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【ダンジョン日報】 第1号 05年10月22日

『テストプレイ始まる』


 もーじょさんが企画を立ち上げたオリジナルのTRPG。 オンラインでのプレイの多いメンバーが手軽に短時間でできるものを目指して作られたそれは、当初はものすごくシンプルなものだった。
 だいたいの形がまとまるまでに、プレイの中でシステムには次々と改良が加えられていくこととなる。
 これは、システムが変わっていく過程のテストプレイの様子をまとめたという、世にも珍しいリプレイである。完成してないシステムのリプレイなんて、普通誰もやらないだけだろう、というツッコミは受け付けない。




今回のトピック 『第1話は途中から』

 作成当初は、とにかく簡単お手軽にできることを目指して作られたこのTRPG。システムは至ってシンプルである。
 使用するダイスは6面ダイスのみ。
 戦士、魔法使い、精霊使い、僧侶、盗賊の5つの職業があり、職業によって振れるダイスの数が決まっている。
 ステイタスも当初はHPとMPしかなく、まさにシンプルというところから、テストプレイは始まったのだ。

 って、それはいいけれど、一番最初の記録がない!

 というわけでこの記録は、最初のダンジョンのボスに至るまでの過程を省略し、いきなりボス戦から開幕することとなったのだった。





◆手軽にできるTRPG◆

 きっかけは、いつものMSNの集まりだった。


イリーナ : あー。こんばんはですー。
Mask : こんばんは。
yuki : こんばんはですぅ。
パラサ  : こんばんわにゅう。
ルーイ : こんばんは。

 一部の名前がソードワールドリプレイシリーズのキャラクターなのは、彼らがソードワールドリプレイのなりきりキャラクターの集まりがきっかけで知り合った面々だからである。決して本物の『中の人』ではありません(笑)


イリーナ : えー、暇なんで何かやりたいと思うのですが(笑)
Mask : と、急に言われても(笑)
イリーナ : こないだまでやってた奴、Maskさんもどうですか?(笑) 唐突なんですけど。
Mask : 何の話です?
イリーナ : えー。実は、適当なRPG作って即席で遊べるようにしようと画策して、適当なRPGのシステムを作ったのです(笑)
Mask : ほう(笑)
イリーナ : なので、Maskさんにもデータ送ります。
パラサ : 基本システムはHT&Tな感じだから、HT&Tのルールを知ってたら、すぐわかると思うけどね。

yuki : 全部読まないと。死にます(何)
イリーナ : というか、6KBしかないのに読まないやつが悪い(笑)



 yukiはいきなり何をやらかしたのだろう……。それを知るすべは、もはやない。


イリーナ : まあとりあえず、今回でボス戦です。

 なお、第1回と銘打っておきながら途中からなのは仕様である。
 単にその前のデータは紛失しただけとの説もあるが、気にしてはいけない(笑)




◆早速改良しよう◆
イリーナ : で、ですね。ルールに書いてませんが、急遽ヒーローポイント制を導入することにしました(笑)
Mask : ヒーローポイント(笑)
yuki : ヒロインポイント(笑)
ルーイ : おお、あれがあるとだいぶ変わりますねw
パラサ : 組ませるときに便利ですな。←(ゾロ目が出ると振り足せる、HT&T等にあるルールのことを言っている)
イリーナ : このゲーム組まないけどね(笑)
イリーナ : あ、でも6が出た数だけ振り足せる制度にしようかなぁ。
イリーナ : ちなみに名称は「TP」で、キャラクターレベル+1持っています。

・ このポイントを1点使うと、判定のダイスを1個増やせる。
・ このポイントを1点使うと、判定をやり直せる。
・ このポイントを1点使うと、HP0になった時、それをなかった事にできる。


イリーナ : などがあります。2番目は1判定につき1回。3番目は1セッションに1回のみとします。
ルーイ : ウィズな使い方ですなー。
yuki : アリアンロッドのフェイトみたいに、判定にまとめてつぎ込むことは?
イリーナ : 1番目は複数の点をつぎ込む事は可能です。
イリーナ : なお、TPの正式名称は聞かないで下さい(何)
yuki : テーブルポイント?
イリーナ : トンデモポイント(何)
イリーナ : で、MaskさんにはわたしがNPCでやってる魔法使いをやっていただきます。HP4/4、MP4/8で、スタッフとクロース装備してます。
Mask : 了解です。(魔法表見ながら)これって、使える呪文は自分のレベルと同じところまで、ってことで良いんですか?
イリーナ : そうですよん。


【使える魔法一覧】
(使用するとレベル分のMPを消費する)
Mask@魔法使い
【古代語魔法】
1レベル
《眠りの雲》 敵グループを1ターン眠らせ、戦闘に参加させない。
《光の矢》 敵1体に1D6+Lのダメージを与える。

パラサ@僧侶
【神聖魔法】
1レベル
《負傷治癒》 味方1体のHPを1D6+L回復する。
《邪霊退散》 アンデッド1体に2D6+Lのダメージを与える。

yuki@盗賊
【盗賊の技】
1レベル
《一対一》 敵1体を選び、個別戦闘を仕掛ける事ができる。
《七つ道具》 盗賊判定のダイスを1個追加する。


◆前回のあらすじ◆
イリーナ@GM : では、今回急な話ですがクライマックスです。
イリーナ@GM : 前回のあらすじ。yukiがルールを読まなかったせいで死に掛けた。以上(笑)
yuki@盗賊 : えへ(笑)
ルーイ@戦士 : もしかしてそのおかげでTPが導入されたんでしょうか…。
yuki@盗賊 : たぶん。

 なお、参加するPC達のクラスは以下のとおりである。



ルーイ  戦士   LV1 HP8/8     TP2/2
yuki   盗賊   LV1 HP6/6 MP4/4 TP2/2
パラサ  僧侶   LV1 HP6/6 MP5/6 TP2/2
Mask 魔法使い LV1 HP4/4 MP4/8 TP2/2


イリーナ@GM : で、今回から、戦闘判定ダイスで1個でも6出たら、その数だけダイスを振り足せる事になりました。
yuki@盗賊 : わーい。


◆最初からクライマックス◆
イリーナ@GM : どうやら鉄扉は、ゴブリンシャーマンらの宝物庫だったようです。
イリーナ@GM : で、木扉の向こうからは、何やら異様な雰囲気が漂っています。
ルーイ@戦士 : では、開けてしまいますよ? 準備はいいですか?
yuki@盗賊 : どかーんと、蹴る?
ルーイ@戦士 : 「行きましょう」
イリーナ@GM : はい。では扉開けた。中は、すっかり腐臭が充満しており、土が剥き出しになっている。そしてその中央には、撃ち捨てられた屍がひとつ、転がっている。
ルーイ@戦士 : 「黄色い?」(爆) ←ソードワールドではアンデッドは黄色いオーラを放っているらしい。
パラサ@僧侶 : 「僧侶の出番かな、これは」
イリーナ@GM : その屍はボロボロのローブを纏っていた。
パラサ@僧侶 : 「もしかすると、ここに住んでたという魔法使いかな」
ルーイ@戦士 : 「そのようですな」
イリーナ@GM : で、キミたちが扉を開けたのに気づいたのか、もぞもぞと蠢き出す!
Mask@魔法使い : 「同業者の末路か…」

ルーイ@戦士 : (おおう、いきなり魔法使いが渋く!)
yuki@盗賊 : (Maskさんは、素敵な台詞自販機らしいですからネ)



 ここまでの魔法使いは渋くなかったらしい。


イリーナ@GM : はい。という訳でクライマックス戦です。敵はボスキャラ、マーフィーズゴーストが1体。


 【BOSS DATA】
 マーフィーズゴースト BL:4
 MR:35 HP:40
 特殊能力:【不死の力】
 宝物判定
 2〜6:宝石(50G)
 7〜9:ゾンビ符(150G)
 10〜12:不死の石(300G)
 13〜15:闇の魂(500G)
 16〜 :マーフィーの日記(1000G)

※【不死の力】(アンデッド。《眠りの雲》《睡眠》《灰燼化》無効)




◆VSマーフィーズゴースト◆

第1ラウンド
イリーナ@GM : という訳で、戦闘参加者を申告どうぞ。
ルーイ@戦士 : まずはわたしです。
yuki@盗賊 : 殴るよー。
パラサ@僧侶 : 《邪霊退散》を打ちます。いいですか?>all
yuki@盗賊 : いってらっさい。
Mask@魔法使い : では、ワシは《光の矢》を撃たせてもらおう。肉弾戦には不参加だな。


イリーナ@GM : じゃ、不参加者は魔法を撃って下さいです。ダメージ魔法は自動成功ですのでダメージ算出して下さい。
パラサ@僧侶 : 《邪霊退散》、(コロコロ)11発。
Mask@魔法使い : 《光の矢》。(コロコロ)おぉ、珍しくダイス目が良いの。6点じゃ。
イリーナ@GM : う、覚悟はしてたがやっぱり痛ぇ(爆)
イリーナ@GM : いきなり17発かー。では肉弾戦。

 肉弾戦では、決められたダイス数を振って敵のMRと比べあうのだ。
 マーフィーズゴーストのMRは35。
 つまり、35に届かなければ、その差分のダメージを受けるということになるのである。


yuki@盗賊 : (コロコロ)10発ー。
ルーイ@戦士 : (コロコロ)16です。
イリーナ@GM : では35対26でこちらが9アップ。ダメージ4点、5点を受けて下さい。どっちがどっちを引き受けるかはご自由に(笑)
ルーイ@戦士 : 当然戦士のこちらが5点受けますよ。アーマー引いても2ダメージ通りますね。

第2ラウンド
イリーナ@GM : では次のラウンド。
Mask@魔法使い : 前と同じく肉弾戦には不参加で、《光の矢》じゃの。
イリーナ@GM : yukiとルーイは引き続き肉弾戦参加だろうけど、パラサはどうするの?
パラサ@僧侶 : うーん、前と同じく《邪霊退散》で。
イリーナ@GM : じゃ、魔法撃ってー。
パラサ@僧侶 : (コロコロ)あ、今度は低い。5発。
Mask@魔法使い : (コロコロ)むう、星の配置が悪い。3点(汗)
イリーナ@GM : ありゃ、今回は8ダメージかー。やばいかもね(笑)


イリーナ@GM : 肉弾戦。
ルーイ@戦士 : TP使うです。サイコロ一個増量で。(コロコロ)4,4,3,1か…16点。
yuki@盗賊 : あ、1と6。振り足しー。(コロコロ)13です。
イリーナ@GM : 合計29か。こっちの6アップ。ダメージ3点ずつで防具で防がれるから何もなしかー。

 ルーイもyukiもハードレザーでダメージを3点防げるのだ。



第3ラウンド
パラサ@僧侶 : どうしよう……攻撃に加わろうかなあ。
Mask@魔法使い : 引き続き《光の矢》。TPは魔法のダメージも増加できるんじゃろうか?
イリーナ@GM : できますよー。
イリーナ@GM : 一度に2点つぎ込むのもアリ。ただし魔法ダメージは6出ても振り足したりはできません。
Mask@魔法使い : ふむ。では、TPを1点使うとしよう。
パラサ@僧侶 : あと一回くらいなら大丈夫かな。《邪霊退散》でTPポイント1点使ってダイス増やす。


イリーナ@GM : では、魔法どーぞ。
Mask@魔法使い : (コロコロ)9点じゃ。
パラサ@僧侶 : (コロコロ)うわ、低い。7発。
イリーナ@GM : うぐぅ…残りHPは15だったのだ(ずずーん)
イリーナ@GM : 立て続けに光を受け、マーフィーズゴーストは糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた。
パラサ@僧侶 : お、倒した。
ルーイ@戦士 : やりましたね。(手元の肉弾戦ダイス4・6・6の快挙を捨てつつ)
イリーナ@GM : あ、もったいない(笑)


◆宝物判定をしよう◆
イリーナ@GM : では、マーフィーズゴーストのドロップ品判定。誰が振りますか?
yuki@盗賊 : TPってつぎこめるのん?
イリーナ@GM : できるよ。
yuki@盗賊 : じゃあ、yukiが2点つぎ込むヨ。
イリーナ@GM : yukiは3個振れるからなぁ。

 盗賊は宝物判定のダイスを、他のクラスよりも1個多く振ることができるのだ。2点つぎ込むことで、振れるダイスは5個に増える。


yuki@盗賊 : (コロコロ)21点(笑)
イリーナ@GM : うわ高(爆)
Mask@魔法使い : おぉ、目が輝いとるな(笑)
イリーナ@GM : マーフィーの日記(1000G)が出ちゃったー(汗)


◆そして迎えるエンディング◆
イリーナ@GM : では、どうやら魔法使いの亡霊も退治でき、この住処は静かになりました。日記を読むと、随分前から病気がちだったそうで、ここの研究成果などは、知り合いの友人にすべて譲り渡したとのこと。
yuki@盗賊 : 病気がちなマーフィー。
パラサ@僧侶 : 賊は一体どうしたんだろうか。
イリーナ@GM : 「最近怪しい人影も見かけるし、無学な連中に荒らされるよりは有意義だろう。我が成果が生きている間に見れないのは残念だが」などと書かれて終わっている。別に「かゆ うま」などとは書かれていない(笑)
ルーイ@戦士 : 荒らされたからゴーストになったんでしょうかね。
Mask@魔法使い : 「ふぅ。もう迷い出るでないぞ」>ゴースト
Mask@魔法使い : 「成果は見れずとも、お主の生きた証はこの友人が引き継いでくれよう…」


◆さあ、経験値の計算だ◆
イリーナ@GM : では、このダンジョンはクリアしました。
イリーナ@GM : 獲得品は、コボルドの骨(80G)×2、宝石(50G)×4、HPポーション×3、MPポーション×2、干し首(100G)、現金400G、マーフィーの日記(1000G)です。

 なお、前半で獲得したアイテムも含まれている。
 どうやら前半はボスの部屋の前まで行って終了したらしい。


ルーイ@戦士 : というか高い日記だなあ(笑)
パラサ@僧侶 : きっと、なんか貴重な日記なんだろうなあ。
yuki@盗賊 : 日記って売っちゃっていいんだろうか(笑)
イリーナ@GM : 売る以外に何の用も成さないけど(笑)
イリーナ@GM : 一人あたま415Gかぁ。結構いったね。
yuki@盗賊 : 「魔法使いさんに借金を返さねば! 20Gだっけ」
Mask@魔法使い : 「はて? 幾らじゃったかのぅ」(笑)
ルーイ@戦士 : 「…ではわたしも魔法使い氏に90Gお返しします」

 ご存知の通り、魔法使いの中の人は前半に参加していないので、借金のことなど知る由もないのである(笑)


イリーナ@GM : 経験点は、モンスター分が一人7点。マーフィーのレベル4で+4。財宝金額の100分の1で4点。
イリーナ@GM : という訳で、一人あたま15点の経験点をゲットしました。
イリーナ@GM : 皆さん、10点を越えましたのでレベル2にアップです。おめでとうございます(笑)


ルーイ@戦士 : ちゃらららっちゃっちゃー。
パラサ@僧侶 : レベルがあがった。ちからが2さがった!
yuki@盗賊 : さがった!?
イリーナ@GM : ダメじゃん(笑)っていうかこのゲーム能力値ないから(笑)
Mask@魔法使い : ふむ、少しは力を取り戻せたかのう(笑)
Mask@魔法使い : レベルが上がった。年齢が1増えた(笑)
yuki@盗賊 : レベルが上がった! やる気が3下がった!
ルーイ@戦士 : 下がってどーする(笑)


◆オマケ・ダンジョンマップ公開◆

 今回はまったく使われていないダンジョンマップを、一応ここに掲載する。





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