マリの友人でバダホス(ポルトガルに隣接する地方)出身の、ブリギータと私の3人で
旧市街にある「ラ・カルボネリーア」というタブラオ(フラメンコを見せる店)に行きます。
ここは、観光客が団体で来るような店ではなく、地元の人が来るところです。
店は超満員、客は飲み物1杯で見ることができます。
時刻はもう11時を過ぎていました。



 フラメンコは唄(カンテ)と踊り(バイレ)とギター(トーケ)の三位一体の芸術で、
主役は唄なのですが、どうしても踊りがメインになってしまいます。
やはり本場のフラメンコは熱気が違いますね。
パワーに圧倒されます。
体に戦慄が走ります。


1曲目は「ソレア」
(3拍子×2+2拍子×3の複合拍子で、フラメンコの母とも言われる最も基本の形式)
フラメンコといえば、1も2もなくソレアです。


 


 隣の女性と話をすると、フラメンコの唄い手とのこと。
名前は「カルメン」何か出来過ぎではないかなぁ?
 

と思っていると、 次のステージで彼女が呼ばれ、飛び入りで踊りました。
唄い手でもこのくらいは踊れるのですね。



2曲目は「タンゴ」
タンゴといっても、アルゼンチンタンゴとは違いますよ。
2拍子系の乗りのいい形式です。


3曲目は「ブレリアス」
コンパスはソレアと同じですが、シンコペーションが多く速いです。

プログラムがあるわけではなく、フラメンコは曲名というよりは
「ソレア」「タンゴ」「ブレリアス」とうように形式名で呼ばれます。

踊り終わって名前を訊くと何と!「アナ・ハポン」。 アンダルシアのどこかに、
ハポン〔ハポン=日本〕姓(昔日本から来て住み着いた人の子孫)
の人々がいるというのはテレビで見たことがあるのですが、
まさかこの踊り手がその子孫とは! 驚きました。
アナ・ハポン

扉1つ隔てた別の部屋では、アナ・ハポンが衣装を変えて、
別のカンテとトーケで踊っていました。


 


充分フラメンコを堪能して、家路に着いたのは1時半でした。
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