暗がりにわだかまる心
目をそむけて振り返れば
青いポリバケツの上
極彩色の歓楽街
猫の背中が光れば
「もう帰れない」の思い
肝臓の当たり締めつける
船で行きなさい
少しずつ見えて来る島が
せり上がって来る島が
グットスピードで興奮させる
地球は丸いよ
地球は広いよ
船で行きなさい
初めての砂浜に
足跡をつける喜び
波はビーズの音
風はソーダ水の香り
今なら浮ける
ファッと浮ける
あのリーフまで一つ飛びに
船で行きなさい
戸惑っているのですね
行き方がわからないのですね
船で行きなさい
超える勇気を持ちなさい
船で行きなさい
あなたの船で
あなたの心の中の
あなたの船で
■書始−91/10/27:曲有。 ◇都会の歓楽街で思いを遂げた夜。青いゴミ箱の隣にサバニ
が置いてありました。船の中には一枚の紙があり「船で行きなさい」と書いてありました。