                                             2009年2月10日

 まだ2月だというのに、寒波がぶり返したかと思うほど
の寒さと、春のような暖かな陽気。めまぐるしく変わりな
がら、次第に春本番になるのでしょう。
                                  
 今日は1月に煙の温度が400度に満たないまま、200
度少しで密封した窯から炭を出しました。どんな具合な
のか不安のうちに窯を開けたところ、以外にも予想に反
し、上質なアカシアの炭が現れました。炭焼きの難しさ
を実感した瞬間です。

 炭焼きに関し私はズブの素人です。工程の成り行き
をまだよくは理解していませんが、崩れもせず原木の
ままきれいに焼きあった硬い炭が出来上がりました。


出来栄えが余りにも見事なので「持って帰って家に飾
る」と言う人もいたほどです。またこの炭は2月15日、
大潟村の県農業研修センターで行われる「第2回八郎
湖の再生を考える集い」で陳列されます。そこで同時
に私たちの炭焼きの活動内容も紹介します。
                                  
 またこの日、窯の天井が下がってきたため、天井を覆
う厚い鉄板の向きを反対向きにし、土を盛る作業もしま
した。
                                  
 陽気に誘われ、昼は皆で丸太をテーブルがわりに弁
当を食べてしばし歓談。窯の修理後、いつも通り木材を
運び込みまた火入作業です。 


   鉄板、大谷石を取り除いた窯。  炭化、文字通りの炭になったアカシア。
 炭焼き窯の内部天井。分厚い鉄板で天井を支えている。熱で下に垂れ下がってきたため、上下入れ替えた。
 窯の入り口と送風用のパイプ。 粘土をこねて、鉄板の隙間を埋め、土をかぶせる





      
                  今年初の窯出し  

                                      2009年1月19日

 今年初めての窯出しがありました。久し振りに10人以
上の会員が集まり汗を流しました。村内で伐採されたア
カシアの樹がよかったせいか、硬くて大きないい炭が出
来ました。

 空になった窯には木材を運び火入れをしました。窯の
前ではテーブル代わりに材木を置き、お茶の時間。持
ち寄った漬物に各家庭の味があり話に花が咲きます。

 火を入れた後、炭窯がどうなっているのか・・・・・・・・。


今回はその炭焼きの細かな作業手順を見てみま
した。
火は燃やし続ける必要があります。温度管
理は専門知識が必要なほど微妙でデリケートだ
と教わりました。
                              
 私自身は雑用程度しか出来ないので、説明に
も不正確な点もありますが、勉強の積もりで工程
を見守っていきます。


                       
 @窯の中にアカシアをきれいに並べる。 焚きつけの木材に火がついた。作業後皆でお茶やお菓子で歓談
 中の木材を乾燥させるために火を着け、やがて勢いよく燃え上がる。10時間後、煙の温度が80度になるまで燃やし続ける
  窯の温度を上げるため火を燃やし続ける。  火が消えないように夜も目がはなせない。
    火入れした夜、窯の入り口を石で塞ぎ空気を遮断する。    翌朝さらに隙間を赤土で塞ぐ。
 火をつけて3日目、煙の温度が220度と上がらない。普通400度位だという。   蓋をした窯を開けて見せてくれた(左)。
窯の手前に積んだ木材が焼け落ちてしまい温度が上がらない。 このまま、石で覆い、金属の蓋をし、隙間に土を入れて
窯全体を密封した。 窯上部の煙突も抜き完全に空気を遮断して10日ほど放置する。気が抜けない炭焼きの難しさを実感。