平成20年4月30日(朝釣り)
中泊 コケの二階
(旧暦3月25日、長潮、干潮9時)
![]() ひので渡船と |
昨日の状況だと、「コケ西の奥」に答えがある気がする。 行きの車のなかで、コケ西の奥に上げてほしいと、 言おうかやめておこうか、迷っていた。 前日「明日も来ますわ、起きれたら・・・」と船頭に言い残したら、 「好きやねぇ」「こういう人になんとか釣ってもらいたいんよ」と。 そう、僕も、そろそろなんとか釣りたいのである。 今日もいいところ渡れるかな、思っていたが、 すごい数の客、更に15人くらい乗せた「グレバス」まで。 これは無理だわ、とても希望など言える雰囲気ではなく・・・。 と、荷物を積み込んでいたら、船長に呼ばれた。 |
| 「今日は客多いけんどアタリよるとこがあるけん、 そこに上げるけんな」と。 どの辺ですか?と聞くと、「西の奥か、インキョの横」。 「西の奥、ぜひ、ぜひ・・・」と。一見怖いが、いい渡船屋だ。 最終日、気持ちよく、いい釣りができそうだ。 ノコギリの前でひので渡船が待っていた。 ジャンケンに勝つことより、北側に付けるか、南側につけるか、 これが今日の運命の分かれ道だ。 そしてノコギリのハナ狙いのジャンケンでまけた。 ながはま渡船はコケの西へ、ひそかに、やった!!!と。 |
![]() コケ西の奥!(正面白い部分) |
![]() ノコ寄りに流れる下げの本流 |
コケ西、コケの瀬戸内と団体客をおろし、 コケ西の奥にホースヘッドを向けた。 きた、と。勝負してやる、と、ボルテージがたかまる・・・。 が、ポーターが他の客を呼んでしまった・・・。ガーン・・・。 ポーターにも一言いっておくべきだったか。 次、ノコギリのオカに向かうも先客あり、 二階の前で、船頭が「○○クン降ろしたってくれ!」と。 チヌ狙いでマダイを釣ったような、なんとも複雑な心境。 |
| 小潮の下げ潮、コケの二階の本命潮。前回来た時は中潮の逆潮で釣り辛かった。 潮目を作りながら、素直でいい潮が流れている。本命ポイントはコケ東の磯際であろうが、 手前で潮鏡になり、ノコギリ方面、沖に向かって流れるため、まずは2.5号の道糸、3Bのウキ、ウキ下2本弱で自然に流し込む。 ボイルのコマセがきれいに潮目に吸い込まれていく。口太らしき魚影がちらほら。 気持ちよく本流を流し、50m程のところか、いきなり道糸が走った。かなり大型のマダイとみた。 すっごいスピードで100mくらい一気に走る。まさか一投目からこのサイズ、70cmはありそう。 ベールに残されたラインをみながら、また、ハリが細かったかな、と少し弱気になる。 とまった!ラインの回収に入るが、また走る、走る走る走る。 とまった。ラインが残り少ない、ドラグを調整。何分やりとりしたか、ふと軽くなってしまった!!! 相当の型モノだっただけに、かなり悔しい。 仕掛けを回収してびっくり、なんと、道糸が根ズレで切られている。昨日傷が付いていたか、いや、そんな訳はない。 無我夢中で震える手を抑えて仕掛けを作り直す。 |
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| 道糸を3号に、ハリスを4号に、針も太いのにアップ。 もう、頭の中はさっきバラシたやつでいっぱい。 この潮はいつまでも続くわけではない。 しか〜し、高い足場のせいか、 道糸を3号にすると仕掛けがなじまない。 焦る気持ちを抑え、オモリを0.5号にアップして流し込んでいく。 今度はさっきかなり流したところあたりで、重さを感じた。 ん?魚かな?かなり重い、グッグッグッと引き込まれる。 |
![]() ノコ寄りに流れる下げの本流 |
![]() コケの二階足元 |
また食った、マダイではない、グレか? かなりの重要、しかし根ズレの感じが伝わってくる。 ゆっくりと引き離そうとすると、軽くなってしまった。 本流で、2連続でバラすとは、ショックが大きい。 仕掛けを回収すると、今度はハリスが根でズタズタだが、 飛ばされていたのは口元だった。 一発目で道糸を飛ばされたとき、 ふと、このノコギリの沖にはシモリがあるのではないか、 とひそかに疑惑をもっていたが、これで確信に変わった。 |
| まったく聞いたことがないが、ノコギリの岡の沖、 50mほど先にシモリがあ(りそこには70cm級のウブな尾長が居ついてい)るようだ。 本流の中にある沖のシモリ、これは狙いどころ。 しかし3号の道糸は足場が高いとズシリと重く、なじみが遅いので2.5号に戻す。 再開したが、足元にやる気がないがエサは取る良型の口太がフラフラとしはじめ、投入してまもなくするとエサが残っていない。 かといって、こいつらを狙うウキ下、軽い仕掛けにするが、そうすればエサが残る。 |
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![]() コケ東寄りに流れる下げの本流 |
刻一刻と状況がかわる。 そうこうしているうちに潮の角度が変わってしまった。 コケの東と平行してながれる、本来のここの潮か。 左写真の×××の部分、以前コケの東から上げ潮で、 ここら辺で強烈なのに一発やられている。 二階からだと、非常に狙いやすい。 コマセを潮上にいれ、そこを狙いつつ、そのまま流して、 沖の方、コケと横島の水道を抜けてくる潮とぶつかっている ところの潮目でマダイを狙うという作戦に。 |
| しかし、アタリが出ない。 潮が緩んできた、足元の深いタナを流していたらアタリ。 ドンくさい引き、せめて良型の口太か、と期待しつつも、 浮いてきたのはやっぱりコイツ。 そして潮どまり、足元の口太も見えなくなり、 しばしエサがそのまま残りだす。 本命潮の時間は終わった。 |
![]() ブダイ・・・ |
![]() ながはま渡船 |
腕がよければクーラーの中には今頃大型マダイと何かが・・・。 これが「腕」なんだろう、あれをとれるようになりたい。 弁当船が来た頃から上げ潮が入ってきた。逆潮だ。 |
| ノコギリの岡に石鯛師、コケの西にフカセ釣り師がいるので、 本流を流すことはできない、ポイントがあるとすれば、 コケ西の足元、根がキツいのでコケ西自体からは なかなか狙えないところだろう。 しかも上げ潮は本流と化すので、 コケ西からはどうにも攻められない。 |
![]() ノコとの間の水道 |
![]() コケ西の足元のポイント |
コマセを手前の潮の淀みと潮上に打ち、 0.5号のオモリでしっかりとタナをキープして、 コケ西の足元に針が差し掛かるであろう、 というところで仕掛けをとめ、誘いながらアタリを待つ。 他のほとんどの中泊B級磯では、これで大型を食わせている。 エサがそのまま戻ってくるが、 コケ東の客が瞬殺され悲鳴を上げている。 また、ノコギリの胴の客が60cm級の石鯛を釣り上げた。 時合いか、釣れるはず、ウキよ入れ、と独り言をしばし。 |
| ついに計算どおりのポイントでウキが消えた。 釣れるわけないかな、と少しぼ〜としていたが、 反射的にアワセを入れた。 そのまま耐えていると、底へ底へ、こっちに突っ込んでくる。 足元まできたが、とまってくれない、そのままコケの東方向へ。 強引にとめにかかる、グググッと竿が絞りこまれる。 ラインを出さずに、さらに竿の胴に乗せ勝負に。 ここでとめれば僕の勝ちだ、持ちこたえてくれ、 さらに竿が絞り込まれる、ラインブレイク!!! 後で思うに、弱気になって竿を下げてしまった。 角度をキープして、腰を落として耐えればよかった・・・。 |
![]() 上げ潮の潮目とコケの三階(右) |
![]() コケの三階(奥)、コケの二階(手前) |
![]() 帰港中のいつもの景色 |
| いつもの景色をながめながら帰港、今回もダメだったかと。 もう少し腕がよければ、クーラーに右のようなマダイと尾長が? 一発大物、なんとかとれるようになりたい・・・。 (仕掛)制覇HR2号、道糸2.5〜3号、ウキ3B〜0.5号、 ハリス2.5号、4号×2〜3ヒロ、剣嘩グレ6号、 ササメ尾長8号、オキアミグレ8号 (エサ)ボイル2枚、生1枚 (教訓) ・中泊は中潮、夕方と満潮が重なる時がベスト? ・5月の釣行は中泊夕釣り(正月は日振、由良がいいかも・・・)。 |
![]() マダイ80cm(他の客が釣っていたもの) |
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(後日談) 今回は偶然小潮まわりだったが、普段はできるだけ小潮回りにあわせて中泊に釣行していた。 昔、由良半島の沖釣など潮の早い釣り場に行くときは小潮回りにしなさい、と教えられていたからだ。 中泊の岡磯でも、確かに小潮周りが磯際やシモリを狙いやすく、小潮を狙うべしと思っていた。 今回、僕が帰省する前まではまったくグレの顔は見られなかったよう。 3日間のうちにも徐々に活性があがり、僕が帰京した後、潮回りが大きくなるとともに尾長がバンバン釣れ始めた。 潮回りに比例して活性が高くなっているのか、以前にも同じようなことがあった気がした。 5月1日夕釣り(若潮、満潮16時)・・・尾長45cm他(初めて尾長が顔を出した日) 5月2日夕釣り(中潮、満潮17時)・・・尾長59.8cm、52.8cm (4〜6日は大潮回り、さすがに釣り辛いのだろうか?) 5月6日夕釣り(大潮、満潮19時半)・・・尾長50cm、46cm、40cm(いずれも茶グレ) 5月7日夕釣り(中潮、満潮20時半)・・・尾長59cm 5月8日夕釣り(中潮、干潮14時、満潮21時)・・・尾長60.2cm 5月9日夕釣り(中潮、干潮15時、満潮22時)・・・尾長60cm これまでの「中泊は小潮回り」という考え、これは「人間の都合」だったのだろうか。 以前、えひめ渡船の船頭も、「小潮回りでどうかな、と思ったけど・・・」ということを言っていた。 尾長にとって都合がいいのは、当然ながら潮の早い大潮回りなんだろう。 しかし、中泊の大潮回りは海面中潮鏡で釣りにならない、大潮を挟んだ中潮くらい、 そして夕まずめ前後に潮どまりを挟む時、これが「尾長の都合」と「人間の都合」が交錯する時合いなんだろう。 といいつつも、中潮が故に潮に翻弄されて終わったこともあり、 更に昨年の5月に釣行した時は、僕が帰京した後の小潮で60cmが連発していたこともあり・・・。 偶然いい時合いに巡り会ったときには頑張れということか。 |
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