平成19年8月25日(旧暦7月13日)
神子元島 本場2号&江の口右(夜釣り)

中潮(満潮16時、干潮22時、下り潮ガンガン) 水温27.5℃

くらさん企画で毎年夏の恒例となりつつある神子元島夜釣り。
M先生、バリ、そしてぼくは今回がデビュー戦だ。

くらさんは今年これで2回目(1回目は6月8日)、毎回イサキ、メジナは爆釣、
そして毎回のように得体の知れない大物にハリスをぶち切られている。

イサキは一昨日の石取根(6月23日)で釣ったものが大量に冷凍庫に入っている。
したがって今日はイサキに気をとらわれることはない、狙うのは、そいつだけだ。
土曜の夜釣りにもかかわらず、客はぼくら5人だけ。
磯割りは本場1号、2号と江の口右。

江の口右前回くらさんがよい思いをしている磯。
そして本場2号はM先生とぼくがその足元に
特別な思い入れを持っている磯(平成18年11月3日)。

だるまさん、くらさんは江の口右へ、
若者3人は大量の荷物をもって本場2号へと歩いた。

やる気に満ち溢れている・・・
(写真の上にカーソルを)


-本場2号編(M先生、バリ君、ぼく)-
ポーターから、「夜はこのワンドに戻るといいよ。」
とアドバイスを受けていたが、戻る気はなかった。

釣り雑誌によく、神子元島夜釣り、
「夕マズメに正体不明の大物バラし連発」と載っている。

また、伊豆下田フィッシングの船頭によると、素潜りをしたら
60cm級の茶グレが磯際に張り付いていた、と。

磯際が若干張り出していて下りの潮がぶち当てていく。
四国西南部の大型尾長ステージと同じような環境で、
また、同じように相当スレている。

しかも昼間は大量のエサトリに邪魔をされてなかなか
サシエを届けることができない。

しかし夕マズメの時合い、そしてエサトリが消えた夜ならば、
勝負ができるかもしれない。それが本場2号だ。

本場2号
くらさんからの情報によると、江の口右では足元に大きい尾びれが白いのがわんさか沸いてくる、しかしサシエは口にしないと。
本場2号の状況は、タカベ、ムロアジ、チョウチョウオが大挙して押し寄せてくるかと思いきや、人が入っていないためか、
コマセを入れてもまったく何も浮いてこない。

足元からサラシがでて、下り潮の本流とぶつかり潮目を形成。M先生とそこの深いタナを狙ってみる。
磯に平行して沖を流していたM先生に強烈なアタリ。ぼくが顔を上げたときには既にぶち切られていた・・・。
残念んがらバラシてしまったが、おかげで「いる」ことがわかった。

しばらく入れ続けていると、磯際にちらりほらり、大型のキツらしき魚影が見え始めた。そしてチョウチョウオ、
そしてキツらしきとまざって、サンノジ、そして「キツでもサンノジでもないようなもの」も。

先端部分の磯際にコマセをドカドカまいて、際の際にしれっと仕掛けを入れてやる。ウキ下は矢引き、
フラフラとしないように口元にもガン玉を打っている。

コマセの中で大きい何かがエサを拾っているのが見える。チョウチョは気にならない。そしてウキがキュンッと入った。
ロッドが絞り込まれる、そして浮かせたのはサンノジ。

同じパターンでもう一発、今度のはデカイ。シモリの方へ突っ込んで行く、腰を落として耐える、
さらに制覇が絞り込まれる。M先生「レバーを切れ」と。わかってはいるがシモリがあるので切れない。

自分でも限界かと思った。制覇を信じて耐えたが、さらに絞り込まれて、ロッドが跳ね上がった。
シモリにやられたか、口元を飛ばされたか、チモトの部分がやられていた。


同じく潮目を狙うM先生にまた強烈なアタリ。
いい勝負をしたが最後バラしてしまった。

足元の窪みの部分をせめるバリ君にも強烈なアタリ、
本当に一瞬でバラシてしまった。
「5月の神津以来のアタリがこれは辛い・・・」と。
コマセはかなりの量が沖にでているようだ。
浅いウキ下のまま潮目の部分にダイレクトに投入してみる。
するといきなり道糸をひったくられた。35cmくらいの尾長だ。

みたびM先生に強烈なアタリ。
今度はいい勝負をしている。
足元への突っ込みを一度、二度交わした。

これは取れるんじゃないか。すると最後の最後、
本場3号めがけてもの凄い勢いで走り始めた。
先生、少し糸を出して止めようとするが、止まらない。

また糸を出す、とまらないか・・・。

いつもの「あっ!」という声が響きわたった。


M先生、本場3号に突進する「何か」を止めにかかる
そして同じ足元の窪みを攻め続けるバリ君、
2ヒロのウキ下でさらにそこから少し沈めたところで
自慢のOnaga Special 3号が再度突っ込んだ!!!

今度は3秒くらい持ったか、ロッドが跳ね返ってしまった。
剣華グレ8号がひん曲げられていた。


夕マズメが近づいてきた。
なんとしても夕釣りのうちに結果を出すべく頑張りたいが、
それにしても暑い・・・。

全身汗だく、クーラーの中のポカリがどんどん減っていく。
このペースで飲み続けると確実にあと2時間くらいで水分は
底を着いてしまう・・・。恐怖を感じた。

しかし、日が傾くと思いのほか涼しい。
少しほっとした。

夕マズメ(沖に見えるのは青根)
M先生、磯際に沿って流している。
先のシモリの先アタリで何かを食わせたらしい。

ロッドの曲がりからするに、最初はイサキか?
と思っていると様子がなにやら変だ。

ロッドがどんどん曲がっていく・・・。
先端まで移動して勝負にでるが、
場所が悪かったか、シモリを巻かれてしまったようだ。

残念。

結局3人で9発バラシて、夕釣りは終了。
この頃、江の口右のくらさんから景気のよい話が・・・。

やられた後、しばし呆然となるM先生・・・
夜釣りに突入。しかし、午後一から流れ続けている下り潮はおさまる気配がない。

潮どまりがチャンスで、この足元のオーバーハングのできっと「何か」が食ってくるに違いない、
江の口のワンドに行けばイサキは釣れるであろうが、「何か」はこの本場2号の潮どまりで食ってくるのではないか。
夜の本流釣りでイサキを拾いながら、今か今かと時合いを待つ。

M先生、ゴマサバを釣った瞬間にダウン、今回よく頑張ったバリ君もダウン。
蚊と戯れていた・・・・。

  (蚊と戯れ中)

23時頃には全員ダウン、夜中の2時半頃に一人起きて、そろそろ潮がとまったころかと、
淡い期待を胸に仕掛けを投げてみる、しかし、無情にも轟々と下りの本流は流れていた・・・。
勝負は時の運ということか。


-江の口右編-
(だるまさん、くらさん)

byダルマさん
夜釣りとは何にも増して「準備」が大切である。
いきなりいくつかの反省をしなければならない。

1つ目は朝、起きるのが20分遅れてしまったこと。
その遅れがずっと響いて港に到着したのが出船の12時
きっかりこれは船長の優しい一言で無事港を出ることができた。

2つ目は磯シューズの中敷を忘れてしまったこと
ソールのゴムが直接足に当たって痛いのなんの。
前回の釣行後に「もう捨てよう」と思ったことの呪いだろう。

3つ目はヘッドライトを車に忘れてしまったこと
いくら月が出ていてもこれでは釣りになりません。
クラさんが予備を持っていてくれてなんとかなりました。

4つ目はクラさんの弁当を本場組のクーラーに入れてしまったこと
灯台側からぐるっと廻って本場2号まで歩いた。
フラフラになって到着するなり「水をくれ~~」。
それでも行きはまだ良かったが、
帰りは何度も休みながら死ぬ思いで帰って来た。
真夏の14時。動き回らない方が良い!

江の口右
高い釣り場(左)と低い釣り場(右)
余計な話が長くなってしまったが、釣りの話に戻そう

江の口右、ここは前回(平成18年6月8日)クラさんがフエダイ
を仕留めてお気に入りに登録された磯。
今回も何が何でもここに乗るために2チームに分かれたくらい。

高い釣り場は、私はもちろん上がったことはないので、
「足場が高くて怖い」ということを聞いて覚悟はしていたのだが、
聞いていたほどのことは無く、
足場が高いことを除けばとても釣りやすい場所のように思えた。

まずは、船着きの低い場所から釣り始めることにした。
コマセの準備はできているので、仕掛けを作りながら、
数杯打ち込んでみる。

江の口右のダルマさんとクラさん
湾の入り口付近に、すぐにチョウチョウ魚が浮いてきた。
水が澄んでいるので海中がよく見える。

左手にテラスが張り出していていて、
その先がオーバーハングになり急激に深くなっている。
大物は間違いなくここに潜んでいるのだろうと、
コマセを打ち込む。

すると奴らはあっさりその姿を現した!
その黒い魚体は間違いなくオナガだ。
あれ?尾が白いやつもいるぞ!?

でも、間違いない・・・オナガだ。
オーバーハングの影からス~っと姿を現し、
3~4メートル?のところで反転していく。 

高い釣り場は上がってしまえばとても釣りやすい
奥はアンドロ
中には足下ぎりぎりを海面ぎりぎりまで上がってくる。
こんなのを見せつけられたらたまらない。


道糸、ハリスともに4号の仕掛けで攻める。
攻める?攻める??アタリが無い?取れない?

一瞬ハリスを落とすことを考えたが、
今日は4号で勝負を掛ける決意でここに来たのだ。

しかし、左からのドンザラシも強くなり釣り人の
ギブアップで第1ラウンド終了。

クラさんは早々に見切りをつけて、高場に移動して行った。
私は4号ハリスを落とさずに同じところで粘るも状況は変わらず。
ほどなくして後ろから声がかかった。

低い釣り場&クラさん。赤い部分に化け物多数。
黄色い部分の底の方にイサキらしき影も見た
「メジナ~」おぉ~タモに入ってる。なかなかのサイズじゃない。
よかったね~と背を向けるとまだ何か言っている。
「メジャ~」?? そんな、計るほどのサイズか?

と思いながらメジャーを持って高場へ移動すると、
クラさんの顔がウハウハだ。

計ってみると49cm!
あと1cmで50じゃない!
しかも初めての40オーバー!
(メモリを読み間違えていて44cmだったことが1週間後に発覚。)

高場の右から出ているサラシで喰ったようだ。
こうして本日のクライマックスはあっさりやって来た。

そいつが釣れたサラシ。夜はイサキもうじゃうじゃ?
あたりも薄暗くなって来て、夜釣りの準備を始める。
今回のテーマはイサキではなく「突然竿をひん曲げる何か」だ。

しかし夜釣りマジックにはまったようで、
大量のコマセでイサキを狙い始めてしまった。

さらし近辺を2ヒロ弱でイサキが釣れる。
ピーク時は1投1尾のペースで釣れてくる。

だめだ。昼間に消耗した体力が思考能力も奪い取って行く。
テーマを無視してイサキとは思えない引きを楽しんでしまっている。

クラさんは潮が引いてから船着きに移動するも、撃沈。
自慢の明るい浮きは魚振をつたえることはなかったようだ。
そして私は疲れ果てて寝てしまい、タイムアップとなった。

夜釣りに向けて準備中のクラさん

水温が前日より4℃上がったようだ。
江の口左の客の竿もさして曲がってはいなかった模様。

今回の優勝者は口太49cmを仕留めたくらさん。
(実は44cm)

M先生のゴマサバ、頭を落としていなければ・・・。

暑かったし痒かったですが、これに懲りずに
また来年行きましょう。

集合写真

くらさん、口太44cm

本日の釣果
    
左から、シメサバ、尾長の刺身、尾長の煮付け、イサキの茶漬け、イサキの干物
(エサ)オキアミ18kg、ジャミ2kg
(仕掛け)
 ・昼 制覇2号、道糸・ハリス2.5号、アワセ尾長/ボイルグレ8号
 ・夜 Gチューン3号、道糸・ハリス6号、アワセ尾長9号、ウキ1号、錘1号
(教訓)
 ・飲み物は大量に・・・
 ・夜釣りは寝るな。寝てから来い!!!(ダルマさん)
とじる?